Netflix映画『よめぼく』キンプリ永瀬廉、出口夏希が“推しのシーン”を語る

6月27日(木) よりNetflixで独占配信される『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』の配信記念イベントが6月18日に開催。主演の永瀬廉、ヒロインを務めた出口夏希、そして三木孝浩監督が登壇した。

原作は、SNSを中心に話題を呼んだ森田碧の同名小説。今を大切に生きようとする男女が織りなす期限付きの恋を描いた、切なく、そして爽やかなラブストーリーだ。

イベント冒頭で永瀬は「ついに配信の日が近づいてきて、実感はまだ沸かないんですが、本作を見て皆様の反応を聞くのがとても楽しみです!」と期待に胸を膨らませ、出口も「やっと皆様にお披露目できる日を迎え、本当に嬉しいです」とコメント。三木監督は「普段は配信や公開が近づくと不安になってしまう方なんですが、今回は永瀬さんと出口さんのふたりの雰囲気がとても素敵で、撮っている時もふたりの空気感に影響を受けて素敵な作品を撮れたと思います。早く皆様に見てほしい気持ちでいっぱいです」とそれぞれが配信へ向けた意気込みを語った。

初の王道ラブストーリー映画で主演を果たし、完成した本編を見てラストは思わず「泣いた」と語った永瀬。「ここまでがっつり恋愛に焦点を当てた作品は初めてやりました。タイムリミットがある恋愛という部分に不安もあったのですが、現場では気負わず自分らしく撮影に臨めました」と撮影当時を振り返り、「今までは当事者として、作品を100パーセント楽しむことがなかなかできないことも多かったのですが、本作は物語を純粋に楽しめて、ラストでは思わず泣いてしまいました。そんなことは今までなかったので自分でもびっくりしました」と、本作を初めて観た時の率直な感想を語った。さらに「登場人物たちの表情の切り取り方も素晴らしくて、三木監督がすごく素敵に撮ってくださって。色んなパズルが上手くハマった作品だったと思います」と自信も覗かせた。

そんな永瀬の姿を受けて三木監督は「永瀬さんとの顔合わせの段階で、パブリックイメージではクールでミステリアスな雰囲気なのかな?と思っていたのですが、実際は親しみのある空気感をお持ちで、一緒に作品を作れたら絶対に面白くなるなと感じました。撮影ではその瞬間瞬間でふたりが感じた表情を素直に表現していくセッションのような撮影にしようねと話していました」と振り返った。

加えて、“ただ悲しいだけではなく見終わった後に前向きな気持ちになれる”という感想が多く寄せられている点において永瀬は「秋人と春奈の生きざまが視聴者にそういう感情を持たせるのだと思います。ふたりの姿を見て、今の幸せを噛み締めつつ、大切な人とこれからどうやって生きていこう?を前向きに考えられる作品だと思います」と述べた。

出口は「前向きな気持ちになれると感じていただいたならすごくうれしいし、自分の自信に繋がりました」三木監督は「最初に企画をいただいて原作を読んだ時に、秋人と春奈をかわいそうではなく、お互いを支えあうふたりを“羨ましい”と思いました。そんなまぶしいふたりの空気感を映画でも表現したいと思いました」と話し、「それ俺が言いたかったやつ!」と永瀬と出口は揃って三木監督のコメントに賛同した。

本作で初共演となった永瀬と出口。共演シーンで印象的なエピソードを聞かれると永瀬は文化祭のシーンを挙げ、「あのシーンはすごく手が込んでました! 高校時代の思い出はなんですかって聞かれたら“よめぼくの文化祭”だと答えたいくらいキラキラしていました(笑)」と撮影当時を振り返った。

劇中では美術部で絵が上手い設定の秋人を演じた永瀬だったが、実際の永瀬の絵心に衝撃を受けたという出口。「永瀬さんは画伯です(笑)。個性的な絵を描きますよね……」と問いかける出口に対し「どうしても目を描くときに黒目の焦点が合わなくてホラーな絵になってしまう……もしかしたら本編でぼくの書いた絵が使われているかも(笑)」と永瀬は当時を振り返り、場内を笑わせた。

撮影現場の雰囲気について、出口は「お互い人見知りなので最初は全く目すら合わなかった」と回想。永瀬も「最初は三木監督が場を回してくれたのでかろうじて話せましたが、ふたりになったとたん声かけていいものなのかな……何の話しようかな……と常に悩んでいました」と撮影序盤の当時を振り返りつつ、三木監督はそのもどかしい感じが作品にプラスに働いたと語った。打ち解けたきっかけはお互いの呼び名を決めたことだったとのことで、永瀬は出口を「でぐ」と呼び、出口は最初は「秋人くん」と役名で呼んでいたものの、最終的にはフルネームで「永瀬廉」「おじさん」と冗談を言い合えるほど仲良くなったという。

一つひとつのシーンが絵画のように美しい作品

続いてそれぞれの本作における“推しシーン”を発表するコーナーへ。永瀬は春奈と見ることが出来なかった切ない花火のシーンをセレクト。「ふたりがお互いを思いあうが故にすれ違いが起こるのですが、そのシーンがとても切なくてぐっときます」と語った。

出口は、秋人が横田真悠演じる綾香を病室に連れてくる感動的なシーンをセレクトし、「秋人と春奈の恋愛のお話でもありますが、友情もひとつのテーマになっていて、このシーンは秋人君のやさしさと、一人ひとりの想いが詰まっていて、愛おしい再会のシーンを選びました」とコメントした。

三木監督は、春奈が秋人に絵を書いてもらうシーンをセレクトし、「このシーンは撮影の終盤に撮って、ふたりの雰囲気がすごく良かったんです。春奈の表情を撮っているうちに僕自身感情があふれてきちゃってカットを切れなくなってしまって。実際にモニターを見ていた全員が泣いたシーンです。僕がこの映画の中でとても大切にしていたシーンなので思い出深いですし、視聴者の皆さんには注目してほしいですね」とこのシーンに込めた熱い想いを語った。

そして主題歌にはヨルシカのsuisがカバーした「若者のすべて」が使われており、先日の解禁時にはSNS上でも大いに話題となった。三木監督は「最初に作品を作るときに、新しい楽曲を作ってもらうよりは、みんなが聞いたことのある、思い出の引き出しを開けるような楽曲はないかという話になって、僕自身も大好きな『若者のすべて』に決まりました。この作品は、ふたりがそれぞれの想いを受け取り、想いのバトンを受け継いでいく物語です。そして音楽そのものがこの物語で表現したかったことだと思いました。実際にフジファブリックさんの楽曲をsuisさんがカバーして、音楽はどんどん後世に受け継がれていって……そういう部分を楽曲でも表現出来たらなと思いました」と、この楽曲に託した想いについて語った。

永瀬もこの楽曲には思い入れが深く、「suisさんのバージョンは、心にすっと入ってくるようで、凝り固まっていた心をほぐしてくれるような優しい歌声だと思いました」と語り、出口も「もともとプレイリストに入れて聞いているくらい好きな曲だったので、カバー曲をすごく楽しみにしていました。実際にエンドロールで聞いたときに、作品にすごくあっていると思ったし、“春奈は病気で辛かったけど、すごく幸せだっただろうな”とか、色んな想像が膨らむ、余韻に浸れる楽曲だと思いました」とコメント。また永瀬は、「監督はカラオケに行くといつも『若者のすべて』を歌っていましたよね」と楽曲にまつわる思い出も披露した。

最後に永瀬より、「世界中で配信される本作ですが、命と恋の物語は、国や世代を超えた共通のテーマです。この作品ならではの高校生のピュアさやまっすぐさが丁寧に繊細に描かれていて、一つひとつのシーンが絵画のように美しい作品です。是非ご覧ください」と締めくくり、イベントは終了した。

<作品情報>
Netflix映画『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。

6月27日(木) Netflixで独占配信

Netflix映画『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』メインビジュアル

作品ページ:
https://www.netflix.com/jp/title/81581946

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