『シンカリオンCW』石橋陽彩&土屋神葉、ヒーローを演じる2人の憧れの存在とは?

(左から)土屋神葉、石橋陽彩

 クランクイン! 写真:松林満美

 ジェイアール東日本企画、小学館集英社プロダクション、タカラトミーの3社が原案のプロジェクト『シンカリオン』。シリーズ最新作となるアニメ『シンカリオン チェンジ ザ ワールド』(テレ東系毎週日曜8時30分/BSテレ東毎週日曜24時35分)が、4月よりスタートした。今回は、失踪した姉の手がかりを求めて、進開学園中等部に転入した主人公・大成タイセイ役の石橋陽彩と、転入してきたタイセイの初めての友達となる九頭竜リョータ役の土屋神葉にインタビュー。オーディション秘話やそれぞれの憧れのヒーローについて語ってもらった。

■石橋さんの声を聞いて「これがタイセイだよな」と思った(土屋)

――演じるキャラクターの紹介をお願いします。

石橋:タイセイくんは真面目で心優しいけれど、人見知りで一歩を踏み出せないタイプの少年です。ただ、鉄道の話をするときだけは明るく、ハキハキと喋るんですよ。僕も小さい頃から鉄道が大好きで、今も新幹線の写真を撮っちゃうことがあるんです。この前のインタビューでは、マネージャーさんから「鉄道の話をしているときだけすごく饒舌に喋っていたよ」と言われました(笑)。鉄道が好きというところはタイセイくんと似ているなと思っています。

土屋:リョータは幼い頃にシンカリオンに助けられた経験があり、シンカリオンに対して憧れを持つ少年です。元気な子だなというのが第一印象ではありましたが、彼は「バランサー」というのもキーワードだと思っていて。クラスや様々なコミュニティにおいて、場の空気を明るくしたい、いい空気を作りたいという考えを持った優しさに溢れた子なんです。僕も小さい頃はそういう人間になりたいという願望があったので、リョータを演じられて楽しいですね!

――お互いが演じるキャラクターの印象を教えてください。

石橋:リョータは神葉さんがおっしゃっていたようにバランサーと言いますか。個性あふれるメンバーをまとめてくれる、頼もしい存在です。明るく振る舞ってはいますが、そのなかで彼も色々と思っていることがあって。リョータって「にゃはは」って笑うんですけど、ちゃんと「あははは!」って笑っているところを僕は見てみたいです。そこも含めて、今後は本当の意味でタイセイたちに心を許してくれるのかどうかが注目ポイントになってくると思います。

――演じる土屋さんのお芝居についてはどのような印象をお持ちですか?

土屋:あっ、ちょっと待ってください! (こそこそ)……褒めておいてね。

石橋:もちろんです!(笑) 実は僕もリョータ役のオーディションを受けていたのですが、神葉さんのお芝居を聞いた瞬間、「あー、リョータってこうだよな」としっくりきたんです。神葉さんは戦闘シーンが苦手とおっしゃっていましたが、そんなことは全然感じなくて。現場では音響監督さんと「この状況のなかで戦うとしたら、どうなりますかね?」と相談するなど、真摯に向き合っていらっしゃるんです。本当に素晴らしい役者さんです!

土屋:実は僕もリョータ役に加えて、タイセイ役のオーディションも受けていたんです。そのとき、石橋さんのお芝居を聞くタイミングがあったのですが、「これがタイセイだよな」と思っちゃって。あの瞬間から、僕の頭のスイッチがリョータになったんです。タイセイのオーディションのときにも無意識にリョータのお芝居をやっちゃっていたんですよね。石橋さんが演じるタイセイに僕の本能が反応して、リョータを演じることに没頭してしまったのかなと思っています。

――石橋さんのお芝居を聞いたからこそ、リョータ役として選ばれたのかもしれない。

土屋:本当にそういう側面はあると思います。

石橋:嬉しい!

――タイセイといえば優しくて、信念もあるキャラクターです。その辺を石橋さんの声から感じた?

土屋:そうですね。あとは純粋さ。石橋さん自身は役者として色々なことを経験しているので、まっさらではないはずなんですよ。でも、それを突き抜けるような爽やかさ、清涼感があって。まさに純粋なタイセイの声だなと思いました。

■子どもたちの姿を見て「ヒーローになるんだ!」という気持ちで現場に臨むようになった


――現在、2話まで放送されましたが、ここまでを振り返ってみての感想をお願いします。

石橋:僕は新幹線や鉄道はもちろん、ロボットアニメもずっと大好きだったので、新幹線E5系はやぶさが変形してシンカリオンになるシーンに超興奮しちゃって! あの、「ガシャン、ガシャン」ってジョイントする感じ、すごくよくないですか!? ちゃんと腕と胴体パーツがくっつくところが鮮明に描かれていて、「これがロボットアニメだ、かっけー!」とシンプルに感動しました。

土屋:僕も「これがシンカリオン!」って感動しました。これは自分の手で作って、目の前に置いておきたいと心の底から思えたんです。また、映像でシンカリオンの姿を見たとき、アニメーターの方々の気合が伝わってきました。スタッフのみなさんもこの作品、そしてシンカリオンを愛しているんだなと感じたんです。

――タイセイ・リョータ共に憧れの存在がいるキャラクターです。おふたりは小さい頃に憧れていた人物はいますか?

石橋:バイクに乗る仮面を被ったカッコいいライダーたちが大好きでした(笑)。当時のそのヒーローはカードを使って変身していたのですが、僕はカードをぜんぶ買いましたし、変身ベルトも手に入れて、なり切っていたんです。カードもしわくちゃになるくらいに使っていました。

――シンカリオンも、子どもたちが憧れるロボット・ヒーロー作品ですよね!

石橋:ですね! この前、東京ビッグサイトで開催された「AnimeJapan 2024」で、子どもたちがシンカリオンのおもちゃを1から作って完成させるというブースがあったんです。それをちょっと遠くから見させていただいていたのですが、本当にみんなキラキラした笑顔で作っていて! 「これ欲しい!」と言ってくれている子たちの姿を見て、「シンカリオンはこの子たちのヒーローになる作品なんだな」と改めて思い、身が引き締まりました。あの子どもたちの姿を見てから、「ヒーローになるんだ!」という気持ちをより一層持って現場に臨んでいます。

土屋:僕は憧れが多すぎて挙げるのに困ってしまうのですが、ひとつだけと言われたら、(『子連れ狼』の)拝一刀ですかね。たまたま昼間にテレビを付けたときに出会ったのですが、生き様を見てカッコいいなと思いました。あのとき、一生懸命に生きるということがカッコよさの秘訣だと感じたんです。僕もそうでありたいなと思い、一生懸命に、タフに生きようと決めたんです。シンカリオンに登場するキャラクターもみんな一生懸命で。その一生懸命にもがいた先の景色を共有するシーンもあるので、注目していただければと思います。

――今後の見どころを教えてください。

土屋:憧れた人・モノに近づくためには何が必要なのかをリョータの物語を通じて学びました。ずっとヒーローが大好きで、「ヒーローとは」と考えてきたつもりでしたが、大前提の条件というのを本作で突き付けられた気がします。ぜひ視聴者のみなさんは、リョータの目線に立って、リョータと共に、3、4話を思い悩みながらご覧になってみてください。きっとその先に、新しい景色が見えてくると思います。

石橋:まずはタイセイくんが目標に掲げている「誰かを、何かを守れるカッコいい人」になれるのかどうかに注目して欲しいです。また、タイセイくんは一話からひたすらに早口で鉄道の知識を喋っていますが、今後もあれは続きます(笑)。本作では「へぇ、そうなんだ!」と思える鉄道知識がたくさん出てくるので、そこも楽しみにしていてください。中学生ならではの葛藤やシンカリオンのカッコよさなど、語り尽くせないくらい見どころがまだまだたくさんあります! ぜひ最後までご視聴ください。

(取材・文:M.TOKU 写真:松林満美)

 アニメ『シンカリオン チェンジ ザ ワールド』は、テレ東系にて毎週日曜8時30分/BSテレ東にて毎週日曜24時35分放送。

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