木村拓哉主演『グランメゾン・パリ』、サン・セバスティアン国際映画祭に招待 鈴木京香、現地ファンの拍手喝采に感動

映画『グランメゾン・パリ』を携え、第72回サン・セバスティアン国際映画祭を訪れた鈴木京香

(C)2024映画『グランメゾン・パリ』製作委員会

 木村拓哉が主演を務め、今冬公開される映画『グランメゾン・パリ』が、第72回サン・セバスティアン国際映画祭キュリナリー・シネマ部門に招待され、24日(現地時間)に世界最速となるスクリーニングを実施。鈴木京香が現地に駆け付け、集まった観客からの歓声に応えた。

 2019年にTBS系日曜劇場枠で放送され、多くのファンを生み出したドラマ『グランメゾン東京』。木村拓哉演じる、料理に人生をかけるフランス料理のシェフ・尾花夏樹が、鈴木京香演じる女性シェフ・早見倫子と出会い、周囲と衝突しながらも日本で三つ星レストラン「グランメゾン東京」を作り上げようと奮闘する姿を描いた同作は、放送当時から大きな話題を呼んだ。

 そんなヒットドラマを映画化する本作は、世界最高峰と称されるフランス料理の本場・パリを舞台に、アジア人初となる“三つ星”獲得へと挑む主人公・尾花たちの物語が描かれる。

 サン・セバスティアン国際映画祭は、1953年から続いているスペイン最大の国際映画祭で、ヨーロッパにおいて、カンヌ国際映画祭・ベルリン国際映画祭・ヴェネツィア国際映画祭に次いで位置付けされている。今回『グランメゾン・パリ』が、正式選出されたキュリナリー・シネマ部門は、“美食の街”としても有名なサン・セバスティアンならではの、美食と映画を結び付け、教育・科学・農業の分野で食品に関連するさまざまな活動を展開することを目的として開催されるものだ。

 この日、まず行われたスクリーニングでは、サン・セバスティアンで愛される老舗の映画館Cines Principe(シネ・プリンシぺ)に集まった観客の前で、鈴木京香と伊與田英徳プロデューサー、そして、アカデミー賞で9部門を受賞したベルナルド・ベルトルッチ監督の『ラストエンペラー』を手がけ、大島渚や北野武、三池崇史といった日本人監督とも関係が深いジェレミー・トーマス氏による作品のプレゼンテーションを実施。冒頭に鈴木が「Kaixo!Ni Kyoka Suzuki naiz.(こんにちは!鈴木京香です)」と現地のバスク語で挨拶を行うと、会場から思わず歓声が。さらに鈴木が、この場に来られなかった木村拓哉の手紙を代読すると感嘆の声があがり、「いい映画を観ている時間と食事を楽しんでいる時間には共通点があると思っています。笑顔と喜びと新しい感動をくれることです。丹精込めて料理した映画が、皆さんのお口に合うことを願っています」と鈴木が話すと、会場からも「Si!(はい!)」の声が返ってくるなど、“美食の街”と“映画”の親和性を感じた時間となった。

 その後スタートした上映では、所々で笑いも起こるなど、会場中がスクリーンにくぎ付けになり、夢中になって映画『グランメゾン・パリ』を楽しみ、本編終了後には割れんばかりの拍手が会場を包み込んだ。帰り際、周りの観客から次々に感想を伝えられた鈴木は、終始嬉しそうに笑顔で対応し、会場をあとにした。

 その後鈴木は、バスク・キュリナリーセンターへ移動し、キュリナリー・シネマ部門ならではのディナーにも参加。自身も料理が大好きと語る鈴木は、同席したゲストとも会話を楽しみながら、出される料理一品一品を丁寧に味わった。その後行われたQ&Aでは、MCによる代表質問で「この役を演じて大変だったことは?」と聞かれた鈴木が、「尾花夏樹というシェフを観客の皆さんと同じ気持ちで見守るような役だったので、シェフのことを尊敬して補佐するという気持ちが一番大事だと思っていました。TVドラマから続くキャスト・スタッフのチームワークもあったので尾花シェフのもとで一生懸命自分たちの腕を磨くことができました」と話し、本人からも役柄からも伝わる料理を愛する姿勢に、ディナー参加者も深く感銘を受けた様子を見せた。

 最後にディナーに参加した一般客から「僕は何年も前から、このキュリナリー・シネマ部門に観客として参加しているけれど、今までにこの部門で観た映画の中でも最高だったと思います」という発言が出た際には、鈴木も言葉を噛み締めるように何度も頷き、現地の映画ファンと喜びを分かち合っていた。

 さらに、今回初めてサン・セバスティアンを訪れた鈴木は、スクリーニングの前にサン・セバスティアン内の名所で撮影を敢行! まず訪れたのは、100店以上のバルが立ち並ぶ旧市街。平方メートルあたりのミシュランの星の数が世界で一番多い街として有名なサン・セバスティアンらしく、道の両脇にバルが並び、昼間からお酒を楽しむ人でにぎわっている通りを、鈴木も興味深そうに散策した。さらにその中の一つの店舗では実際に、スペイン・バスク地方ならではのお酒・チャコリ(微発泡ワイン)を片手に、ピンチョス(スライスしたバケットに具をのせたおつまみ)に舌鼓を打ち、サン・セバスティアンの醍醐味であるバル料理を満喫した。

 その後は、山の上に立つミラマール宮殿へ。ここからはサン・セバスティアンを代表する名所のラ・コンチャ海岸を見下ろすことができ、眼下に広がる青い海と青い空のコントラストに鈴木も「はじめて訪れましたが、お祭りのような感じで街全体に活気があって楽しいです。こんな風光明媚な場所で、映画『グランメゾン・パリ』を皆さんにお披露目できるのが本当に嬉しいです!」と嬉しさを滲ませた。

 映画祭前にサン・セバスティアンの魅力を満喫した鈴木は、いよいよ熱気あふれる会場近くへ。会場近くに敷かれたレッドカーペットでも記念撮影を行い、映画祭を楽しみに集まった多くの人たちの賑わいを肌で感じていた。

【木村拓哉メッセージ全文】

 世界的なパンデミックの中、飲食業界の方々が踏ん張って乗り越えたことに対するリスペクトを。

 そして、作品の中に生きるキャラクターを通して夢をあきらめないプライド、愛する仲間がいる幸せ、それを味わっていただけたら幸いです。 

 映画『グランメゾン・パリ』は、今冬公開。

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