北野日奈子、乃木坂46卒業後初舞台で“一途な女心”に難しさ「私にはまだわからないところなので」

●メンバーのいない現場に緊張も…稽古で楽しさ実感
今年4月にアイドルグループ・乃木坂46を卒業した北野日奈子が、7月8日~18日に東京・紀伊国屋ホールで上演される舞台『蒲田行進曲完結編 銀ちゃんが逝く』でヒロイン・小夏役を演じる。北野にインタビューし、乃木坂46卒業後初の舞台出演への意気込みを聞いた。

同舞台は、演劇界の巨星・つかこうへいさんの十三回忌追悼公演「つかこうへいLonely 13 Blues」として上演。『蒲田行進曲』はつかさんの代表作で、今回はその名作の完結編にして完全版を目指す。主人公のスター俳優・銀ちゃんこと倉岡銀四郎を味方良介、子分のヤスをNON STYLEの石田明、銀ちゃんの恋人・小夏を北野が演じ、銀ちゃんが妊娠している小夏をヤスに押し付けるところから物語は始まる。

――出演が決まったときの心境からお聞かせください。

お話をいただいたときは作品について知らなかったのですが、タイトルを聞いただけで、きっとすごく大きな舞台なんだろうなと思い、声が出なかったです。なんかヤバそうって(笑)

――つかこうへいさんの追悼公演ということでも重みを感じましたか?

本当に感じました。十三回忌って大きな節目だと思うので、そのタイミングにこの『蒲田行進曲』という舞台で小夏役を演じさせてもらうというのは、すごく重要な場面になるなと思っています。

――乃木坂46卒業後初の舞台であり、舞台単独初出演。これまでの舞台とは心境が違いますか?

演技の仕事はメンバーがいた現場しか経験がなかったので、緊張しています。わからないことだらけで不安な毎日ですが、稽古をしていて楽しいという感情もあるので、そこはよかったなと思っています。

――稽古をしていてどういうときに楽しいと感じるのでしょうか。

皆さんがすごすぎて感動して、この中でお芝居ができるって幸せなことなんだなって! 自分も頑張ろうという気持ちになります。

●母親役に初挑戦「自分にはない感情を吸収している」

――演じる小夏をどのような人物と捉え、どう演じようと考えていますか?

人格も人生の歩み方も私とは全然違うなと。小夏さんが銀ちゃんをずっと思い続けているところも、私にはそういう経験がないので理解が難しいですが、私とは真逆だからこそ、小夏さんの気持ちをよく理解し、ちゃんと考えながら、みんなに愛されている小夏さんを演じられるように頑張りたいと思っています。

――真逆とのことですが、共通点は全くないのでしょうか。

「小夏さんはこういう風に思っていると思うよ」と助言をいただいてやっとその感情を理解できる感じなので、共通点はないです(笑)。女心も私にはまだわからないところなので。銀ちゃんは周りの人を巻き込んで嵐を作るみたいな、なかなかダメな感じですけど、そんな人を一途に思い続けるってすごいなと。そこからもう全く違うなと思います。

――妊娠役、母親役は初挑戦ですが、どんなお気持ちしょうか。

私自身はそんなに子供が好きではなくて、苦手なんです。子供を大事にしているお母さんを見て、無償の愛を注ぐ母親ってこういう表情をするんだなと、自分にはない感情を吸収しているところです。

――母親役を演じるにあたってご自身のお母さんを参考にしているところもありますか?

私のお母さんも小夏とは全然違うんですよね。小夏は娘・ルリ子のことも大事なんですけど、結局、銀ちゃんが一番大事なんです。大事な人との子だからルリ子も大事という、すごい女性脳で生きている人なので。

――稽古をしている中で母親願望が芽生えているということは?

ないです(笑)。自分にはちょっと考えられないです。

●「自分も成長できている未来があれば」と期待

――小夏について「色気をまとった女性だと思うけれどセクシーがわからない」とコメントされているのを読みましたが、稽古している中でセクシーについて少しわかってきましたか?

映画を見たときにセクシーな方だなという印象があったのですが、稽古を始めてみて、セクシーはセクシーなんですけど、そこが重要なわけではないんだなと。だからといって幼くあってはいけないので、低めの声を出すように意識しています。落ち着いたトーンで大人な女性を表現できるように頑張ります!

――銀ちゃん役の味方良介さんの印象を教えてください。

銀ちゃんを演じている味方さんが輝きすぎていて、これが銀ちゃんなんだと。味方さんの演技で場の雰囲気も締まるので、俳優さん一本で頑張っている方は、こういうオーラを持ってこういう風な空気にするんだなって感動しています。

――ヤス役の石田さんの印象は?

石田さんはいつも衣装が白いので「白い人だ」と思っていたんですけど、「稽古着は白くないんだな」って思いました(笑)。演技に関しては、笑かそうとしているわけではないんですけど、雰囲気が面白くて、それにのみ込まれそうになることがありますが、笑ってはいけないので耐えるのに必死になっています。休憩になると「さっきの場面よかったよ」「お腹すいてない?」とか声をかけてくださって、すごく優しいです。

――この作品に参加することで、どう成長できたらいいなと期待していますか?

これをやり遂げたときに周りの方からちゃんと評価されるような終わり方ができたら、きっと卒業して不安なところの一つの勇気になると思うので、ちゃんと小夏として評価され、それに対して自分も成長できているような未来があればいいなと。自分自身がやったお仕事の一つとしてちゃんと形になったらいいなと思っています。

■北野日奈子
1996年7月17日生まれ。北海道小樽市出身、千葉県育ち。2013年3月、乃木坂46の2期生オーディションに合格し、2014年4月に8thシングル「気づいたら片想い」で初選抜、正規メンバーに昇格。今年4月30日をもって乃木坂46を卒業した。女優としては、乃木坂46のメンバーとともに、舞台『じょしらく』シリーズ(2015、2016)や『あさひなぐ』(2017)に出演。

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