9歳のスケーター・河上恵蒔、“世界初の技”成功ラッシュで会場沸かす「記録と伝説を残して帰りたい」

【モデルプレス=2024/06/18】15.16日(日本時間の14.15日)、スケートボード界の神と呼ばれる伝説的スケーターのトニー・ホークが主催するスケートボードバート大会「Tony Hawk’s Vert Alert(トニーホークバートアラート)」がアメリカのソルトレイクシティで開催され、最年少の河上恵蒔(9)が6位に入賞。「X Games VENTURA 2024」の出場権を獲得した。

河上恵蒔(提供写真)


(写真 : 河上恵蒔(提供写真))

◆9歳スケートボーダー・河上恵蒔、世界初の技成功

スケートボードバートは、ハーフパイプ上で技を競うスポーツ。本大会は、28日から30日にアメリカのベンチュラで開催される世界最高峰のアクションスポーツ祭典「X Games VENTURA 2024」の予選大会となり、6位以上のライダーにX Games Ventruta2024の出場権が与えれらる。今回、日本人ライダーが男女合わせて9人が参戦し過去最多となった。

昨年の実績と他大会の予選を勝ち上がったライダーに加え、「ワイルドカード」という大会推薦の招待枠が男女それぞれ4人ずつ用意されている。河上はこの「ワイルドカード」の最終枠に選出され参戦することとなった。

河上は昨年、自身初の出場となった大会「JSFバーチカルシリーズ2023」で総合1位タイの最年少王者となり話題を呼んだ。そんな衝撃の大会デビューから約半年、世界の舞台に「初」挑戦するチャンスが訪れた。X Games歴代メダリストが参戦している今大会。猛者揃いの中で9歳のスケートボーダーがどのくらい通用するのか注目された。

第1ヒートに入った河上は、持ち技である900(2回転半)からステルフィッシュロデオ(1回転半)のコンボでスタート。その後の技も全て成功させ、初の世界舞台とは思えないほどの完璧なライディングで会場を沸かせた。



予選最終では、25年前に900(2回転半)を世界で初めて決めた今大会主催のトニー・ホークの目の前で、公式大会では世界で誰も決めたことのない900(2回転半)から900(2回転半)を繋ぐ連続技を成功させ、その歴史的瞬間に会場全体では歓声が沸き起こった。最後のトリックはミスしたものの第1ヒート終了時点で2位と好位置につけ、最終的に6位に入り決勝進出を決めた。

翌日行われた決勝は30分間で各ライダーが順番に30秒間何回でもトライできるルール。そこでも河上は900(2回転半)から900(2回転半)、さらに900(2回転半)と3連続で成功させ、これには実況も思わず立ち上がり、トニー・ホークや会場全体も興奮。前日の世界初成功から、さらにそれを超える世界初成功の連続技を決めた。
大会後に話を聞くと、河上は練習でも3連続900(2回転半)をやったことがなく、その場の勢いで挑戦したという。



しかし、これだけで「初」尽くしは終わらなかった。
続くファイナリストだけで行われる1回のトリックを競う「ベストトリックコンテスト」に河上も出場。ここでも回転方向とは反対側に飛びながら900(2回転半)を決める「アーリーウープ900」を決め、これも世界で初めて成功させたトリックとなった。


大会終了後に河上は「トニー・ホークや観客の人達に900(2回転半)や連続900(2回転半)を絶対見せたいと思っていました。その技を見せることができて良かったです」と笑顔で話し、「ずっとX Gamesに憧れていたので今回出られることが決まってめっちゃくちゃ嬉しいです」とX Games VENTURA 2024への出場を喜んだ。「X Gamesは自分の中で一番やばいと思っている大会で、今大会で決めたベストトリックやランをX Gamesでも完璧に決めれるようにしたいです」と意気込み「X Gamesでは最年少出場記録としての出場になると聞いたので記録と伝説を残して帰りたいと思います。応援よろしくお願いします!」とスケートボードファンに向けてアピールした。(modelpress編集部)

◆河上恵蒔(かわかみ・えま)プロフィール

生年月日:2014年9月8日
身長:124cm
出身:兵庫県

JSF バーチカルシリーズ2023 総合1位タイで最年少王者。スケートボード界の神と呼ばれる伝説的スケーター・トニー・ホークが主催するスケートボードバート大会「Tony Hawk’s Vert Alert」で900(2回転半)を3回連続で世界で初めて成功させ6位入賞。「X Games VENTURA 2024」の出場権を獲得する 。1分間に540を8回連続で達成しギネス記録樹立。9歳にして世界から注目を集めるスケートボード界の逸材。

◆「Tony Hawk’s Vert Alert2024」男子決勝

優勝 : ギー・クーリ(ブラジル)
2位 : 芝田元(日本)
3位 : ミッチー・ブルスコ(アメリカ)
4位 : リーフ・オーランド(オーストラリア)
5位 : 猪又湊哉(日本)
6位 : 河上恵蒔(日本)
7位 : 西川有生(日本)
8位 : ロニー・ゴメス(ブラジル)

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