京極夏彦氏書き下ろしの新作歌舞伎「狐花」特別ビジュアル解禁…幸四郎、勘九郎、七之助ら出演「八月納涼歌舞伎」

「狐花 葉不見冥府路行」の特別チラシビジュアル

 松竹は3日、小説家の京極夏彦氏が初めて歌舞伎を書き下ろす歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」(8月4~25日)第3部「狐花 葉不見冥府路行(きつねばな はもみずにあのよのみちゆき)」の特別チラシビジュアルを公開した。作品の世界観を墨絵師の東學氏が描き下ろした。

 京極氏の大人気シリーズ「百鬼夜行」シリーズ、文学賞三冠を果たした「巷説百物語」シリーズにも連なる物語。「百鬼夜行」シリーズの主人公・中禅寺秋彦の曾祖父で松本幸四郎が演じる中禪寺洲齋(ちゅうぜんじ・じゅうさい)の時代を描き、美しい青年の幽霊騒動と作事奉行(中村勘九郎)らの悪事の真相に中禪寺が迫る。中村七之助、市川染五郎らも出演する。

 特別チラシは物語の鍵を握る「狐花」を手に佇む中禪寺洲齋、謎の男・萩之介、上月家の奥女中・お葉、作事奉行・上月監物ら登場人物たちが描かれている。また、公演に先駆け、小説(KADOKAWA)が7月26日に発売される。

◆「狐花 葉不見冥府路行」 作事奉行の上月監物(こうづき・けんもつ)の一人娘が、ある男を探していた。彼岸花を深紅に染めた着物をまとい、身も凍るほど美しい顔のその青年は“この世に居るはずのない男”だった―。青年の出現を知った監物は「この騒動は過去の悪事と関りがあるのでは」と警戒する。謎をはらむ幽霊事件を解き明かすべく“憑き物落とし”を行う武蔵晴明神社の宮守・中禪寺洲齎が監物の屋敷に招かれる。

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