川岸強監督ラスト采配 東北楽天シニアが全国Vへ

4年連続で日本選手権に出場する楽天シニアナイン(2020年8月29日撮影) 

中日、楽天の中継ぎ投手だった川岸強監督(40)率いる東北楽天シニア(宮城)が、有終の美を飾る。中学硬式野球のリトルシニア日本選手権(20日開幕、東京ほか)に東北第2代表で4年連続の出場。ナインは優勝を目指し、一戦必勝で勝ち進む。初戦は優勝候補に挙がる佐倉(関東・千葉)と激突する。

「川岸野球」が最終章に突入する。川岸監督は同選手権がラスト采配。後任には中日、楽天の内野手でプレーした岩崎達郎コーチ(35)が昇格する。同監督は常日頃から選手に技術指導はもちろん、人間性の部分を重要視してきた。人の目を見て話を聞く。人の嫌がることを率先して行動できるか。野球に限らず、学校生活でも同じことができているのか。勝敗以上に大切な指針を示した。「全国制覇することが目標だけど、1回戦で負けても『仲間とやれて良かった』って思って欲しい。人間性が勝利につながったりすることもあるけれど、勝つために(人間力を磨くこと)ではない」。当たり前のことを当たり前にやった選手に、最後は野球の神様が味方すると信じる。

重圧をはねのけて手にした全国切符だった。昨秋は東北大会2回戦で敗退。4年連続の全国選抜出場を逃し、現チームは勝てない壁にぶつかった。主将の斎藤陽貴捕手(中新田中3年)は「チームの目標は『日本一』なのに、試合でうまくいかなくて苦しかった」と振り返った。それでも選手権東北大会で準優勝。最後にはい上がった。川岸監督は「東北楽天シニアなんだから、全国に出ないといけないプレッシャーが選手にはあると思う。よくはねのけてくれた」。試合後のミーティングではうれし涙を流し、選手をたたえた。

斎藤主将は「このままでは、まだ終われない。(川岸)監督のためにも優勝して恩返ししたい」と力を込めた。全国の過去最高成績の8強超えで「川岸野球」を完結させる。【佐藤究

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