高橋一生版「ブラック・ジャック」30日放送…手塚治虫さんの名作医療漫画を24年ぶり実写映像化

30日放送の「ブラック・ジャック」主演の高橋一生と「ピノコ」役の永尾柚乃(C)テレビ朝日

 高橋一生主演のテレビ朝日系ドラマプレミアム「ブラック・ジャック」が30日午後9時から放送される。

 法外な治療費と引き換えに、どんな手術も成功させる無免許の天才外科医ブラック・ジャックの活躍を描きながら「医療の在り方」や「人の生き方」に深いメスを入れてきた手塚治虫さんの名作医療漫画「ブラック・ジャック」。連載開始50周年記念を迎えた名作が高橋主演で24年ぶりにテレビドラマ化される。

 同作には、原作へのリスペクトを胸に、ブラック・ジャックを体現した高橋をはじめ、豪華演技巧者が集結。B・Jの助手ピノコを演じるのは、高橋も「これ以上のピノコはいないというくらいのピノコ。だからこそ僕もちゃんとブラック・ジャックでいなければ…という思いが強くなりました」と称賛する天才子役・永尾柚乃。

 さらに石橋静河、井之脇海、松本まりか、奥田瑛二、橋爪功らも一堂に会し、実に個性豊かなキャラクターを熱演しながら、視聴者の胸に刺さる物語を紡いでいく。

 監督・城定秀夫、脚本・森下佳子、ビジュアルコンセプト/人物デザイン監修/衣裳デザイン・柘植伊佐夫―。錚々たる鬼才クリエイターたちも参戦し、盤石の布陣で令和によみがえる「ブラック・ジャック」。その全容がついに今夜明らかになる。

 コロナ禍を経て…医療の在り方がふたたび問われる今、原作から厳選した有名エピソードを凝縮し、その真髄をぐっと掘り下げていく令和版「ブラック・ジャック」。本ドラマを制作するにあたり、脚本を手掛ける森下は原作の現在鑑賞可能な全240エピソードをExcelにまとめて精査した上で、完成度の高いプロットを何パターンも作成。しかも、制作陣と幾度も話し合いを重ねる中で、それらのプロットを自らどんどんボツにし、最高の形を模索し続けた。

 そんな妥協なきセッションを経て出来上がったのが本ドラマでも監修を務めた手塚プロダクションが「B・Jの本質を一番表している」と語る連載第一作「医者はどこだ!」を軸に、さまざまな原作エピソードを盛り込んで構成したストーリー。「原作の魂」と「現代ならではのメッセージ性」を巧みに交錯させた物語が、今夜ついに開幕する。

 ◆「ブラック・ジャック」あらすじ

 強固な警備でガードされた外国の病院に、黒マントを羽織った怪しげな男が現れた。彼の名はブラック・ジャック(高橋)―。法外な治療費と引き換えに、どんな手術も成功させる無免許の天才外科医だ。人目を忍んで彼を呼び出したのは日本の法務大臣・古川正文。実は、息子の古川駿斗が旅行中に危険ドラッグ運転で事故を起こし、あらゆる臓器が激しく損傷。今しがた発生したドナーから臓器をすべて移植し、駿斗の命を救ってほしいのだという。そんな古川に、ブラック・ジャックは「息子さんの命はいくらですか?」と尋ねた上で合意。極秘手術を引き受けるのだが…。

 ほどなく日本へ戻ったブラック・ジャックは研修医・長谷川啓介と出会う。実は啓介、服役中の友人・後藤一馬が自殺したと知らされるも納得がいかず、骨壺の中に入っていた“あるもの”を頼りに、ブラック・ジャックにたどり着いたのだ。だが、知らぬ存ぜぬの態度で啓介をあしらうブラック・ジャック。ますます一馬の死に疑念を募らせた啓介は、ブラック・ジャックにつきまとい…!

 そんなある日、ブラック・ジャックにサラリーマン・六実明夫から依頼が舞い込む。かつての美貌は跡形もなく…顔面が恐ろしく変形する奇病=獅子面病に苦しむ妻・六実えみ子(松本まりか)を治療してほしいというのだ。妻の“かわいい笑顔”を取り戻したいと必死に訴えつつも、提示された莫大な治療費には尻込みする明夫。そんな夫の姿を目の当たりにし、えみ子も治療を諦めようとする。だが、自らの見目形に複雑な思いを抱えるブラック・ジャックの助手・ピノコ(永尾)は、えみ子の秘めたる思いに共感。治療を引き受けようとしないブラック・ジャックに食ってかかり…!?

 直後、えみ子は以前から世話になっている医師・キリコ(石橋静河)に連絡を入れる。ところが何を隠そう、キリコは“安楽死”を秘密裏に請け負う人物。しかもブラック・ジャックの宿命的ライバルで…!

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