WBC侍ジャパン、今大会の投打成績はメキシコ上回る…1番アロサレナは要警戒
野球の国・地域別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)は20日(日本時間21日)、日本代表「侍ジャパン」とメキシコが準決勝で対戦する。5大会連続の準決勝進出を果たした日本と、初の4強入りのメキシコを比較した。(デジタル編集部)
日本は1次リーグ、準々決勝を通じて5連勝、すべての試合で6点差以上をつけて、ここまで危なげない戦いぶりだった。
メキシコは初戦のコロンビア戦を延長十回、タイブレークの末に落とす黒星スタート。しかし、次の試合で優勝候補のアメリカ相手に打線が爆発、11-5と大勝。一方で、初出場のイギリスと2-1の接戦を演じており調子の波がある。
日本は5試合で11失点、防御率1・28と、出場チーム中トップクラスの安定感を誇る。メキシコは5試合で18失点、防御率3・33。被安打は日本が26本、メキシコが35本。被ホームランが日本が5本、メキシコが6本。奪三振は日本が63個、メキシコが49個と、数字としては日本の投手陣の方が上回っているように見える。
一方、攻撃力を分析すると、日本は打率3割1分3厘、メキシコは2割8分1厘とこちらも日本が数字的には上回っている。得点も日本は47、メキシコ32と大差がついている。ホームランも日本は6本、メキシコ5本と日本が上回る。
特筆すべきは、日本は46個の四球を選んでいるのに対し、メキシコは半分以下の22個。三振は日本が42個に対し、メキシコが39個と少ない。日本がじっくりと投球を見極めるのに対し、メキシコは早いカウントから打っていく傾向にあると言える。盗塁は日本が8個に対し、メキシコは6個と機動力でも日本がやや上回る。
ただし、C組のメキシコはメジャーリーガーを多く抱えるアメリカやプエルトリコなどと戦っての成績であり、日本と単純に比較することはできない。
■アロサレナは9打点、大谷を上回り絶好調
メキシコで警戒すべき選手は、1番を打つランディ・アロサレナ(米レイズ)だろう。2021年のア・リーグ新人王。この大会でも5試合で打率4割7分1厘、9打点と絶好調で、打率4割3分8厘、8打点の大谷翔平(米エンゼルス)を上回っている。元オリックスのジョーイ・メネセス(米ナショナルズ)も5試合で打率3割9分1厘、2本塁打、6打点と当たっている。
先発投手は、左腕のパトリック・サンドバル(米エンゼルス)が予定されている。大谷とともに、昨季エンゼルスの先発ローテーションの柱として27試合に登板し、6勝9敗。防御率2・91の成績を残している。今大会は1次ラウンドのアメリカ戦に先発し、3回2安打1失点と好投した。
サンドバルは準々決勝後のインタビューで日本戦について「大きな挑戦になる。素晴らしいチームが相手で面白くなる」と意気込みを語っている。メキシコには2022年のナ・リーグ最優秀防御率の左腕フリオ・ウリアス(米ドジャース)がいるが、準々決勝で4イニング60球を投げているので、規定で準決勝の日本戦には登板できない。
03/19 13:01
読売新聞