朝ドラ「虎に翼」9月13日第120話あらすじ 寝たきりのタッキー(滝藤賢一)は小橋(名村辰)稲垣(松川尚瑠輝)に見舞われ最後の力振り絞る

NHK連続テレビ小説「虎に翼」(総合など)第24週「女三人あれば身代が潰れる?」(第116~120話)の第120話が13日、放送される。

日本初の女性弁護士で、のちに裁判官になった三淵嘉子さんの人生をもとにした物語を描く朝ドラ「虎に翼」。女優の伊藤沙莉が主人公の佐田寅子役を演じる。主題歌「さよーならまたいつか!」を歌うのは、シンガー・ソングライターの米津玄師。語りを「カーネーション」(2011年度後期)で主演を務めた女優の尾野真千子が担当する。

「虎に翼」第24週「女三人あれば身代が潰れる?」振り返り

昭和43(1969)年、寅子は、かつての上司で、ガンを患った多岐川幸四郎(滝藤賢一)を見舞った。多岐川家には、最高裁事務総局事務次長になった寅子の元上司、汐見圭(平埜生成)の家族が同居しており、妻の香子(ハ・ヨンス)は寅子の学友で、本名が「崔香淑」という朝鮮半島出身者だった。娘の薫(池田朱那)は母が出自を隠していたと知って傷つき、両親の考えに反発していた。

昭和44年1月、寅子は東京家庭裁判所少年部部長に就任。第5代最高裁判所長官には桂場等一郎(松山ケンイチ)が就き、司法の独立の厳守を報道陣に訴えた。この頃、戦後生まれの若者たちによる学生運動が激化し、東大の安田講堂を占拠する事件が発生。機動隊に逮捕された若者の中に薫がいた。

寅子の学友で「山田轟法律事務所」を共同運営する山田よね(土居志央梨)と轟太一(戸塚純貴)は、実父を殺害した事件の被告で保釈された斧ヶ岳美位子(石橋菜津美)の弁護を引き受け、事務所に手伝いとして居候させていた。美位子は実母が家を出て以来、長年に渡り父親から夫婦同然に暮らすことを強いられ、父の子を2人も出産。仕事先でできた恋人と結婚しようとしたが、逆上した父から監禁と暴力を受け、苦境から逃れるために父を殺した。よねたちは尊属殺人罪を憲法違反と主張。殺人罪を適用したうえで、正当防衛か緊急避難で減刑を訴えるつもりだった。昭和25年、寅子らの恩師、穂高重親(小林薫)は当時、尊属殺人の重罰規定を違憲と主張したが、多数決で判決は合憲とされた。よねは20年近く覆っていないその規定に挑むため、最高裁までいく覚悟を決めていた。

そんななか、政権与党の政民党が緊急記者会見を開き、幹事長の寒河江が「裁判制度に関する調査特別委員会」の設置を表明した。最近の判決に偏向が見られるため、必要に応じて司法人事に意見するという趣旨を聞いた桂場は、すぐに裁判官会議を開催。判決に不服があるなら法的手続きで争うべきで、人事介入など言語道断という総意を取材に来た報道陣に伝えた。最高裁からの異例の抗議に、委員会の設置は棚上げとなった。

昭和46年6月、美位子の裁判で東京地裁は尊属殺の重罰規定を憲法違反とし、過剰防衛で刑を免除する判決を言い渡した。しかし、よねの予想どおり、検察は直ちに控訴。高裁での二審に進むことになった。

ある日、寅子の義理の娘、星のどか(尾碕真花)が交際する吉川誠也(松澤匠)が星家にやってきた。しかし家の中では、寅子の夫の航一(岡田将生)と娘の優未(川床明日香)が進路をめぐって口論。博士課程修了後に研究者としての数少ないポストを勝ち取れる自信が持てない優未は、大学院を中退しようとしていた。航一があきらめるなと叱咤激励しているところに寅子が割って入り、優未の進む道を妨げないでほしいと反論しはじめた。娘につらい思いをさせたくないという航一と、どんなことになろうと優未自身が選んだ道を進ませてやりたいという寅子。2人の議論が平行線をたどるなか、そこに遅れて入ってきたのどかが加わり、「たとえ傷ついたとしても、やっぱり自分の一番で生きたほうがいいんだよ」と優未と寅子に味方した。のどかは、この日、誠也と結婚するつもりであることを家族に伝える予定だった。しかし、そんな誠也が「普通」になるならば一緒にいることはできないとし、自分と一緒になるために芸術の道を諦めてほしくないと吐露した。誠也は、画家を辞めなくても一緒にいてくれるのかとのどかに尋ねた後、「のどかさんはきっと苦労するし、自分の幸せは自分で見つけてもらうことになるし、人が当たり前に持っているものはほぼ持っていないような人生になるかと思いますが…僕たち結婚します」と宣言した。多方面から感情を揺さぶられた航一は笑い出してしまい、そのまま娘たちが自身の望む道に進むのを見守っていくことを決めた。

日米安保改定を翌年に控え、全国で若者たちによる騒乱事件が多発。政民党の政治家たちからは、少年法を改正して厳罰化すべきだという声がますます高まり、昭和45年3月の国会で、法務大臣が少年法改正について法制審議会に諮問を行うと答弁した。

桂場は、司法にメスを入れようとする政治家の動向を注視しつつ、調査官の航一と相次ぐ公害訴訟における法解釈について議論。公害被害者を速やかに救済すべく、民事訴訟法の新しい解釈の論理を検討し、膠着していた公害裁判を一気に原告勝訴に導く大きなきっかけとなった。寅子は、桂場の柔軟な施策をすばらしいと評価しつつも、そのやり方にどこか彼らしくないものを感じていた。優未は大学院を中退し、この先の人生を考え中だった。寅子は航一に啖呵を切った手前、心配を口に出せないでいた。

その年の6月、桂場から法制審議会に参加するメンバーの人選を頼まれた東京家庭裁判所所長の久藤頼安(沢村一樹)は寅子を推薦。寅子は、法律は縛られて死ぬためにあるのではなく、人が幸せになるためにあるのだという多岐川の言葉を思い出した。そのころ、多岐川はほとんど寝たきりになっていた。

「虎に翼」第120話あらすじ

不起訴処分となった薫は、母の香淑に怒り、距離を置いていたが大学には真面目に通うようになっていた。

病が進行した多岐川のもとに元部下の小橋浩之(名村辰)、稲垣雄二(松川尚瑠輝)ら懐かしい顔ぶれが集まる。厳罰化に反対する多岐川は最後の力を振り絞り、少年法改正に反対する意見書を桂場に届けようとする。

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