M.ナイト・シャマラン監督、前代未聞の挑戦を語る! 『トラップ』インタビュー到着

映画『トラップ』メイキングカット

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 巨大ライブ会場に仕掛けられた“罠(トラップ)”を描く鬼才M.ナイト・シャマラン監督最新作『トラップ』(10月25日公開)より、着想やキャスティングなどを語るシャマラン監督のインタビューが到着した。

 本作は、映画『シックス・センス』(1999)や『オールド』(2021)で知られるM.ナイト・シャマラン監督の最新作にして集大成となるサスペンス作品。主人公クーパーを演じるのは、『パール・ハーバー』(2001)、『オッペンハイマー』(2023)などヒット作や巨匠の話題作で高い評価を得ているジョシュ・ハートネット。

 世界的アーティストのアリーナライブを溺愛する娘と楽しむ家族思いの父親は…サイコな切り裂き魔だった。会場を囲む異常な数の監視カメラと300人の警官。3万人の観客を収容するライブは、彼を捕まえるため仕組まれた前代未聞の“罠(トラップ)”。トラップに隠された衝撃の真実を見破れるか? 騙すか騙されるか、予測不能の騙し合いサスペンスの幕が開く。

 この度本作で、“ライブを楽しむ父娘”と“ステージ”を同時に演出するという至難の業に挑戦したシャマラン監督が、作品誕生までのすべてを語るインタビューが到着。

 『トラップ』の着想について、「私は映画の作り方を、自分自身の再発見、トーンの再発見、ジャンルの再発見だと考えている。それが私をワクワクさせる。そのために、私は常に何かしら違ったやり方を模索している」と語るシャマラン監督。「音楽を題材にしたスリラー映画はできないだろうか」と考え最新作『トラップ』を着想したことを明かし、「父と娘がコンサートに行き、コンサートと、そこで起こる恐ろしい事件とを組み合わせたストーリーを作った。こうして『トラップ』は生まれた」と経緯を説明した。

 良き父とサイコな切り裂き魔という2つの顔を持つ主人公のキャスティングについては、「私は、人生において、ちょうどいい位置にいて、本当のリスクを取ることを厭わない人物を探した。挑戦的な映画なら、観客は、珍しくて、凄いものを観ることができるし、それは映画を観に行く新しい理由になる」と振り返るシャマラン監督。「ジョシュ・ハートネットはまさに、この表現にぴったり当てはまる人物だった。彼は非常に思慮深く、哲学的な男だ。彼に会ったとき、彼は私の目を見つめた。彼は何でもする準備ができていると思った。彼はエネルギーに満ちていて、電撃を感じさせた。クーパーのような特別な役を演じるには、すべてを受け入れ、リスクを取って全力で勝負する準備ができている俳優が必要だった」と、ジョシュに魅了されたことを明かした。

 起用されたジョシュは、家族思いの父であり、サイコな“切り裂き魔”でもある二つの顔を持つ複雑なキャラクターを見事に体現。シャマラン監督は「観客にとって、この映画を観る大きな理由の1つは、ジョシュの素晴らしい演技を観ることなんだ」と、その熱演ぶりを称賛している。

 「誰しも、複雑でダークなキャラクターに魅了される。私たちの中にはダークな人物が住んでいる。それは現実だ」と指摘するシャマラン監督は、本作に込めた観客の深層心理に訴える重要なテーマについても言及。

 「現実に存在する怪物は現代にもいる。ダークなキャラクターを描いたり、ダークなキャラクターを演じたりするのは魅力的だ。それは現実の経験とつながっているからなんだ。私にとって重要なのは、極端に恐ろしいことをするキャラクターの中に、ほんの少しでも人間らしさを見出すこと。それは挑戦的でおもしろいことであり、その人間性を見つけることが観客の心に響くんだ。なぜその人物は恐ろしいことをするのか、その人間的な理由を見つけることで、私たちはお互いに共感し合えるようになる。お互いをもう1人の自分として見ることができれば、その認識はとても感動的なものだからだ」と熱弁。誰もがもう1人の自分を持っているという、人間の二面性に対する認識があるからこそ共感が生まれ、未知の感動が得られるのだと強調する。

 デジタル撮影が当たり前の現代で、フィルム撮影にこだわっているシャマラン監督。その理由について「フィルムは化学薬品を使うから、実際に有機的な反応が起こる。ある意味、生きている。フィルムは、デジタルにはできない方法で人生や経験を捉えることができる。フィルムは人生を表現しているように感じる。フィルムは、その限界の中で、観客との関係を築き、それが生きている表現を生み出す。フィルム撮影という、制限がある中で仕事をすることが、最高の作品を生み出す方法だ」と語っている。

 「私はCGIを使うタイプではないので、ライブをやると決めたとき、みんなに『本物のライブをやって撮影するんだ。ごまかさない』と言い続けた。というのは、私は監督として視点を重視したいからだ」と、巨大アリーナで、オンタイム進行するライブ撮影に徹底的にこだわったシャマラン監督。「クーパーと娘のライリーが話している瞬間にスクリーンに映っているステージは、その瞬間に実際に起きていることなんだ。本物だからリアルな映像になる。CGIではなく、後から考えて加工したものでもない。テイクごとにスクリーンに映っているライブを自分で演出することになった。スリラー映画を撮影している最中に本物のコンサートを開き、それをやり遂げるのは至難の業だ。信じられないほど挑戦的だったけれど、とてもやりがいがあった」と、新たな挑戦への手応えをにじませた。

 そして最後、シャマラン監督は「『トラップ』はまさに、映画館で体験してもらいたくて作った映画だ。その映画体験の中で私の役割は、観客を刺激し、これまでに観たことがないようなオリジナリティーがある作品を提供することだ。私の映画は、刺激的だったり、笑えたり、衝撃的だったりする映画を映画館で体験してもらうためのものだ。あるいは、少し居心地が悪くなるような感じや、考えさせられるような感覚も体験してほしい。登場人物の意外な行動に驚いたりね。『彼がそんなことを!? まさか!? そうなる!?』。そんなふうにみんながいっせいに息をのむような瞬間が、映画館で映画を観ることの最高の魅力だ。だから『トラップ』は、みんなに映画館で観てほしい。きっと素晴らしい映画体験になるはずだ」とメッセージを寄せた。

 映画『トラップ』は、10月25日より公開。

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