桐谷健太、二宮和也は「冷たい炎を出せる数少ない俳優」お互いに見た魅力・猛アプローチで叶った共演秘話語る【「インフォーマ」インタビュー】
【モデルプレス=2024/10/28】2023年に放送されるやいなや、息もつかせぬ緊迫感に満ちた壮大なストーリーと迫力満載の映像、豪華キャストの熱量溢れる演技合戦…と数々のスパイスで世間に衝撃を与えたドラマ「インフォーマ」が、ABEMAオリジナルドラマにて新シリーズ「インフォーマ -闇を生きる獣たち-」(毎週木曜よる11時~)としてカムバック。前作に続き主演を務める俳優の桐谷健太(きりたに・けんた/44)、そして本作より新キャストとして加わる二宮和也(にのみや・かずなり/41)にインタビューし、作品の魅力から二宮の出演秘話までたっぷりと語ってもらった。
◆桐谷健太主演「インフォーマ -闇を生きる獣たち-」
政治、経済、芸能、裏社会にいたるまであらゆる情報に精通し、社会を裏で操る謎の情報屋=インフォーマ・木原慶次郎(桐谷)と、ペンで権力に立ち向かうという信念を持つ週刊誌「タイムズ」記者・三島寛治(佐野玲於)の異色コンビが、警察・ヤクザ・裏社会の面々を巻き込み事件の裏に蠢く“巨悪”を暴くクライムアクションサスペンスを描いた「インフォーマ」シリーズ。
新シリーズとなる本作では、タイ・バンコクを舞台に、木原と三島が<闇バイト殺人事件>で盗み出された“謎のブツ”を巡り、壮大な情報戦に巻き込まれていく。同じく事件の黒幕を追う警察では、警視正・高野龍之介(二宮)の陣頭指揮のもと捜査が進められることに。この事件の裏に潜む“巨悪”とは――?
◆桐谷健太、二宮和也を熱烈プッシュ「冷たい炎を出せる数少ない俳優」
― これまでも多数の共演経験があるお二人ですが、本作の撮影を通じて印象の変化や新たな気付きはありましたか?
桐谷:ニノ(二宮)と初めて共演したのは10年以上前だね。僕はドSでありドMでもある妄想係長役…どんな役やねん!(※TBSドラマ「流星の絆」/2008年)
二宮:(役では)嫌われてたもんね(笑)。
桐谷:そうそう(笑)。そこから10年以上経て、映画「ラーゲリより愛を込めて」(2022年)で“一等兵と軍曹”、翌年の映画「アナログ」(2023年)は“友達”、そして「インフォーマ」では“警察官僚と情報屋”…とどの作品も関係性が全く違います。今回は見たことのないニノが見られると思うので、ぜひ楽しみにしていただきたいです!僕から熱烈にプッシュさせていただいて「アナログ」の舞台挨拶の時期から「出てほしい…出てほしい」とずっと願っていました。
二宮:ずっと言ってくれてたよね(笑)。
桐谷:ずっと言ってたけど、言い過ぎるのも良くないかなと(笑)。でもニノも「出たい」と言ってくれていたので、出演してくれたらいいなと思いつつ、忙しいからやっぱり難しいかも…と考えていました。ニノはこれまでもいろいろな役をやっていますが、“冷たい炎”を出せる数少ない俳優さんだと思っていて、インフォーマの世界観にそのイメージがすごく当てはまったので一緒にできたらいいなと声を掛けました。
二宮:僕は前作をずっと観ていてすごく好きな作品だったので、実際にお話を聞いた時はすごいなと驚きました。そこから話が進んでいくにつれ、できればタイに行って撮影したいと提案していただいたのですが、僕は気付いたら「ブラックペアン」(TBS系日曜劇場「ブラックペアン シーズン2」)を撮影していたので、「ブラックペアン」のスタッフに1週間タイに行ってもいいか相談したら「ダメです」と言われて「そうだよね~」なんて思いながら内心はどうしようかと(笑)。でも「ブラックペアン」チームに理解していただいて「ここの隙間だったら大丈夫かもしれない」といろいろなスケジュールパターンを考えてもらってできた作品なので、どちらの現場にも感謝でいっぱいです。
桐谷健太が座長となっているチームを見ることも初めてだったのですが、座長が違うとこんなにも現場の色が変わるんだなと、より強く感じました。特にタイから帰ってきた後は、チームの絆がさらに深まっている雰囲気があったので、きっと皆で共有したものが本当に強かったんだろうなと思います。(桐谷が)タイで撮影した写真や映像をよく送ってくれましたが、日本では考えられないようなものばかりで、タイに行った理由がすごく良く分かりましたし、改めて面白い作品に関われているんだと実感して、自分のモチベーションにもなりました。
◆桐谷健太・二宮和也が語る「インフォーマ」の凄みとは
― 今作の魅力や前作からパワーアップしたなと感じるところを教えてください。
桐谷:前作の世界観はそのままに、エンターテインメント度合い、スケール感、派手さ、そしてストーリーのテーマの大きさがすごくパワーアップしていると思うので、あっという間に観られる作品になっていると思います。もちろん、前作は前作で大好きですが、また違った新たな魅力が沢山詰まっている作品になっています。ストーリーも1~5話と6~8話で全然違う毛色になっていて、闇が深くなっていくような感じもたまらないです。
― 二宮さんは新キャストとして参加してみて「インフォーマ」の世界観をどのように感じましたか?
二宮:圧倒されました。あと、シンプルに「めちゃくちゃお金がかかってるな」とABEMAの強さを感じましたね(笑)。
桐谷:ありがたいよね(笑)。
二宮:これだけのキャストを1ヶ月ホールドしてタイで撮影できることもすごいですよね。(隣りにいる桐谷を指しながら)だってこれですよ(笑)?桐谷健太級のキャストをホールドして海外で撮影できるのはすごい!作品としてはソリッドですし、低温でジリジリ進んでいくところはあるのですが、観ていてすごく楽しいです。「この人、ここのシーンしか出ないんだ」というワンポイントでのキャストの使い方も「インフォーマ」の強さですよね。藤井さん(企画・プロデュースの藤井道人氏)が作ってきた世界観に惹かれる人たちが多くいるということが今作で証明されたと思いますし、“こういう作り方ができるんだ”と教えてもらえた感覚です。
― 続投の方も多いので前作から観ていたらより楽しめそうですね。
桐谷:そうですね。もちろん前作を観ていただけたら嬉しいですが、今回からでも楽しめると思いますし、今作を経て前作を観る面白さもあると思います。
二宮:ストーリーとしては、もちろん前作から観た方が面白いですし、観ていただけたら嬉しいですが、作品の豪華さを知るには、逆に今作を観て前作に戻ってもらった方がいいかもしれません。
桐谷:今こうやってニノと取材を受けていることも「あ、現実なんだ…」みたいな(笑)。ここ4年くらい共演が続いて毎年仕事納めはいつも一緒にいるような不思議な関係性だったので、ニノがこうして入ってくれて、高野という人物を演じてくれて本当に嬉しいです。それにプラスして、「主題歌をB’zさんにやってほしい!」と感じて、共通の知人の方を通して会わせて頂ける機会が何度かあり、お話しさせてもらったら、前作をお二人とも観てくださっていたそうで。そういうご縁もあってB’zさんが主題歌を担当してくださることになって本当に夢みたいです。つなげてくださった皆さんに感謝です。
二宮:それはやっぱり桐谷健太の持っている力ですよ。人を引き寄せてくるんですよ。
桐谷:だってニノが出てくれるから(笑)!忙しいし無理かなと思っていましたが、そう考えたら現実になってしまいそうなので考えないようにしていました。現場もすごくタイトなスケジュールで撮影が夜から始まって朝終わることもあったのですが、ニノはそこからさらに別現場に行くこともあって、こんなハードスケジュールの中で出てくれて、今こうして一緒にいられることに感謝と高揚感でいっぱいです。
◆縁を感じる不思議な関係性――二宮和也出演決定までの裏話
― 高野という役は二宮さんがいたからできたのでしょうか?
桐谷:元々は、前作を放送していた当時にニノがすごく反応してくれていたことがきっかけです。でもたしかに、この役だからニノにお願いするというよりも、さっき言っていた冷たい炎を表現できるところが「インフォーマ」に出てくる男とぴったりだなと。もちろん脚本については、脚本家さんや監督さんたちが描いているので明言できませんが、配役を決めるよりも先に“ニノに出てほしい”という思いはありました。ニノに出演できないか相談していることをスタッフさんたちに伝えたことで台本が変わっていった部分もあるとは思います。
― 二宮さんは、ドラマ「インフォーマ」をどのように知ったのですか?
二宮:「ラーゲリ」の時だっけ?チラシをくれたよね?
桐谷:そうそう。「ラーゲリ」の番宣で「先輩で好きな人いますか?」みたいな話をしていた時に、ちょうど森田剛くんの名前を挙げていたから「実はね…(チラシを取り出す仕草)」と(笑)。
二宮:そうだった(笑)。「カンテレでめちゃくちゃ面白いドラマやるから観て」「森田くんも出てるよ」と教えてくれて、何も前情報なしにオンエアを観たら、また森田くんが奇怪なことをやっているなと思って(笑)。でもこのドラマが地上波で放送できるんだと感動して、配信でもどんどん広がっていったので一気に最後まで観られました。連ドラを最初から最後まで観るのは珍しかったのですが、きっと自分がこの作品の世界線に存在しないと思ったからこそ、一歩引いて一つの作品として観続けることができたんだろうな。もし僕が入っていたら「自分だったらこうする」「自分だったらこうかもしれない」と考えてしまうけど、まるっきりそこには居ない人だと思っていたからすごく面白かったですし、意外と自分はこういう作品が好きなんだと気付くことができたので、食わず嫌いせず観てみるべきだなと実感しました。放送を観てX(旧Twitter)でも話していたのですが、もちろん続編があることも知らないし、まさか自分が出演できるなんて思ってもいなかったので、健太くんから続編が決まったという話を聞いた時は、いち視聴者として「また観られるんだ!嬉しいな」というワクワク感が強かったです。そしたら、出てほしいと声を掛けてもらったけど、「(自分を指して)こんなのが出てくるシーンなんてないよ」と思いつつ「もし何かあったら言って」と言っていたら本当に話が進んでいき、皆さんに頑張ってもらってなんとか出していただけることができました。本当に感謝しかありません。
桐谷:ああいう役ってどう?今まである?
二宮:ないかな。警官官僚がそもそもない。
桐谷:え、そうなの!?こんなに刑事モノとか警察モノの作品が多いのに?こんなに歴も長いのにないの!?
二宮:ないよ(笑)。
桐谷:皆さん聞きましたか?初めてのニノの警察官僚役ですよ!だから本当に「え、この役にニノ!?すごい!」みたいな驚きがあって面白いと思います。初めて見るニノが出てきます。
二宮:本当に嬉しかったです。個人的には、和也(高橋和也)さんと森田くんにも会えて。大先輩と中先輩と…。
桐谷:“中先輩”って聞いたことないから(笑)。
二宮:そっか、先輩か(笑)。でも自分の現場で会うとなると、また違ってくると思うので、ここで出会えるのが桐谷健太の現場だなと。(桐谷は)やっぱり変態なんですよ。前作から思っていましたが、この人が連れて来るクルーはいびつです。引いて見ていても変なバランスで気味が悪い(笑)。
桐谷:褒め言葉ですね(笑)。これまで共演した「流星の絆」「ラーゲリ」「アナログ」は全部ニノ主演で僕も呼んでいただいていましたが、今回は自分が主演を務める作品に初めてニノが来てくれたというのが、なんとも不思議な関係だなと思う。もうさっきから「ありがたい」しか言ってないけど本当に感謝しかないです。LINEでも「ほんまありがとう」とずっと言っていました(笑)。
二宮:去年も、フジで連ドラの撮影をしている時に現場でよく会ったんだよね。僕は「ONE DAY」(「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」)で、健太くんは「院内警察」をやっていて、たまたま現場で会ったら(桐谷のマネをしながら)「出てほしいなあ」「とりあえず写真撮ろうか?」と定期的に写真を撮っていました(笑)。
桐谷:僕とマネージャーでニノをしっかり挟んで、ボディータッチを多めにして上目遣いで見つめながら話していました(笑)。
二宮:思わず僕は桐谷健太と同じ事務所に入ったのかと思いましたよ(笑)。だからオファーから考えると本当に長かった。逆に撮影はあっという間でした。
桐谷:縁があるのか、いろいろな現場でよく会うんですよ。本当に不思議です。
― 最後に視聴者の方に向けてメッセージをお願いします。
二宮:やっぱり何と言っても、前作の視聴者の方々のワクワク感の期待度を上げに上げ切りたいなと思っています。上げ切っても十分お釣りが出てくる作品で、力強さを感じていますし、僕も改めて出来上がったものを一気に観たいなという風に思っています。また、個人的な話になりますが、和也さんと一緒にお芝居で対峙できたことも僕にとってすごく大きな経験でした。そして、桐谷健太が座長となっている現場はすごく気持ちが良かったし、スタッフ全員の気概が一秒一秒刻まれているものになっていると思っていますので、ぜひそこを含めて楽しんでもらいたいです。
桐谷:さらにパワーアップしています。前作を観てない方でも楽しめると思っていますし、全キャスト全スタッフが同じ方向を見てすごいエネルギーが出ていると思うので、観てスカッとしていただけたらと思います。
★二宮から見た桐谷の魅力・森田剛と交わした会話などを語った二宮のソロインタビューも公開中。(modelpress編集部)
◆桐谷健太(きりたに・けんた)プロフィール
1980年2月4日生まれ、大阪府出身。2002年、テレビ朝日系ドラマ「九龍で会いましょう」で俳優デビュー。2008年に放送されたTBS系ドラマ「ROOKIES」の平塚平役で注目を集め、2011年には第35回「エランドール賞」新人賞を受賞。近年の主な出演作はドラマ「ケイジとケンジ、時々ハンジ」(2023年/テレビ朝日)、「インビジブル」(2022年/TBS)、「インフォーマ」(2023年/カンテレ)、「院内警察」(2024年1月期/フジテレビ) 、映画「ミラクルシティコザ」(2022年)、「ラーゲリより愛を込めて」(2022年)、「アナログ」(2023年)、 「首」(2023年)など。現在放送中のテレビ東京系ドラマプレミア23「Qrosの女」(毎週月曜よる11時6分~)にて主演を務めている。
◆二宮和也(にのみや・かずなり)プロフィール
1983年6月17日生まれ、東京都出身。1999年、嵐としてCDデビュー。俳優としても高い評価を受けており、2005年に映画「硫黄島からの手紙」でハリウッドデビュー。2016年、映画「母と暮せば」で「第39回 日本アカデミー賞」最優秀主演男優賞を、2023年には「TANG タング」「ラーゲリより愛を込めて」で「第65回ブルーリボン賞」主演男優賞を受賞した。近年の主な出演作は、ドラマ「潜水艦カッペリーニ号の冒険」(2022年/フジテレビ系)、「マイファミリー」(2022年/TBS系)、「VIVANT」(2023年/TBS系)、「ONE DAY〜聖夜のから騒ぎ〜」(2023年/フジテレビ系)、「ブラックペアン シーズン2」(2024年7月期/TBS系)、映画「TANG タング」(2022年)、「ラーゲリより愛を込めて」「アナログ」など。
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◆桐谷健太主演「インフォーマ -闇を生きる獣たち-」
政治、経済、芸能、裏社会にいたるまであらゆる情報に精通し、社会を裏で操る謎の情報屋=インフォーマ・木原慶次郎(桐谷)と、ペンで権力に立ち向かうという信念を持つ週刊誌「タイムズ」記者・三島寛治(佐野玲於)の異色コンビが、警察・ヤクザ・裏社会の面々を巻き込み事件の裏に蠢く“巨悪”を暴くクライムアクションサスペンスを描いた「インフォーマ」シリーズ。
新シリーズとなる本作では、タイ・バンコクを舞台に、木原と三島が<闇バイト殺人事件>で盗み出された“謎のブツ”を巡り、壮大な情報戦に巻き込まれていく。同じく事件の黒幕を追う警察では、警視正・高野龍之介(二宮)の陣頭指揮のもと捜査が進められることに。この事件の裏に潜む“巨悪”とは――?
◆桐谷健太、二宮和也を熱烈プッシュ「冷たい炎を出せる数少ない俳優」
― これまでも多数の共演経験があるお二人ですが、本作の撮影を通じて印象の変化や新たな気付きはありましたか?
桐谷:ニノ(二宮)と初めて共演したのは10年以上前だね。僕はドSでありドMでもある妄想係長役…どんな役やねん!(※TBSドラマ「流星の絆」/2008年)
二宮:(役では)嫌われてたもんね(笑)。
桐谷:そうそう(笑)。そこから10年以上経て、映画「ラーゲリより愛を込めて」(2022年)で“一等兵と軍曹”、翌年の映画「アナログ」(2023年)は“友達”、そして「インフォーマ」では“警察官僚と情報屋”…とどの作品も関係性が全く違います。今回は見たことのないニノが見られると思うので、ぜひ楽しみにしていただきたいです!僕から熱烈にプッシュさせていただいて「アナログ」の舞台挨拶の時期から「出てほしい…出てほしい」とずっと願っていました。
二宮:ずっと言ってくれてたよね(笑)。
桐谷:ずっと言ってたけど、言い過ぎるのも良くないかなと(笑)。でもニノも「出たい」と言ってくれていたので、出演してくれたらいいなと思いつつ、忙しいからやっぱり難しいかも…と考えていました。ニノはこれまでもいろいろな役をやっていますが、“冷たい炎”を出せる数少ない俳優さんだと思っていて、インフォーマの世界観にそのイメージがすごく当てはまったので一緒にできたらいいなと声を掛けました。
二宮:僕は前作をずっと観ていてすごく好きな作品だったので、実際にお話を聞いた時はすごいなと驚きました。そこから話が進んでいくにつれ、できればタイに行って撮影したいと提案していただいたのですが、僕は気付いたら「ブラックペアン」(TBS系日曜劇場「ブラックペアン シーズン2」)を撮影していたので、「ブラックペアン」のスタッフに1週間タイに行ってもいいか相談したら「ダメです」と言われて「そうだよね~」なんて思いながら内心はどうしようかと(笑)。でも「ブラックペアン」チームに理解していただいて「ここの隙間だったら大丈夫かもしれない」といろいろなスケジュールパターンを考えてもらってできた作品なので、どちらの現場にも感謝でいっぱいです。
桐谷健太が座長となっているチームを見ることも初めてだったのですが、座長が違うとこんなにも現場の色が変わるんだなと、より強く感じました。特にタイから帰ってきた後は、チームの絆がさらに深まっている雰囲気があったので、きっと皆で共有したものが本当に強かったんだろうなと思います。(桐谷が)タイで撮影した写真や映像をよく送ってくれましたが、日本では考えられないようなものばかりで、タイに行った理由がすごく良く分かりましたし、改めて面白い作品に関われているんだと実感して、自分のモチベーションにもなりました。
◆桐谷健太・二宮和也が語る「インフォーマ」の凄みとは
― 今作の魅力や前作からパワーアップしたなと感じるところを教えてください。
桐谷:前作の世界観はそのままに、エンターテインメント度合い、スケール感、派手さ、そしてストーリーのテーマの大きさがすごくパワーアップしていると思うので、あっという間に観られる作品になっていると思います。もちろん、前作は前作で大好きですが、また違った新たな魅力が沢山詰まっている作品になっています。ストーリーも1~5話と6~8話で全然違う毛色になっていて、闇が深くなっていくような感じもたまらないです。
― 二宮さんは新キャストとして参加してみて「インフォーマ」の世界観をどのように感じましたか?
二宮:圧倒されました。あと、シンプルに「めちゃくちゃお金がかかってるな」とABEMAの強さを感じましたね(笑)。
桐谷:ありがたいよね(笑)。
二宮:これだけのキャストを1ヶ月ホールドしてタイで撮影できることもすごいですよね。(隣りにいる桐谷を指しながら)だってこれですよ(笑)?桐谷健太級のキャストをホールドして海外で撮影できるのはすごい!作品としてはソリッドですし、低温でジリジリ進んでいくところはあるのですが、観ていてすごく楽しいです。「この人、ここのシーンしか出ないんだ」というワンポイントでのキャストの使い方も「インフォーマ」の強さですよね。藤井さん(企画・プロデュースの藤井道人氏)が作ってきた世界観に惹かれる人たちが多くいるということが今作で証明されたと思いますし、“こういう作り方ができるんだ”と教えてもらえた感覚です。
― 続投の方も多いので前作から観ていたらより楽しめそうですね。
桐谷:そうですね。もちろん前作を観ていただけたら嬉しいですが、今回からでも楽しめると思いますし、今作を経て前作を観る面白さもあると思います。
二宮:ストーリーとしては、もちろん前作から観た方が面白いですし、観ていただけたら嬉しいですが、作品の豪華さを知るには、逆に今作を観て前作に戻ってもらった方がいいかもしれません。
桐谷:今こうやってニノと取材を受けていることも「あ、現実なんだ…」みたいな(笑)。ここ4年くらい共演が続いて毎年仕事納めはいつも一緒にいるような不思議な関係性だったので、ニノがこうして入ってくれて、高野という人物を演じてくれて本当に嬉しいです。それにプラスして、「主題歌をB’zさんにやってほしい!」と感じて、共通の知人の方を通して会わせて頂ける機会が何度かあり、お話しさせてもらったら、前作をお二人とも観てくださっていたそうで。そういうご縁もあってB’zさんが主題歌を担当してくださることになって本当に夢みたいです。つなげてくださった皆さんに感謝です。
二宮:それはやっぱり桐谷健太の持っている力ですよ。人を引き寄せてくるんですよ。
桐谷:だってニノが出てくれるから(笑)!忙しいし無理かなと思っていましたが、そう考えたら現実になってしまいそうなので考えないようにしていました。現場もすごくタイトなスケジュールで撮影が夜から始まって朝終わることもあったのですが、ニノはそこからさらに別現場に行くこともあって、こんなハードスケジュールの中で出てくれて、今こうして一緒にいられることに感謝と高揚感でいっぱいです。
◆縁を感じる不思議な関係性――二宮和也出演決定までの裏話
― 高野という役は二宮さんがいたからできたのでしょうか?
桐谷:元々は、前作を放送していた当時にニノがすごく反応してくれていたことがきっかけです。でもたしかに、この役だからニノにお願いするというよりも、さっき言っていた冷たい炎を表現できるところが「インフォーマ」に出てくる男とぴったりだなと。もちろん脚本については、脚本家さんや監督さんたちが描いているので明言できませんが、配役を決めるよりも先に“ニノに出てほしい”という思いはありました。ニノに出演できないか相談していることをスタッフさんたちに伝えたことで台本が変わっていった部分もあるとは思います。
― 二宮さんは、ドラマ「インフォーマ」をどのように知ったのですか?
二宮:「ラーゲリ」の時だっけ?チラシをくれたよね?
桐谷:そうそう。「ラーゲリ」の番宣で「先輩で好きな人いますか?」みたいな話をしていた時に、ちょうど森田剛くんの名前を挙げていたから「実はね…(チラシを取り出す仕草)」と(笑)。
二宮:そうだった(笑)。「カンテレでめちゃくちゃ面白いドラマやるから観て」「森田くんも出てるよ」と教えてくれて、何も前情報なしにオンエアを観たら、また森田くんが奇怪なことをやっているなと思って(笑)。でもこのドラマが地上波で放送できるんだと感動して、配信でもどんどん広がっていったので一気に最後まで観られました。連ドラを最初から最後まで観るのは珍しかったのですが、きっと自分がこの作品の世界線に存在しないと思ったからこそ、一歩引いて一つの作品として観続けることができたんだろうな。もし僕が入っていたら「自分だったらこうする」「自分だったらこうかもしれない」と考えてしまうけど、まるっきりそこには居ない人だと思っていたからすごく面白かったですし、意外と自分はこういう作品が好きなんだと気付くことができたので、食わず嫌いせず観てみるべきだなと実感しました。放送を観てX(旧Twitter)でも話していたのですが、もちろん続編があることも知らないし、まさか自分が出演できるなんて思ってもいなかったので、健太くんから続編が決まったという話を聞いた時は、いち視聴者として「また観られるんだ!嬉しいな」というワクワク感が強かったです。そしたら、出てほしいと声を掛けてもらったけど、「(自分を指して)こんなのが出てくるシーンなんてないよ」と思いつつ「もし何かあったら言って」と言っていたら本当に話が進んでいき、皆さんに頑張ってもらってなんとか出していただけることができました。本当に感謝しかありません。
桐谷:ああいう役ってどう?今まである?
二宮:ないかな。警官官僚がそもそもない。
桐谷:え、そうなの!?こんなに刑事モノとか警察モノの作品が多いのに?こんなに歴も長いのにないの!?
二宮:ないよ(笑)。
桐谷:皆さん聞きましたか?初めてのニノの警察官僚役ですよ!だから本当に「え、この役にニノ!?すごい!」みたいな驚きがあって面白いと思います。初めて見るニノが出てきます。
二宮:本当に嬉しかったです。個人的には、和也(高橋和也)さんと森田くんにも会えて。大先輩と中先輩と…。
桐谷:“中先輩”って聞いたことないから(笑)。
二宮:そっか、先輩か(笑)。でも自分の現場で会うとなると、また違ってくると思うので、ここで出会えるのが桐谷健太の現場だなと。(桐谷は)やっぱり変態なんですよ。前作から思っていましたが、この人が連れて来るクルーはいびつです。引いて見ていても変なバランスで気味が悪い(笑)。
桐谷:褒め言葉ですね(笑)。これまで共演した「流星の絆」「ラーゲリ」「アナログ」は全部ニノ主演で僕も呼んでいただいていましたが、今回は自分が主演を務める作品に初めてニノが来てくれたというのが、なんとも不思議な関係だなと思う。もうさっきから「ありがたい」しか言ってないけど本当に感謝しかないです。LINEでも「ほんまありがとう」とずっと言っていました(笑)。
二宮:去年も、フジで連ドラの撮影をしている時に現場でよく会ったんだよね。僕は「ONE DAY」(「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」)で、健太くんは「院内警察」をやっていて、たまたま現場で会ったら(桐谷のマネをしながら)「出てほしいなあ」「とりあえず写真撮ろうか?」と定期的に写真を撮っていました(笑)。
桐谷:僕とマネージャーでニノをしっかり挟んで、ボディータッチを多めにして上目遣いで見つめながら話していました(笑)。
二宮:思わず僕は桐谷健太と同じ事務所に入ったのかと思いましたよ(笑)。だからオファーから考えると本当に長かった。逆に撮影はあっという間でした。
桐谷:縁があるのか、いろいろな現場でよく会うんですよ。本当に不思議です。
― 最後に視聴者の方に向けてメッセージをお願いします。
二宮:やっぱり何と言っても、前作の視聴者の方々のワクワク感の期待度を上げに上げ切りたいなと思っています。上げ切っても十分お釣りが出てくる作品で、力強さを感じていますし、僕も改めて出来上がったものを一気に観たいなという風に思っています。また、個人的な話になりますが、和也さんと一緒にお芝居で対峙できたことも僕にとってすごく大きな経験でした。そして、桐谷健太が座長となっている現場はすごく気持ちが良かったし、スタッフ全員の気概が一秒一秒刻まれているものになっていると思っていますので、ぜひそこを含めて楽しんでもらいたいです。
桐谷:さらにパワーアップしています。前作を観てない方でも楽しめると思っていますし、全キャスト全スタッフが同じ方向を見てすごいエネルギーが出ていると思うので、観てスカッとしていただけたらと思います。
★二宮から見た桐谷の魅力・森田剛と交わした会話などを語った二宮のソロインタビューも公開中。(modelpress編集部)
◆桐谷健太(きりたに・けんた)プロフィール
1980年2月4日生まれ、大阪府出身。2002年、テレビ朝日系ドラマ「九龍で会いましょう」で俳優デビュー。2008年に放送されたTBS系ドラマ「ROOKIES」の平塚平役で注目を集め、2011年には第35回「エランドール賞」新人賞を受賞。近年の主な出演作はドラマ「ケイジとケンジ、時々ハンジ」(2023年/テレビ朝日)、「インビジブル」(2022年/TBS)、「インフォーマ」(2023年/カンテレ)、「院内警察」(2024年1月期/フジテレビ) 、映画「ミラクルシティコザ」(2022年)、「ラーゲリより愛を込めて」(2022年)、「アナログ」(2023年)、 「首」(2023年)など。現在放送中のテレビ東京系ドラマプレミア23「Qrosの女」(毎週月曜よる11時6分~)にて主演を務めている。
◆二宮和也(にのみや・かずなり)プロフィール
1983年6月17日生まれ、東京都出身。1999年、嵐としてCDデビュー。俳優としても高い評価を受けており、2005年に映画「硫黄島からの手紙」でハリウッドデビュー。2016年、映画「母と暮せば」で「第39回 日本アカデミー賞」最優秀主演男優賞を、2023年には「TANG タング」「ラーゲリより愛を込めて」で「第65回ブルーリボン賞」主演男優賞を受賞した。近年の主な出演作は、ドラマ「潜水艦カッペリーニ号の冒険」(2022年/フジテレビ系)、「マイファミリー」(2022年/TBS系)、「VIVANT」(2023年/TBS系)、「ONE DAY〜聖夜のから騒ぎ〜」(2023年/フジテレビ系)、「ブラックペアン シーズン2」(2024年7月期/TBS系)、映画「TANG タング」(2022年)、「ラーゲリより愛を込めて」「アナログ」など。
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