「皆さんの前で座っているのか?」俳優・西田敏行さんの40年来の付き人が驚いた亡くなる約1週間前の様子

10月17日、東京・世田谷区の自宅で亡くなった西田敏行さん

 俳優・西田敏行さん(享年76歳)が亡くなった──10月17日、東京・世田谷区の自宅のベッドの上で倒れているところが発見された。映画『釣りバカ日誌』シリーズなど多くのドラマや舞台で幅広く活躍してきた西田さん。報道後、芸能界で衝撃が広がっており、多くのタレント、女優、俳優が追悼のコメントを寄せている──。【前後編の後編。前編を読む

【写真】西田さんの訃報を受け自宅に押し掛ける報道陣の様子や生前の西田さんの車椅子姿

劇団仲間や付き人が明かした西田さんとの思い出

 訃報を受けて自宅に駆けつけたかつての劇団仲間が、西田さんの思い出を振り返った。

「西田さんは面倒見が良い方で、辞めた団員も含め、劇団のみんなと家族みたいに付き合っていました。7組くらいの仲人をやっていたんじゃないかな。ドラマ『西遊記』(日本テレビ)の頃は、撮影が終わると堺正章さんたちと飲みに行っていて、ハードなスケジュールだった思います。

 私たちの今があるのは、西田さんのおかげです。2年ほど前、西田さんが亡くなったというフェイクニュースが出回り、ネットであることないこと書かれて抗議しました。(今回の訃報については)亡くなったというのが、それこそ嘘のニュースで、『はい、カット! シーン終了しましたー!』になればいいなと思います」(元劇団仲間)

 

 1981年にリリースされたヒットソング『もしもピアノが弾けたなら』の頃から40年来、西田さんの付き人を務めた男性は、「ニュースを聞いて、“嘘だろ”と思った」と語る。亡くなる約1週間前──10月8日に都内で行われた『劇場版ドクターX FINAL』(12月6日公開)の完成報告会見で、西田さんがずっと椅子に座ったままだったことに驚いたという。

「元気な姿しか知らないので、“皆さんの前で座っているのか?”とショックでした。西田さんにはとてもお世話になりました。盆暮れには近況が書かれたハガキを頂いていました。

 西田さんは、『仕事が終わったら飲みに行こう』みたいな方で、堺正章さんとふざけたり、即興で歌を作ったり、飲みの席を盛り上げていました。『寝なくて大丈夫?』と心配になるくらいお元気でした。ただ、奥さんには頭が上がらないようでしたね」

 朗らかな人柄で、誰からも好かれた西田さん。ご冥福をお祈りします。

(了。前編から読む

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