福山雅治「ブラック・ショーマン」で東野圭吾氏と再びタッグ、報知映画賞主演賞コンビ・有村架純と初共演

東野圭吾氏原作の映画「ブラック・ショーマン」に主演する福山雅治

 歌手で俳優の福山雅治(55)が、作家・東野圭吾氏の人気小説を原作にした映画「ブラック・ショーマン」(来年公開、田中亮監督)に主演することが9日、分かった。

 ドラマ化&映画化された「ガリレオ」シリーズの主演と原作者の黄金コンビが、再びタッグを結成。福山は、かつて米ラスベガスで名をはせた一流マジシャン・神尾武史を演じる。

 武史は卓越したマジックと、巧みな人間観察能力の持ち主。頭が切れ、人間心理に詳しいため、誘導尋問はお手のもの。手癖が悪く、警察や容疑者の所持品をバレずにのぞき見することもある。現在は都内でバーを経営している。今作では兄が何者かに殺されたことから、不動産会社に勤める建築士の姪(めい)・神尾真世(有村架純、31)とバディを組み、元マジシャンならではの方法で事件の謎に迫る。

 東野氏は、執筆にあたって「どんな主人公にしようかと考えていた頃、福山さんから『ダークヒーローを演じてみたい』と聞きました。福山さんの悪党なら見てみたいと思ったのがきっかけです」と明かす。「ガリレオ」の天才物理学者・湯川学とは全く異なる役どころに挑む福山も「作品の世界、原作ファンの皆さまのご期待に沿いながら、さらに上回っていくような映像作品にすべく尽力いたします」と約束。「手品には、口という文字が三つ内包されています。彼は、虚実ない交ぜの言葉と行動で非日常の空間を作り上げます。『つまらない真実よりも面白い嘘のほうがいい』、そんな風に描いていければ。東野先生から託された新時代のダークヒーロー・神尾武史へと準備を重ねます」と気合十分に語った。

 福山と有村は2022年の報知映画賞でそれぞれ、主演男優賞、主演女優賞を受賞した。授賞式で顔を合わせたが、共演は初めて。福山は当時を回想し、「授賞式の舞台袖でお話させていただきました。常に心を込めて向き合う誠実さと、作品に殉ずる覚悟を感じています。どんなセッションになるか、とても楽しみです」と心待ちにした。

 有村も「授賞式で初めてお会いした際、作品を一緒に作れたら良いですね、なんてお話したことを覚えています」と明かし、その“夢”が実現。「ステキなバディを組めるよう、皆さんと共に最後まで頑張ります」と意気込んだ。10月末にクランクインする予定。

 〇…父親を殺される難役を演じる有村は「そんなつもりじゃなかった、という些細(ささい)なことから大きなことまで、生きているとあると思います。ちゃんと向き合う勇気を持っていれば回避できたことも、自分の中の恐れが邪魔をしてボタンを掛け違えてしまう。自分自身を振り返りながら、真世と一緒に過ごしていきたい」とコメント。東野氏は「主人公は人格者でも正義漢でもなく、人を騙(だま)す快感だけを求めて行動します。兄殺しの謎を追うにしても、まともな手段は取りません。福山さんの悪党ぶりが、今から楽しみです。そんな主人公に振り回される有村架純さんの演技にも期待大です。名コンビ誕生を心よりお祝いいたします」と期待を寄せた。

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