立川談春、落語と俳優業の違い明かす「落語の方がつらい。だけど役者の方が怖い」

映画「八犬伝」のトークイベントを行った立川談春

 落語家の立川談春が22日、都内で映画「八犬伝」(曽利文彦監督、25日公開)の江戸カルチャートークイベントに出席した。

 「南総里見八犬伝」の作者・滝沢馬琴(役所広司)の「実」と、物語の「虚」の世界が入り交じるエンターテインメント作品。談春は馬琴と対峙(たいじ)する江戸の戯作者・鶴屋南北を演じている。オファーを受けた理由として「どれだけ恥ずかしくて怖い思いをするか、ということよりも役所広司と(葛飾北斎役の)内野聖陽と同じ空気を吸いたいという興味のほうが勝った」と告白。香川・琴平町の金丸座でのロケを振り返り、人力で奈落にぶら下がって登場するシーンの裏話などを披露し笑わせた。

 イベントでは、客席から寄せられた質問に答えるコーナーも。落語と俳優業の棲(す)み分けについて「どっちがつらいかと言われると、落語の方がつらい。だけど、どっちが怖いと言うと役者の方が怖いです。落語は全部ひとりだけど、(芝居には)あまりにも多くの人が関わっている。役者は、出ている人間がダメだとその人たち(共演キャスト、スタッフら)のキャリアを傷つける」と語っていた。

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