小籔千豊、ドラムとゲームで学んだ“コツコツ努力”の大切さ「お笑いも知らぬ間に…」 50代になりジム&英語も

●今年からパーソナルジムに通い体の変化を実感
お笑い芸人の活動に加え、5人組バンド・ジェニーハイのドラマーとしても活動している小籔千豊。9月14日~16日には自身が主宰する“音楽と笑いとゲームの融合”をテーマにしたフェスティバル「KOYABU SONIC 2024」(コヤブソニック)が開催される。小籔にインタビューし、コヤソニやバンド活動への思い、さらに、50歳になってから始めたというパーソナルジムや英語について話を聞いた。

――2008年から開催されているコヤソニですが、今年楽しみにしていることを教えてください。

yamaさんがまた出演してくれてコラボ曲「モンスター feat.yama」をやってくれるので楽しみですし、水曜日のカンパネラさんとのコラボ曲が初披露になるので、そういったコラボが楽しみです。

――昨年のコヤソニ開催時に体力面の不安を吐露されていましたが、体力面は大丈夫そうですか?

去年は内緒のサプリと内緒の体のメンテナンスをしていたので、今までの中でたぶん一番元気でした。今年も内緒のサプリと内緒のメンテナンスをするので大丈夫ではないかなと。今年の1月からパーソナルジムにも通っているので、去年より体力はあります。

――パーソナルジムではどんなことを?

スクワットなど筋トレです。つらいですが12月までは続けようと思っています。

――体の変化は感じていますか?

以前は階段を下りる時に乳が揺れていたのが、一切揺れなくなりましたし、階段を楽々と上れるようになりました。見た目的にも、ケツの筋肉がついてケツがめっちゃ大きくなりました。

――筋肉のある体に変化しているのですね。

ぶよぶよが少し引き締まりました。普通の人が0でムキムキの人が+200とすると、僕は筋肉なさ過ぎて-200でしたが、今-150になったかなと。0を目指しています。

――パーソナルジムに通い始めたきっかけは?

体力をつけるためですね。コヤソニとかドラムのことも頭にありますけど。4~5年ぐらいずっと「今年こそジムに行くぞ」と言っていたんですけど、ずっと行ってなくて、50歳になって、このままだと行かずに終わるなと思い、やっと通い始めました。

――ドラムにもプラスになっていますか?

足の筋肉がついてドラムの音が大きくなったと思います。

○ドラムで学び「コツコツやれば大概のことはある程度までは到達できる」

――ドラムの上達ぶりをメンバーやファンから称賛されていますよね。

皆さん優しいからリップサービスで言っていただいているだけですけど、ドラムと「フォートナイト」は出会った種目の中で一番難しいです。タップダンス、ソーラン節などいろいろなことに挑戦してきて、ほかの人よりできますねと言われるほうでしたが、ドラムと「フォートナイト」はずっと怒られっぱなしで、下手くそなままで。できないヤツの気持ちがわかりました。

――できないからこそずっと続けているのでしょうか。

ドラムに関しては、やらなければならない環境にいるからやっているだけで、心からドラムを叩きたいと思ったことは一度もありません(笑)。チャットモンチーとやることになったから一生懸命頑張ったり、コヤソニ復活のためにやらなければならなくなったり、ドラムは「やらなければならない」でずっと来ています(笑)。

――ドラマーとしての目標は?

全国ツアーやフェスで、ノープレッシャーでドラムを叩けるようになることです。いつも、「次の曲はここを気をつけなきゃ」「あそこめっちゃ難しいから注意せな」とか思いながらやっていて苦しいので。

――昔に比べたら少しは楽しめるようになっていますか?

最初の頃よりは楽しくなってきました。以前のプレッシャーが1000だとしたら、今は700くらいまで減りました。

――ドラムを始めてから変わったことはありますか?

「リズム感があるからドラムができるんですよね」とよく言われますが、僕ぐらいのレベルだとリズム感は全く関係なく、ただただ努力。コツコツ努力を積み重ねればできるということを知りました。ドラムの経験があるから、パーソナルジムもコツコツやれば筋肉つくだろなと。コツコツやれば大概のことはある程度までは到達できると知れたのはドラムのおかげだと思います。

――コツコツ続けることも大変なことですよね。

ドラムを始めた頃、「こんなこと一生できるようにならない」と思っていたことも、今では普通にできるようになっているので、努力が大事なんだなと。その経験があるからコツコツ努力できるようになったのかなと思います。あと、井上尚弥さんや大谷翔平さんなどアスリートのインタビューを見ても、皆さんコツコツ努力を積み重ねているんだなと。大阪のスポーツ番組でアスリートにインタビューすることがあって、そこでも皆さんコツコツ努力されていると聞き、その大切さをすごく感じました。

●「フォートナイト」もコツコツ努力して上達

――改めて小籔さんが感じているコヤソニの魅力をお聞かせください。

夏フェスはたくさんあって、3大フェスと言われているフェスがミシュランの三ツ星をとっている店だとすると、こちらはミシュランに載っていない地元の商店街の汚い居酒屋みたいな店で、店構えは0点だけど中に入ってみたら大間のマグロとかブランドガニがあって、仕入れだけはルートがあるんですみたいな。側はダサいけど、出演者はよそのフェスに負けない、なのにお値段はちょっとリーゾナブルにさせていただいています。

――音楽&お笑いのフェスとして開催されてきましたが、昨年からオンラインゲーム「フォートナイト」エリアが追加され、音楽&お笑い&ゲームのフェスに。

最初の頃は音楽とお笑いのフェスは珍しかったですが、今ではどこでも音楽とお笑いのフェスをやっているので、そうなると僕がやる必要はないかなと。そう思った時に、たまたま「フォートナイト」にハマっていたので、音楽とお笑いとゲームのフェスにしたら世界中どこを探してもないかなと思い、やらせてもらっています。

――「フォートナイト」エリアを新設され、やってよかったなと手ごたえは感じましたか?

出演してくださっている「フォートナイト」の競技者の方々は、「フォートナイト」の紅白歌合戦があったら絶対呼ばれるような、とんでもないメンバーが集まっています。その人たちと直で会う機会はなかなかないので、ファンの方々が喜んでくれましたし、出演者の方々も「フォートナイト」好きの人たちに会えてうれしかったと言ってくれたので、やってよかったなと思いました。

――来場する人たちの層も広がりそうですね。

そうですね。今回は「フォートナイトエリア入場付きチケット」を購入しないと「フォートナイト」のブースには入れませんが、外から見ることはできるので、ちらっとでも見ていただけたら。世界と比べると日本はまだそこまで人気がないので、もっと日本でもやる人が増えたらいいなと思っています。

――そこまで「フォートナイト」にハマった魅力とは?

コツコツやればうまくなるからです。最初は全くできなかったことも、コツコツ練習して今では余裕でできるように。生配信していると「1年ぶりに見に来ましたけど、めちゃくちゃうまくなっていますね」というコメントも届いていて、僕の配信を見てくださっている方は、努力すればできるんだと感じてくれていると思います。

――ドラムも「フォートナイト」もコツコツ努力を。

そうですね。お笑いに関してはコツコツしたことがなかったのですが。吉本新喜劇の最初の2年くらいだけコツコツして、それ以外はコツコツしないで来たので、年を重ねてからドラムと「フォートナイト」と出会ってコツコツの大切さを知りました。お笑いはノーコツコツですが、振り返ると、小さい時からずっとしゃべっていたので、知らぬ間にコツコツしていたのかもしれません。笑かそうと思ってエピソードトークをしゃべってきた回数は多いと思うので。

○英語での「フォートナイト」生配信を目指して英語の勉強をスタート

――「フォートナイト」に関して、今後の目標や野望はありますか?

アジア1位になることを目標にしていて、まずはアジア100位以内に入ることが目標です。毎年春に親子大会を開催していて、僕のところの親子が1位になることも目標です。あと、今英語を勉強しているんですけど、英語で「フォートナイト」の生配信をして、外国の人たちを笑わせたいという目標もあります。日本に50歳を超えて「フォートナイト」めっちゃやっているヤツおるぞというのを知らしめて、「フォートナイト」が日本でももっと広がらないかなと。「フォートナイト」はみんなで戦うゲームで、やる人が減ったらできないので、いつまでも「フォートナイト」をやるために広めていけたらと思っています。

――英語の勉強はいつから?

7月から初めて週1ぐらいで通っています。パーソナルジムは1年続けるという目標を立てていますが、英語は2年続けることを目指しています。なんとか英語で配信できるようになれたらいいなと。

――ちなみに、今の英語レベルはどのくらいですか?

一番下のクラスです。海外旅行に行った時など、向こうの人が言っていることはなんとか理解できていたので、少しはできると思っていたんですけど、最初にテストをしたら一番下のクラスになり、自分のレベルを知りました(笑)

――日々ドラムの練習をし、50代になってからパーソナルジムや英語も始められ、頑張るパワーはどこから来るのでしょうか。

根本的にはグータラな性格で、コツコツ頑張るとか嫌いでしたが、母親が55歳で亡くなり、55歳で死ぬ可能性もあるんだなと。そう考えると、やろうと思っていることはやってから死にたいと思い、パーソナルジムも英語も始めました。パーソナルジムはしんどいですし、英語も続けられるか自信ないですが、コツコツ頑張ろうと思います。

■小籔千豊
1973年9月11日生まれ、大阪府出身。大阪NSC(吉本総合芸能学院)12期生。2001年に吉本新喜劇に入団し、2005年に約4年という異例の早さで座長に就任。吉本新喜劇を全国区にしたいと、2011年に東京に進出。さまざまなバラエティ番組で活躍し、5人組バンド・ジェニーハイのドラムとしても活動。2022年8月の公演をもって吉本新喜劇の座長を勇退した。

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