仁左衛門&玉三郎、当代随一の名コンビが「婦系図」初共演「長年ご一緒して、本当に大切な、ありがたい存在」

「婦系図」の片岡仁左衛門(右)と坂東玉三郎(C)松竹

 歌舞伎俳優の片岡仁左衛門と坂東玉三郎が2日、東京・歌舞伎座で初日を迎えた「錦秋十月大歌舞伎」(26日・千秋楽)の夜の部「婦系図(おんなけいず)」に出演した。

 泉鏡花の小説を原作とする劇団新派の代表的演目。若きドイツ語学者の主税(仁左衛門)と柳橋の芸者お蔦(玉三郎)の純愛と悲哀を描く物語で、2人が同演目で共演するのは初めて。当代随一の名コンビの登場に場内は大いに盛り上がった。

 仁左衛門にとって別れを告げる場面は、演じていてつらいという。「お蔦にいつ切り出そうと、悩んで悩んで苦しい。非常につらいお役です。玉三郎さんとは長年ご一緒して、自然に芝居が合っていくというか、本当に大切な、ありがたい存在です」。一方の玉三郎は「人間関係が今よりずっと濃密だった時代に、こういう恋人たちがいたのだということを実感していただければと思います」と話している。

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