《中村芝翫のスピード違反不倫》三田寛子が発したメッセージにみる胸中「夫としての役割はすでに求めていない」

不倫が明らかになった中村芝翫と三田寛子

 2年ぶり4度目の不倫がキャッチされた、歌舞伎役者の中村芝翫(59才)。夫の度重なる裏切りに妻で女優の三田寛子(59才)が取材に対してコメントを出したが、そこから読み取れる胸中とは――。臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、分析する。

【写真】2年ぶり4度目の不倫!中村芝翫スピード違反の現場と、お相手女性のカジュアルなコーデ姿など

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 そりゃ誰だって怒るでしょう。自分のエプロンを愛人が使っていたなんて知ったら、カチンとくるのが当たり前。と思うところだが、夫の度重なる不倫騒動に”神対応”で応じてきた女優の三田寛子さんは違っていた。その彼女の心の内が読み取れるようなメッセージが、NEWSポストセブンの記事「《中村芝翫のスピード違反不倫》梨園の妻・三田寛子「愛人に使われたエプロン」300字に込められた裏切り夫への静かな怒り」に公開された。

“スピード違反不倫”とあるように、三田さんの夫、歌舞伎役者の中村芝翫さんは3月初旬の夜、静岡県熱海市内のマンションに車で向かう途中、スピード違反したという。助手席に乗っていたのは以前から噂のあったAさん。芝翫さんはここ数年、何度となく週刊誌に不倫をスクープされて、Aさんとの関係も2021年末にNEWSポストセブンが報じていた。

 2022年春頃から夫婦は別居。それが明らかになった時、彼女もついに匙を投げたかと、我慢の限界を超えると些細なことや一言がきっかけで崩れてしまうという「ラストストロー」ではと記事に書いた。別居理由は隣家のリフォームによる騒音とした三田さんだが、突っ込まれると「主人は主人、私は私」と答え離婚は否定した。

 その後も芝翫さんは自宅に戻らず、実家暮らし。Aさんと実家でほぼ同棲状態といい、実家には舞台仲間や共演者を呼んで飲み会を開くこともあるらしい。そんな中で明らかになった芝翫さんのスピード違反不倫に、三田さんは何を思うのか。記者の直撃に苦笑いしたもののコメントはなく、所属事務所を通してメッセージが返ってきたのだ。

 それを読むとわかる。すでに三田さんは怒りの段階を通り越している。自分の大切な人を死別などで失うという喪失体験には、悲嘆のプロセスがある。度重なる不倫と別居はある意味、大切な人を失うという体験において同じような感情のプロセスをたどるのではないだろうか。最初はショックを受け否認し、次は怒りや悲しみ、敵意などが押し寄せる。自分を責めたり絶望したりするが、それを通り越すとあきらめて受け入れ、立ち直って前を向く。もちろん不倫を許せず相手を責める人、離婚する人も多いが、三田さんの場合はその過程を通り越し、立ち直りの段階にいるのだろう。

 だから芝翫さんの行動に呆れていても、三田さんの頭の中に離婚の文字はないと思う。夫婦間のコミュニケーションはとっているというが、彼女が芝翫さんに求めているのは、もはや夫らしい夫ではないからだ。少し長くなるが彼女の内心が見えてくる箇所を引用しよう。

《多方面から様々なご意見を頂いておりますが、私の思いとしましては、夫が自分自身を見つめ直し、歌舞伎俳優として、三人の父親として、しっかり考えて行動してもらいたいと願っています》

 彼女は“夫”と呼ぶものの、“歌舞伎俳優として、三人の父親として”と書いただけで、夫としてとは書かなかった。求めているのは父親であり、歌舞伎役者としての言動で、夫としての役割はすでに求めていない印象だ。

《私としましては、成駒屋に嫁ぎ、妻として三人の息子の母親として、これからも家業の歌舞伎を私なりに精一杯支えて参りたいと考えております》

 彼女はわざわざ”成駒屋に嫁ぎ”と書いた。妻という立場より、嫁という立場の方が優先順位が上なのだろう。歌舞伎という伝統芸能の家に嫁ぐ者なら、夫に嫁ぐというより、家に嫁ぐという感覚が強いのかもしれない。しかしこのセンテンスを加えたことで、そんな思いや覚悟が前面に出てくる。続く文面には妻としてと書かれているが、支えるのは家業の歌舞伎であって夫とは書いていない。支えていきたいという中に夫という文字はなく、大切なのは家業の歌舞伎を守ること。そしてそれは息子たちを守ることでもある。

 成駒屋に嫁ぎ、三人の息子の母親として歌舞伎を支えていくという彼女。今さら、夫の不倫ごときで怒ることも離婚もないということだろう。

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