三浦瑠麗氏、離婚発表なのに「卒業」「友人に」を強調し「三浦姓」を選択したとわざわざ知らせた狙い

SNSで「卒業」と離婚報告した、「第13回ベストマザー賞2021」政治部門を受賞した国際政治学者の三浦瑠麗氏(時事通信フォト)

 有名人が結婚や離婚をSNSで発表することは今では当たり前であって特別に注目されることではないが、三浦瑠麗氏(43才)による離婚の報告はネットで大きな関心を集めている。臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、三浦氏が「離婚」という言葉を使わず投稿した離婚報告について分析する。

【写真】三浦瑠麗氏と夫だった三浦清志氏のツーショット。他、Xで行った「離婚」という単語を決して使わない離婚報告

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 国際政治学者の三浦瑠麗氏の離婚発表がネット上をざわつかせている。4月26日、X(旧Twitter)に彼女はこんな報告を行った。「先日、夫婦を卒業しました。友人になりました。わたくし事ですが、三浦姓を選びましたのでお知らせいたします」

 これに対しネット上では、「卒業言い方はかっこいい」「卒業おめでとう」という好意的なものから、「卒業ではなく中退だ」「言葉遊び?」「プライドの高さがにじみ出ている」という否定的なものまで様々な反応が飛び交った。コメントした人たちは”離婚しました”と書けば済むところを”卒業した”、”友達になった”と表現したことにひっかかったようだ。

 彼女はなぜこんな表現をしたのだろう。頻繁にメディアに登場していた頃の三浦氏は冷ややかで淡々とした語り口で、舌鋒鋭く、時に辛辣といえるほどズケズケした物言いで人気を博していたはずだ。その彼女がわざわざ離婚を卒業と言い換えた。離婚と書けばそれだけのことだが、卒業と書けば人々の関心を得ることができる。何らかの思惑があるのでは?と考えたくなるのは当然だろう。多くの人はまんまとその罠にはまった。これまでも多方面に渡りコメントを発信し、炎上させてきた彼女だけに、どういう表現をすれば自分に注目が集まるかは心得ているはず。機会を逃さず、炎上をものともせずうまく利用してきたのが彼女だろう。

 他人のことには、自分の思うところをきっちりとコメントにしてきた三浦氏が、自身のことには短い報告で終えた。たった数行の報告ならば、世間やメディアは興味を掻き立てられ、そこから色々と想像を始める。詳しく説明しなければ、人々はそこにある事実や行間を知ろうとする。おのずと取り上げるメディアは多くなり、話題になる時間は長くなる。それは彼女の狙いだったのではないか。だがこれ以上のイメージ低下は避けたいはずだ。

 メディアやSNSで騒がれていたのは円満説と復帰説の2つ。円満説でいえば、離婚という表現には区切りをつけた、過去と縁を切ったというイメージがある。だが卒業という表現にすれば途端に印象はマイルドなものになる。

 2023年3月に東京地検特捜部に業務上横領の疑いで逮捕された元夫の三浦清志氏に対し、当時は自身が代表を務めるシンクタンク「山猫総合研究所」のホームページで、「家族として、夫を支えながら推移を見守りたいと思います」とコメントしていた三浦氏。離婚と書けば、支えていくはずの元夫をバッサリ切り捨てたような印象が濃くなる。優雅なセレブ生活を、幸せな夫婦関係をアピールしてきた彼女が、それが難しくなってきたため元夫を捨てる、自身に累が及ばないように縁を切るという印象が強くなる。それを払拭するための表現が”友人になりました”だ。プライベートでは幸せを演出してきただけに、離婚という表現からくるネガティブイメージは避けたいのだと思う。

 卒業は1つの業や段階を完了すること、1つの課程を修了することという意味する。彼女はこの結婚でやれるだけのことはやったと思っているのかもしれない。さらに卒業は次のステップに進むためのもの。新しい門出でもあり、”おめでとう”と祝う晴れやかなものだ。卒業という言葉を使ったことから、彼女にとって離婚は明るく前向きになれるものだと言いたいのだろう。曇りのない陽の当たる道をもう一度、歩むためには、元夫に有罪判決が出る可能性がある以上、その後では遅い。このタイミングで離婚するのは、事件以前のような仕事での活躍が頭にあるからだろう。

 離婚報告で彼女は三浦姓を選んだと書いた。元夫を見限っていないとアピールしたいのかもしれないが、旧姓の濱村に戻せば彼女の知名度は一気に下がる。濱村瑠麗の知名度はゼロに近い。離婚して旧姓に戻すことのデメリットは仕事などで誰しもあり、それは理解できるが、彼女が旧姓に戻すと思った人はほとんどいないのではないか。それをわざわざ書いて名前を強調する三浦瑠麗という人は、どこまでもあざといよなぁ。

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