FANTASTICS 佐藤大樹・中島颯太・瀬口黎弥が“逃げずに耐え切った”こと「〇〇は、より良いパフォーマンスに欠かせません!」

フジテレビの大人気番組「逃走中」シリーズが映画化され、7月19日に公開される。2004年の初回放送から20周年を迎える同番組は『逃走中 THE MOVIE』として、また新たな魅力を打ち出す。

その彩りに華を添えるのが、メインキャストの6人だ。ダンスボーカルグループ・FANTASTICSからは佐藤大樹、中島颯太、瀬口黎弥が、そしてJO1からは川西拓実、木全翔也、金城碧海が出演。

本インタビューではFANTASTICSの3人に、自身が演じた役柄について、撮影時のエピソード、そして「これまで逃げずに耐え切ったこと」をテーマに話を聞いた。

自身と通ずるところがあった、それぞれの役柄

ーー本作『逃走中 THE MOVIE』は、元陸上部の仲間たち6人が『逃走中』で再会するところから物語がスタートします。佐藤さんが演じられているのは、突然いなくなってしまった元陸上部のエース・寺島譲司。彼だけはほかの5人と距離を置いている、ミステリアスなキャラクターですね。

佐藤大樹(以下、佐藤) 譲司は、とある悩みを抱えていて、それを仲間に相談せず姿を消してしまうんです。心のなかに秘めていることを最後まで口に出さない譲司の性格は、自分と似ているところがあるな、と思いました。僕もあんまり、人に悩みを相談しないタイプです。

ーーFANTASTICSのほかのメンバーにも、あまり相談しないですか?

佐藤 しないですね。なかなか同業者にはしないかも。違う仕事をしている友人とか、親に相談することは、たまにあります。

中島颯太 (以下、中島) え、あるんですね、意外!

佐藤 めちゃくちゃ小さいことで言うと、最近すっごく引越しをしたくて、久々に親に相談したの。「こっちの物件とこっちの物件、どっちがいいと思う?」って。

中島 大樹くん、親御さんとそういう話をしているイメージなかったなあ。

ーー中島さんが演じられているのは、冷静沈着で頭の良い、名門大学の数学科に通う大澤瑛次郎です。ご自身と似ているな、と思われるところはありますか?

中島 瑛次郎は、元陸上部仲間の6人のなかでは、すごく勉強を頑張っているんです。僕も学生のころしっかり勉強していたので、そこが似ていると思います。あと、彼の内に秘める優しさや後悔を抱えている部分を表現できるように意識しました。

瀬口黎弥(以下、瀬口) グッとくるシーンもあるよね。

中島 瑛次郎が、自分の弱さに向き合って、とある決断を下したシーンがあるんです。観てくださる方に、自分の後悔から逃げずに葛藤に向き合うきっかけにしてほしいシーンです。

ーー瀬口さんが演じられているのは、いつも明るく元気で思いやりのある、元陸上部のムードメーカー・西園寺陸です。

瀬口 彼はほんとうに素直でまっすぐで天真爛漫で、演じながら「自分みたいだな」って思う部分が多かったですね。人を疑ったり、裏切ったりせず、仲間のために尽くすタイプ。

佐藤 陸がいるだけで、6人の空気感が変わるよね。

瀬口 学生のころサッカー部に入っていたので、当時のことを思い出しました。なんていうか、青春の気持ちを思い出させてくれるような。たとえ試合に出られなくても、ベンチから仲間たちに声をかけてチームの士気を上げるような存在は大切だと今でも思うので、陸の立ち振る舞いには共感できるところがたくさんありましたね。

「黎弥の走り方が、いちばん好きでした」

ーーFANTASTICSのみなさんは、これまでも『FUN!FUN!FANTASTICS』シリーズ(日本テレビ系列)などでお互いのお芝居をご覧になっているかと思います。今回新たに気づいたメンバーの一面はありますか?

佐藤 僕は黎弥の走り方がすごく好きでした。僕たち6人はみんな元陸上部の役柄で、「逃走中」ということもあり、全員それぞれ走るシーンがあるんですけど、黎弥の走り方はダントツで好き。いままで見てきた人のなかで、一番好きな走り方だった!

瀬口 そんなにですか!? 嬉しい、ありがとうございます!

佐藤 僕は役柄上現場で実際に黎弥が走る姿を見られなかったんですが、スクリーンで観ることができて「めっちゃいいじゃん!」「あ、陸だなあ〜」って思いました。走り方で陸のキャラクターを表現できてるっていうか。

ーー瀬口さんは、何か走り方で意識されたことは?

瀬口 元陸上部の役柄ということもあり、、撮影が始まる前に僕ら全員で陸上の先生に走り方をレクチャーしてもらったんですよ。みんなで練習したんですけど、撮影が始まった瞬間に、もう習ったことは全部捨てました。

中島 あれ、捨てちゃった!?(笑)

瀬口 変な意味じゃないよ、陸としての役作りをメインにしようと思って!(笑)もちろん6人で走る部活のシーンとかは習ったことを意識しましたが、「逃走中」をやっているあいだはもう、それどころじゃないですから。ハンターから逃げるために全力疾走ですよ。ていうか、マジで速かったです、ハンターが! 油断したら追いつかれそうでした。

中島 僕は、大樹くんの目の演技が印象に残ってます。譲司は役柄上、最初はずっと無口で「目で語る!」っていう感じだったので、普段ファンタ(FANTASTICSの略称)の楽屋でずっとボケまくってる大樹くんとは、雰囲気が違いましたね。

佐藤 いやいや、言うほどそんなにボケてないでしょ!(笑)

中島 大樹くんはね、普段とても優しい目をしているんです。撮影中は譲司が入っているのか、カットがかかっても少し譲司っぽくて…良い意味で近寄りがたさがありました。あらためて、役に入り込むタイプなんだな、と。

佐藤 僕はもう少しみんなと喋りたかったんだよね。僕以外の5人のシーンは多いけど、譲司はひとりぼっちのシーンが多かったから。

JO1・木全翔也のモノマネで深まった交流

ーー撮影現場はどんな雰囲気でしたか? JO1の川西さん、木全さん、金城さんもいらっしゃったと思いますが。

中島 もう、めっちゃわいわいしてました。ひたすら喋ってる感じ!

佐藤 ほんとに、ずっと喋ってましたね。

中島 翔也がひたすらボケてくるので、僕がそれに全部ツッコんでました。なので、ずっと喋ってる翔也と同じくらい、僕も喋ってることになるんですけど(笑)。翔也がボケて、こっちがそれに笑ってっていう、ずっとその繰り返しでしたね。一番笑ったのは、やっぱり翔也のモノマネかなあ。

佐藤 本田圭佑さんのモノマネね! あれ何の前触れもなく、いきなりやり出したよね。それがまたおもしろくって、もう悔しいけどめっちゃ笑っちゃって。翔也はモノマネが上手いんですよ、どんどんリクエストしちゃったもん。

瀬口 逆に本田圭佑さんのモノマネ以外、見れないレベルだよね(笑)!

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ーー和気あいあいとした現場だったんですね。予期せぬハプニングとかもありましたか?

瀬口 撮影中に雨が降ってきちゃって、止むまでずっと撮影が止まっちゃったことがありました。大きな橋の下で、3〜4時間くらい待ったかなあ。そのあいだ(本郷)カイ役の(川原)瑛都くんと一緒にいたんですけど、「YouTubeが好き!」「HIKAKINさんをずっと見てる!」って話をしてくれて。僕のiPhoneを渡してYouTubeを見てもらってたら、返ってきたときには充電が2%しかなくて(笑)。

佐藤 優しいなあ、黎弥〜!

中島 懐が深いわ〜!

瀬口 僕は瑛都くんの横でなごやか〜に画面を見ながら「なんか新着メッセージきてるな〜」とか思って(笑)。

中島 あのとき大変でしたよね。それこそ一般道を使って撮影させてもらってるから、ハンターが歩いているのを見られたら「逃走中じゃん!」ってすぐにバレちゃう。子どもたちも集まってきちゃうし、写真を撮られちゃったらまずいし。まだ『逃走中 THE MOVIE』の情報解禁前だったこともあって、僕たちも「ハンターを隠せ!」ってなってました。あらためて「逃走中」の知名度を感じましたね。

佐藤 ハプニングで思い出したんですけど、僕が演じた譲司と、JO1の拓実くんが演じた大和とのシーンで、長回しの途中でとある事件が起こったんです。詳しくはネタバレになっちゃうので言えないですが、せっかく良いお芝居だったのに惜しい! って。

でも1回目より2回目のほうが良いシーンになったので、結果的にはハプニングに感謝しました。ぜひ譲司と大和のシーンにも注目してほしいです。

FANTASTICSの3人が“逃げずに向き合ったこと”

ーー「逃走中」のタイトルにちなんで、これまでいちばん「逃げずに向き合った!」と思えること、またはこだわり続けていることは何ですか?

中島 さっそく趣旨と違うことを言っちゃうかもしれないんですが、この『逃走中 THE MOVIE』の撮影に限らず、僕ずっと元気なんですよね。どんなハードスケジュールでもまったく影響されないので、いつどのタイミングを振り返っても「なんか自分、ずっと元気だよな〜」って思います。

瀬口 それってすごいよね!

中島 ちょっと疲れちゃって喋らなくなる、みたいなこともないんですよ。逆にみんなが疲れているところにもどんどん話しかけちゃって、さらに僕が喋りすぎる、みたいな(笑)。

佐藤 仕事が好きってことだよね。

中島 そうなんですよ、現場が好き! って感じです。

瀬口 僕はやっぱりサウナかなあ。決して逃げずに、サウナと水風呂の交互浴を繰り返して、完璧にととのうのが、もう! あれはもはや「精神と時の部屋」ですね。

佐藤 ライブが終わったあとも、毎回行ってるもんね。

瀬口 今回の撮影が終わったあとも、癒されに行ってきました。もちろん疲れも取れますし、次の日はよりベストパフォーマンスができるようになります!

中島 さあ、最後のトリですよ、大樹くん! お願いします!

佐藤 いや、二人の話を聞きながら考えてたんだけど、浮かばないんだよなあ〜。逃げずに向き合ったこと。

瀬口 あれ、珍しい!

中島 出てこないの珍しいですね、大樹くん。

佐藤 強いていうならあれですかね、「絶対に自炊をしない!」っていうこだわりを、ずっと持ってます。変なこだわりから逃げずに、向き合ってる!

中島 あれ、でもたまに自炊してるじゃないですか、お肉切ったりとか。

佐藤 それは自炊じゃないのよ!(笑)自分で一から料理を作らないっていうこだわりをね、持ち続けてます。

中島 いや別に何のプラスにもなってないですし(笑)。

佐藤 これはもう、昔からずっとなんだよ。お皿洗いとか、家事はすごく好きなんだけど。

中島 なんなら家事なんてめっちゃ得意ですよね、大樹くん。あれだ、「お肉の両面を3分焼く」とか言われても、せっかちだから待てないんじゃないですか?

佐藤 待てない、待てない! 3分なんて絶対に待てない!

瀬口 大丈夫ですかね、質問の答えになってますかね?(笑)

『逃走中 THE MOVIE』は7月19日(金)より全国公開
https://www.tosochu-movie.com/

(取材・文/北村有、撮影/友野雄、ヘアメイク/福田翠、 (Luana)加藤恭子(Luana)朴映宣 (Luana)、スタイリング/平松正啓(Y’s C))

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