2025年に一時休館の帝国劇場、アニバーサリーブック刊行決定 堂本光一・松たか子・京本大我・生田絵梨花ら191人が想い出語る

【モデルプレス=2024/11/04】建て替えのため2025年2月をもって休館に入る帝国劇場の書籍「帝国劇場アニバーサリーブック NEW HISTORY COMING」(発行:東宝株式会社/発売:ぴあ株式会社)が、2025年1月15日に発売決定。191人の俳優やスタッフが、“帝劇”の想い出を356ページに渡って振り返っている。

井上芳雄、市村正親、堂本光一/撮影:秋倉康介


(写真 : 井上芳雄、市村正親、堂本光一/撮影:秋倉康介)

◆帝国劇場、アニバーサリーブック発売

現・帝国劇場は1966年開場以来、演劇、ミュージカル、歌舞伎と、350を越える演目(再演を除く)を上演。世界的にも類を見ない、舞台の場面を瞬時に変化させる、地下6階からの舞台機構、大きな舞台袖、どのような脚本でも舞台化できる懐の深い劇場において、俳優・スタッフは力をあわせ、時代のその時々に新しい演劇、感動を生むようなエンタテイメントを届けてきた。

今回刊行される公式書籍「帝国劇場アニバーサリーブック NEW HISTORY COMING」は、現・帝国劇場で俳優・スタッフがいかなる挑戦をしてきたか、やがて開場する新たな帝劇の未来に光を当てたものに。191人の俳優・クリエイターについて紹介している(菊田一夫ら、東宝に所属していたクリエイターも当書籍にて紹介しているが、東宝関係メンバーは191人から除外)。

◆巻頭座談会は市村正親×堂本光一×井上芳雄

1992年に『ミス・サイゴン』で初舞台を演じ、足掛け30年にわたりエンジニア役を演じた市村正親、2000年、『SHOCK』に21歳で史上最年少座長として主演し、帝劇で演劇単独主演記録1位を達成した堂本光一、2000年に『エリザベート』日本初演でルドルフ役を演じ、その後数々の帝劇初演作で主役を演じてきた井上芳雄が帝劇の屋上に集まり、初の座談会を実施。帝劇でのそれぞれの挑戦と、帝劇愛にあふれる3人ならではの秘話、新たな帝劇での夢の共演オリジナルミュージカルについても自由に語った。

市村は別ページで、『ミス・サイゴン』初演の本田美奈子さんとの思い出も。堂本は別ページで、ロンドンを訪ね、ロンドン・コロシアムで上演していた舞台『千と千尋の神隠し』について、ジョン・ケアード、上白石萌音との対話、尊敬する森光子さんへの思いも語っている。

◆松たか子、駒田一も証言する白鸚の挑戦

1969年日本初演以来、松本白鸚が演じ、見果てぬ夢をかなえようとするその心意気を見せたミュージカル『ラ・マンチャの男』。その唯一無二の魅力、また後年演出も手掛けた白鸚の、あるべき姿のために戦いつづけた姿、そして2023年よこすか芸術劇場でのファイナル公演についても、共演者の松たか子、駒田一が貴重な証言を寄せている。

◆「レ・ミゼラブル」初演メンバーからの証言

1987年に、帝劇初の全キャストオーディションにより、フランス語、英語に続く3カ国語目の日本語での初演を果たした『レ・ミゼラブル』。その初演はジャン・バルジャン役とジャベール役を、2人の俳優が交互に演じるという、世界でも類を見ない挑戦だったその初日にジャン・バルジャン役を演じた滝田栄と、ジャベール役を演じた鹿賀丈史が、帝劇公式書籍に登場する。

滝田は23年ぶりに帝劇の稽古場を訪れ、初演のファンテーヌ役・岩崎宏美、エポニーヌ役・島田歌穂、初演から現在まで音楽監督を務める山口琇也と23年ぶりに再会。初演の苦闘を語りあい、2024-2025年カンパニーへエールを送る。

鹿賀は2024-2025公演のジャン・バルジャン役・吉原光夫、佐藤隆紀、飯田洋と対面し、ジャン・バルジャンを演じる者同士だから理解しあえる対話を実施。鹿賀はまだ観ていない、2013年から上演されている新演出版公演を観に来る、と約束をした。

オリジナル版潤色・演出のジョン・ケアードは、初演のマリウス役・野口五郎、同じく初演コゼット役・斉藤由貴と同窓会に。野口にとっては約30年ぶりの対話だそうで、オーディションから初日に向けての生の証言がたくさん繰り出した。

1997年以来長きにわたり、マダム・テナルディエを演じる森公美子、コゼット、エポニーヌ、ファンテーヌを演じた知念里奈、コゼット、エポニーヌを演じ、2024-2025公演でファンテーヌに挑む生田絵梨花の対話も。ファンテーヌ役の変化など作品の歴史を感じさせる座談会となった。

そして、オリジナル・プロデューサー、キャメロン・マッキントッシュさんの人生と帝劇をリンクさせた書き下ろし手記も掲載。座談会では、今は亡き訳詞・岩谷時子さん、演出家アシスタントの垣ケ原美枝さんについても語られ、『レ・ミゼラブル』日本上演のすべてが、当書籍に込められる。

◆「エリザベート」「モーツァルト!」主演も勢揃い

2000年に初演した『エリザベート』、2002年に初演した『モーツァルト!』は、21世紀に生まれた帝劇ラインナップの代表的2作品。当書籍のために『エリザベート』主役を演じた歴代キャスト8人(一路真輝、涼風真世、朝海ひかる、瀬奈じゅん、春野寿美礼、花總まり、蘭乃はな、愛希れいか)、『モーツァルト!』主役ヴォルフガング役を演じた歴代キャスト5人(井上芳雄、中川晃教、山崎育三郎、古川雄大、京本大我/SixTONES)が帝劇に初めて一同に揃い、同じ役を演じた思い出を語った。

『エリザベート』では各場面の解釈の違い、演じ方の変化を考察。『モーツァルト!』はそれぞれ初めて演じたときの失敗談やWキャストの心が通い合った作品ならではのエピソードで盛り上がった。

◆大地真央が語るイライザの心意気 神田沙也加さんへの思い

1963年に東京宝塚劇場で初演した日本初のブロードウェイ・ミュージカル『マイ・フェア・レディ』。1990年から主役イライザ役を演じた大地真央は、役へのアプローチ、その華やかさでその後のイライザ役に大きな影響を与えた。大地の姿に憧れイライザ役を引き継ぎ、惜しくも亡くなった神田沙也加さんへの大地の思いも紹介される。

◆20年目の「DREAM BOYS」

『DREAM BOYS』といえば最旬のアーティストが演じ継ぎ、鳳蘭と紫吹淳との競演、心の通い合いが見どころのミュージカル。現・帝劇最後の主演を担った渡辺翔太(Snow Man)と森本慎太郎(SixTONES)が、ジュニアでバックで出演していた時からの鳳、紫吹との微笑ましい楽屋裏でのエピソードを公開。舞台の大先輩・鳳、紫吹から舞台人としての教えを乞い、20年間演じ継いだ作品の魅力を語った。

◆ユーミンとバズ・ラーマンが語りつくた「ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル」

『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』の初演時に開催された、原作映画『ムーラン・ルージュ!』の監督のバズ・ラーマンと劇中歌「YOUR SONG」訳詞を提供した松任谷由実。2023年の『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』日本初演当時に初対面を果たし、芸術へ向き合う姿勢について、互いに共鳴した対談をノーカット版にて掲載する。

◆黒柳徹子が語るミュージカル草創期

『屋根の上のヴァイオリン弾き』『ラ・マンチャの男』『スカーレット』と、大作ミュージカルの初演に必ず出演した黒柳徹子は、1960年代のミュージカル草創期の貴重な証言、ミュージカルへの熱い思いについて語った「徹子の部屋」(2020年8月14日放送)の抄録を、懐かしい舞台写真と共に紹介する。

◆「ダンス オブ ヴァンパイア」2025年の上演に向けて

2006年初演で、帝劇を熱狂の渦に巻き込み千穐楽に1500人の観客が当日券を求めて列をなした、ゴシックホラー的大作ミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』。その主演・山口祐一郎と2025年5月に東京建物Brillia HALLでの再演に、山口とWキャストで再演に出演する城田優と演出家・山田和也の対話。2人が出演した『エリザベート』などについても語り合う。

◆“帝劇”同時代クロストークも

帝劇の長い歴史において、同じ時代を共有した俳優たちが体験を語るクロストークも。2020年・2022年『ミス・サイゴン』のメンバーで、コロナ禍を経験した高畑充希、昆夏美、屋比久知奈、海宝直人、小野田龍之介。2000年前後から『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』を支えた俳優には、石川禅、岡幸二郎、今拓哉、高嶋政宏(※「高」は正式には「はしごだか」)、橋本さとし、別所哲也。2000年代以降に帝劇に紹介された数々の海外ミュージカルに出演した俳優たちには、浦井健治、甲斐翔真、加藤和樹、田代万里生。

2000年代以降に帝劇に紹介された数々の海外ミュージカルに出演した俳優たちには、朝夏まなと、望海風斗、明日海りお。『ビューティフル』のメンバーが語る帝劇の想い出には、水樹奈々、平原綾香、伊礼彼方、ソニン。帝劇にニューウェーブを巻き起こした、新世代の俳優たちには、有澤樟太郎、岡宮来夢、松下優也、三浦宏規、宮野真守が登場する。

◆西田敏行さんが7月に語った、テヴィエ役で大切にしたこと

1967年の初演以来、上演を積み重ねる『屋根の上のヴァイオリン弾き』。900回演じた森繁久彌さんから1994年にテヴィエ役を引き継いだ西田敏行さんには、今年7月下旬にインタビュー実施していた。テヴィエ役の演技について西田さんが大切にされたこと、上條恒彦ら共演者への温かい思い、帝劇の楽屋裏でのカンパニーの思い出を楽しく語ってもらっている。(modelpress編集部)

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