梨花、新ブランド立ち上げ&カリフォルニア移住 「年齢をかみしめたい」51歳の今
同性から高い支持を集め、長年第一線で活躍を続けるモデル・梨花が、今月「念願が叶った」という新ブランドをローンチ。10年前にハワイに移住し、今年の夏にはカリフォルニアへ引っ越すなど、人生の新たなフェーズを迎えている。50代を迎えた彼女に、ハワイでの思い出や子育て、新天地での生活などを聞いた。
◆「年齢はただの数字」派ではなく、かみしめたい
9日に始動する新ブランド「/r laje uneglerie ラジェンドゥリ」は、「Your story is your beauty/歳を重ねることでしか得られなかったものが必ずあるはず」をブランドメッセージに掲げる。ローンチに伴い発売される「スキンオイル」は、梨花が10年間暮らしたハワイでダメージを受けた肌から守ってくれる1本が欲しいという思いで誕生したプロダクトだ。
「AKNIRというブランドもやらせてもらっているんですけど、それと比べるとめちゃめちゃちっちゃなプライベートブランドになります。今回のスキンオイルも、6年前から開発を始めて、実は4年前に完成していたんです。女の子たち皆さんがすでに持っているものにプラスオンしてもらったら、さらにいいというプロダクトを出していきたいので、種類もミニマムな路線でいきたいかな」
こだわりのこもった「渾身の」プロダクトのリリースのほか、SNSを通して、ユーザーとの交流の場も持ちたいと考えているそう。
「ブランドのインスタグラムのアカウントでは、インスタライブもやっていきたい。自分のアカウントでインスタライブをする時も、もうちょっと深く入った会話をしたいんだけど、メジャーアカウント?(笑)だとちょっと選んじゃうのね。ブランドのアカウントではもうちょっと話も深いところまでできるのかな。歳を重ねていく中での悩みや思い、こうなりたいというものを共感したり話せる場所になってくれればいいかな。自分もこの年だけど、まだまだこういう女性になりたいというのがあるから、そういうのが表現できる小さな場所になったらいいな」
ブランドメッセージの「歳を重ねることでしか得られなかったものが必ずあるはず」にはどんな思いを込めたのだろうか?
「きれいごとだけを語るつもりもないんだけど、絶対年をとっちゃうし、死んじゃうから。それはみんな平等に起きること。ただここまで若いことや若いプリプリな、シミのない肌が素敵って(風潮は)日本と韓国ぐらいだと思うんだよね。ヨーロッパって、熟したワインに例えて、歳を重ねた女性にしかない魅力があるって言われているし。私も50を過ぎているけど、きれいになるとか、今の状態より良くなる努力はするんだけど、そこだけにフォーカスしないで生きていけたら。年を重ねたからこそ得たものがあるんじゃない?みたいなことを考えていると自分も楽になるじゃん。
ヨーロッパはお化粧の下地作りとかも全然違うし。欠点を隠すっていうのがない。それを活かすっていうか、味に持っていくのがヨーロッパの文化かな。それでもやっぱり、私もこの年になって、シミ増えたな、クリニック行ってフェイシャルをやろうとか、きれいになりたいとかやるのよ。やるんだけど、その加減、目標設定をどこにするかで自分がイヤになっちゃうじゃん。私は『年齢はただの数字』派じゃなくて、年齢をかみしめたい。だって、51年生きてきたんだもん。だから、51年生きてきて、51歳なんだってことは忘れないでいる。でもまだきれいになりたいって思ったときに、ツルツルは思い浮かばなくない? そこを目標設定にしちゃうと悲しくなっちゃうじゃん」
そうした考えに至ったのは40代に入ってからだと振り返る。
「基本、約10年前くらいからシミュレーションを始めるんですよ、私。50とか怖かったし。50になってもこんなふうにしていられたらなってシミュレーションを始めるから、50になった時に衝撃が薄くなってる。次は60を。気づいたら還暦とか衝撃すぎるでしょ。なのでシミュレーションするわけ。そうすると、1歳1歳かみしめて、いよいよ来たっていうので迎えられる。60歳の私? 元気で明るいよね。相変わらずよくしゃべってるっていうのは見えてるんだけど(笑)。自分には何が似合って、自分は何をしている時が心地よくてとかはさらに分かっていたいし、そのころには、私の住みたいところに住んでいる予定。あとは、デニムが似合う女ではいたいですよね。デニムとTシャツとかがさらっと似合う女性でいたいなっていうのはあります」
◆いろいろな初めてが重なったハワイ生活
2014年に梨花は家族と共にハワイに移住した。ハワイで暮らした10年は梨花にとって、どんな年月だったのだろうか?
「これはね、たぶん泣いちゃうと思う。今回カリフォルニアに引っ越す前に、ハワイでホテルで仮暮らしをしてたんですよ。あと1ヵ月でカリフォルニアに行くんだと車を運転しながら思うと、通る道によって思い出すことがすごくあって。全部が初めてだったと思うの。海外に住むことも、子育ても、アパレルをやっているのに海外に行っちゃってることとか。40代っていう女性的な年齢も。全部の初めてが重なって。正直辛かったり、大変だったりがあった。でもその時に、一生懸命だったんだと思うんだよね。とにかく一生懸命だったと思うの。そのときの自分や、自分と同じくらいの身長になった息子を感じると泣きそうになるわけよ。
ハワイの人って優しいから、英語が全然できなくても、聞き取ろうとしてくれるし。自分の人生の中でハワイで過ごしたっていう10年、すごい時間だったなって思う。でも今は、カリフォルニアに行ってよかったよねって思えるようになりたいし、したいなってすごく思う」
8月から始まったカリフォルニアでの生活。大谷フィーバーも体感した。
「うちの主人と息子はデコピンの始球式があった試合も行ってたし、ボブルヘッド人形をもらって帰って来てたり。…オークションで売ったらいくらなんだろう?(笑)。私は山本さんが投げて、大谷さんがホームランを打った時に行ってるんですけど。球場行ったらすごかったね。クラブみたいなの。お祭りみたいに盛り上がってた」
梨花と言えば、バラエティー番組にも引っ張りだこだった。
「海外でも日本のテレビ番組は見られるし、うちの主人がよく見ています。私はすごいテレビっ子だったんだけど、今はついていたら見る感じかな。懐かしいなぁって見てる感じではないですね。私だったらこうするな…って、ないない!(笑) だって、全然違うもん! 今私があの当時みたいな発言をしたらつまみ出されちゃう(笑)」
最愛の息子は今年13歳となる。
「ティーンエージャーになるわけで。手足は私より大きいとか、身長一緒とか、そうなったんだなと感じると感慨深いですよね。でもまだ、高校生くらいからさらに感じるんでしょうし、すごく楽しんでますけどね、そういう感じを。
夏休みになると息子と一緒に日本に帰って来ていて、夏休みだけは息子がいながらの仕事になるんです。私は普段海外では専業主婦、こっちに来たときは仕事で帰ってきているって分かれているんですけど、みんなは一緒でしょ? これは大変だなぁと思った。
息子が小さかったころは、お母さんが1ヵ月家を離れているのって育児放棄かよ!ってすごく胸が痛かったり悩んだ時期もあったんだけど。今は子育ての段階も一段上がったので、前より引っ張らないね。子どもを産んで変わったのは、神頼みしない、切り替えが早いということ(笑)」
年齢を重ねた自分や、日々の生活を楽しみながら生きる梨花。これからもさまざまな活動で、周囲に明るいメッセージを届けてくれることは間違いなさそうだ。
梨花がブランドファウンダーを務める「/r laje uneglerie」は11月9日ローンチ。同日オンラインで「スキンオイル」を発売。11月9日には東京にてPOP UPイベントも開催。
11/08 12:00
クランクイン!