《気が強い同士?嫁姑関係は…》山本舞香にとって森昌子は「最高の姑」 「孫の面倒は見ない」“のれん分けタイプ”の姑なら結婚生活は順風満帆か

マイファス・Hiroと山本舞香の結婚は順調…?(Instagramより)

 芸能人一家の次男として生まれ、先日俳優の山本舞香との結婚が話題となったボーカリストのHiro。結婚といえば避けることが難しい義家との関わり──特にトラブルになりやすい嫁姑関係について、有名人批評や夫婦に関する問題について執筆活動を行うライター・仁科友里さんが分析する。山本とHiroの母・森昌子は意外にもうまくいくのではないかという。その理由とは?

【写真】ゴルフをプレーする森進一と森昌子の2ショット。ほか、10代の頃の森昌子の写真など

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 ロックバンド「MY FIRST STORY」のHiroさんと山本舞香さんが結婚を発表しました。今年の7月に「週刊文春」に直撃された2人は交際を否定せず、同棲中であることも認めていましたから、結婚は予定どおりだったのかもしれません。

スター一家に嫁いだ山本舞香、注目が集まる過去のエピソード

お2人の結婚が注目を集めるのは人気の証と言えますが、もう1つ、Hiroさんには話題性があると言えるのではないでしょうか。それは、Hiroさんのお父さんとお母さんが大物芸能人であること。お父さんは演歌界の大御所・森進一さん、お母さんは森昌子さんです。昌子さんは13才にしてオーディション番組「スター誕生」(日本テレビ系)で優勝、レコード会社や芸能プロダクション13社からスカウトされたという逸話の持ち主。1985年放送の「NHK紅白歌合戦」では、史上2人めとなる「司会とトリ」を務めています。国民的歌手の名を欲しいままにした昌子さんでしたが、森進一さんとの結婚を機に引退して家庭に入り、Hiroさんを含めた3人の母となります(Hiroさんのお兄さんは、ロックバンド「ONE OK ROCK」のボーカル・Takaさんです)。その後、離婚した昌子さんは芸能界にカムバックしますが、2019年に引退しています。

 つまり、舞香さんはお父さんもお母さんもお兄さんもスターという、スターだらけの芸能一家の“嫁”となったわけです。それにともない、舞香さんの過去がちょこちょこ報じられるようになってきました。

 お笑いコンビ「おぎやはぎ」は10月17日放送のTBSラジオ「おぎやはぎのメガネびいき」にて、過去に共演した際のエピソードを披露しています。「なんか楽屋にあいさつに行ったら、いたりしたよね。すっごい態度悪いんだよ」、舞香さんは過去に空手をやっていたために、番組に出演するたびに空手を披露することを求められ、「どの番組でもやらされんだよっ」と矢作さんにむかって舌打ちしたそう。また、10月26日放送「Google Pixel presents ANOTHER SKY」では、舞香さんから「ロスに行くんです」と打ち明けられたMCの今田耕司さんが「友達と行くん?」と質問したところ、鼻で笑いながら「いや、彼氏と行くでしょ」と返されたそう。自分が感じたままを、素直に口にするタイプ、もしくは好きな人がいると、その人のことで頭がいっぱいになってしまう人なのではないかと思います。

森昌子のスパルタな子育て法も話題に

 一方、お姑さんとなる昌子さんが過去に出演したバラエティ番組では子育て法を明かし、話題となりました。子どもが小さいときは体罰も厭わない、兄弟間でも年上には敬語、完食しないと次の食事は抜き、18才になったら強制的に一人暮らしをさせるという昌子さんの子育て法は「叱らない育児」が主流となりつつある中、衝撃的だったと言えるでしょう。

 昌子さんは実母に「おまえは鬼のような母親だ」と言われたことがあるそうですが、「母親力 息子を『メシが食える男』に育てる」(SB新書)によると、すべてはお子さんたちが社会に出たときに周囲にかわいがってもらえる人となり、経済力をつけて、しっかりと家庭を維持できる人にするためだそうです。昌子さんは人生最後の日までお子さんたちのことを気に掛けることはやめないけれど、3人のお子さんが立派に独立した今、「せいせいしている」とも書いていました。スパルタ式の子育てをした昌子さんと、思ったことをそのまま口に出す舞香さんでは合わないのではないか、昌子さんは怖いお姑さんになるのではというような意見もあるようです。しかし、私が思うに、昌子さんは最高のお姑さんだと思うのです。

Hiroは母に似たタイプの女性と結婚した?

「母親力 息子を『メシが食える男』に育てる」を読むと、実は昌子さんも「はっきりしている」という意味で、舞香さんと非常によく似ているという印象を受けます。同書によると、小学生の頃、栃木県宇都宮市から東京に転校した昌子さんは、内気なせいもあって、ひどいいじめに合いますが、それを親御さんに言い出すこともできなかったそうです。学校に行きたくない昌子さんが思いついたのは、学校に行くふりをして、学校の壁と電信柱の間のせまい隙間に隠れていることでした。給食も食べずに学校が終わるまでずっとそこで過ごしていたそうで、このエピソード1つとっても、芯の強さがうかがえます。

 昌子さんは「周りに相談しないで、ひとりで決める性分」と自己分析していますが、13才という年齢で「スター誕生!」の優勝を手にしたものの、お父さんは芸能界入りに大反対。けれど、学業をおろそかにしないことを条件にデビューを許してもらい、実際に高校を卒業するまで学校を決して休まなかったそうです。結婚する時も、森進一さんや周囲から何も引退することはない、少し休めばいいとすすめられても、完璧な主婦で母になりたかった昌子さんは「いいえ、やめます」とたんかを切って引退し、お子さんたちの前では母に徹して、鼻歌すら歌わなかったと明かしています。

昌子さんはお子さんが生まれたときから小学校受験を意識していたそうで、お子さんたちが小学校受験の最難関校に合格したことも話題となりました。これもまた、決めたことはとことんやるという昌子さん流の表れではないでしょうか。方向性は多少違いますが、イヤなものはイヤ、自分を貫くという意味では、昌子さんと舞香さんに近いものが感じられます。つまり、Hiroさんはお母さんと似たタイプの女性と結婚したと思うのです。

森昌子の考え方は“のれん分け姑”

 嫁と姑がもめる理由はいろいろありますが、一番の原因は距離感を保てないからだと思います。親御さんはお子さんのことが心配でしょうが、家庭を持ったのであれば一歩引いて、2人の意見を尊重する姿勢が求められます。昌子さんは前述した「母親力」において「孫の面倒を見るつもりはない」「会うのは元旦と、私の母の誕生日くらいのものですが、それで十分です」と書いているくらいですから、その通りならトラブルが起きる可能性はかぎりなく低いと思います。

 日ごろから自分の意見をはっきり言う人は怖いお姑さんになると思われがちですが、きちんとした主義主張に裏打ちされての言動であれば、つきあいやすいお姑さんになると思うのです。たとえば、上沼恵美子さんはYouTubeチャンネルで、ご自身がお姑さんと同居して苦労し、「台所にオンナが2人いると揉める」という教訓を得たことから、お嫁さんに会うときは家に招かず、レストランなど外で会うことにしていると明かしています。ちょっと素っ気なく感じる人もいるでしょうが、実は「うちは男の子ばっかりだったから、娘ができたみたいでうれしい」という優しげなお姑さんのほうが要注意。なぜなら、息子の妻は実の娘にはなりえないからです。意見が違うことがあったとき、実の娘なら率直に言い返せるでしょうが、嫁の立場ではそうもいきません。結局、お嫁さん側がストレスをためていくことになります。

 婚姻届を出すと2人の新しい戸籍が作られることでもわかるとおり、結婚したら、親子であっても別の世帯です。これまでの経験をベースに、そこから新しいものを2人で作り上げていくという意味で、結婚はのれん分けに似ていると言えるかもしれません。それに対し、「娘ができた」という人は「自分の家の中に、嫁が入って来た」という認識であり、「息子と言えども別世帯で、よその家に口を出してはいけない」ということが理解できていない場合が多いのです。そのため「家族だから」「心配だから」という理由で、息子の家庭に口を出してしまいます。息子の実家が“本部”となって、息子と嫁を従わせている家庭は自由に見えてもすべては“本部”次第という意味で、フランチャイズ契約を連想させます。昌子さんのようなのれん分け姑と、フランチャイズ姑、どちらが付き合いやすいかは言うまでもありません。フランチャイズ姑は夫婦関係が希薄だったり、同性の友達がいない、お子さんが優秀であるためにプライドが高いタイプの人がなりがちです。

 私から見ると、昌子さんと舞香さんは似たタイプに思えますし、誕生日まで一緒で、運命的なものを感じますが、もし似ているとしたら懸念点もあります。前述したとおり、昌子さんは一度決めたらてこでも動かない強さを持っています。2020年11月21日放送「まつもtoなかい〜マッチングな夜」(フジテレビ系)で、Hiroさんと森進一さんは親子共演を果たし、こんなエピソードを明かしています。Hiroさんは離婚しないでほしいとご両親に懇願し、森さんも自分の両親が離婚していることもあって避けたかったけれど、昌子さんの意志はかわらなかったそう。離婚専門の弁護士さんに、概して女性は離婚を口に出したら、決意は揺るがないと聞いたことがありますが、舞香さんもはっきりしたタイプだけにひとたびイヤになったら…。余計なお世話はこれくらいにして、おふたりの末永い幸せをお祈りしたいと思います。

◇仁科友里/フリーライター。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ』(主婦と生活社)。

 

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