原巨人ブルペンデーで危機管理は万全 先発投手の駒不足埋められるか

雨の中、引き揚げる原監督

 巨人・原辰徳監督(60)が6日、5年ぶりのV奪回へ“奇策”を用意していることを明らかにした。リリーフ陣だけで先発と救援をこなす「ブルペンデー」を設け、18日に行われるマリナーズとの「MLB開幕戦プレシーズンゲーム」(東京ドーム)で試し切りする。主な目的は、先発投手に突発的なアクシデントが起きた際の危機管理となりそうだが、こうしたやりくりから浮き彫りとなる根本的な問題は――。

 広島とのオープン戦(マツダスタジアム)が雨天中止となったこの日、原監督がひそかに温めていた構想の一つを打ち明けた。

「今年は(ベンチ入りメンバーが)28人から29人に1人増えることになる。1試合『ブルペンデー』という形でやってみようと。(シーズン中も)有事としてあり得る形だよね。オープン戦のなかで(チームに)意識づけを。やっぱり経験しておくのと、絵に描いた餠では違う」

 ブルペンデーは救援投手のみが登板し、継投する戦術だ。主には先発投手に故障などの緊急事態が発生し、急きょ登板回避するケースなどを想定したものとみられる。この日までに宮本投手総合コーチらと協議の上、18日のマリナーズ戦で初運用することを確認した。当日は各リリーフ陣が先発から2イニング程度ずつを投げる予定で、好投を続ける3年目左腕の大江や桜井、支配下登録を勝ち取ったばかりの坂本工らが登板候補となっている。

 もっとも、メジャーではブルペンデーは「オープナー」とともにすでに昨季からレイズが採用し、定着している。ちなみにオープナーは救援投手が先発し、上位打線を封じた後に本来の先発投手が登板するもの。実際に活用されれば、今季から「1枠」増員されるベンチの戦力をフルに使うことも可能となり、小刻みな継投で相手をかく乱する効果も見込めそうだ。

 ただ、こうしたやりくりを編み出す背景から浮かび上がってくるのは、先発陣の“駒不足”。現状で開幕ローテ入りが確実なのはエース菅野と山口、メルセデスとヤングマンの4人。先発陣はほかにもドラフト1位・高橋優貴(22=八戸学院大)や田口、今村、野上…と候補の数はいるが、決め手に欠けるのが実情と言える。

 実績十分の新戦力の岩隈は調整遅れのため開幕二軍スタートが決まり、抑え候補だった澤村はキャンプ最終盤で配置転換となり、現在は突貫工事で先発調整中。首脳陣の間でも「なかなか5、6番手が決まらない」と悩みの種になっている。

 とはいえ、ブルペン陣も期待の2年目右腕・鍬原が打ち込まれて二軍落ちし、澤村も先発へ。守護神候補のライアン・クック(31=前マリナーズ)も未知数なところがあるなど、こちらも万全とはいえない。今季は投手陣のやりくりには相当苦労しそうで“原流新戦術”の敢行は、実際の公式戦でも珍しいことにはならないかもしれない。

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