由美かおる70歳を機にミニスカートに再挑戦「15歳から今まで体型キープ。普段の食生活はバランスよく、体が欲したら甘いものもお酒も遠慮なく」

「70歳を機に、再びミニスカートをはくようになったんですよ。そのほうがいい意味での緊張感があって、シャキッとしていられるかなと」(写真提供◎由美さん)
見事なY字バランスポーズと笑顔で、健康美あふれる由美かおるさん。師匠から受け継いだ呼吸法で健康を維持し、イキイキと活動しています(構成=丸山あかね)

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【写真】73歳で見事なY字バランスを決める由美さん

前編よりつづく

甘いもの、焼肉を欲しているときは

長年、食生活には気をつけていて、健康維持のためにはバランスのいい食事は欠かせません。私は母の手料理――だしを使った昔ながらの和食の献立で育ったので、大人になってからも和食を好んで食べています。

日頃から旬の野菜やくだもの、お魚やお肉も新鮮なものにこだわり、栄養バランスを考えて。たとえば今朝は、昨晩からつけおきしていた昆布のだしで、人参や大根などのお野菜やお豆腐を入れた具だくさんのお味噌汁を作って食べました。

ご飯と卵と納豆と、それからバナナ入りのヨーグルトも。時間に余裕がない日はランチを抜くこともありますが、夜はしっかりいただきます。

ですが、ときどきパワーがほしいと感じたときなどは、夜の遅い時間であっても焼肉を食べて、生ビールを飲むこともあります。ストレスでキューッと押しつぶされたときは、自分に自由を許して、そのとき食べたいものを食べます。

体が欲しているのだと受けとめて、焼肉なら「スタミナ不足なのだわ」、ビールなら「潤い不足なのね」と、いいように解釈しているんですよ。(笑)

「私は、食べたいときに食べたいものを思いっきり食べる、という楽しみを手放すことなく過ごしてきました」(写真提供◎由美さん)

もちろん、いつも食べすぎていては体調も体形も崩れてしまうでしょう。翌朝、なんだか胃が重いというとき、私はベッドで横になったままブリージングをします。

すると、体が内側から緩んできて、滞っていた胃の調子がよくなり、同時にむくんでいた顔もスッキリ。甘いものも大好きなのですが、体重を気にしたことはありません。

私は、食べたいときに食べたいものを思いっきり食べる、という楽しみを手放すことなく過ごしてきました。実際、15歳から体形をいまもキープしています。身長157センチ、バスト86、ウエスト58、ヒップ86とスリーサイズも変わりません。

70歳を機に、再びミニスカートをはくようになったんですよ。そのほうがいい意味での緊張感があって、シャキッとしていられるかなと。

ファストファッションのミニスカートに、若い頃に買ったハイブランドのジャケットを合わせたりして、お洒落を自分流に楽しんでいるのです。

失敗しても学びに変え、瑞々しく生きていく

もうすぐデビュー60周年を迎えます。そんなに経つのかとビックリしてしまうのですが、たくさんの方たちとの出会いに感謝しつつ、今後はやり残していることを中心に活動していく予定です。

その一つが歌手活動。ちょうどいま、数年ぶりに、アルバムの収録しています。ブランクがあったので心配でしたが、ボイストレーニングをしているうちに昔の声を取り戻すことができました。いまは努力することも含めて、歌うことがとても楽しいのです。

それからAR(カメラで撮影した映像に文字や画像などの情報を重ねて表示する手法)で、呼吸法のレッスンを配信するという試みにも挑んでいます。

私は一人しかいませんが、テクノロジーを使えば、日本のみならず、世界中の方にブリージングの素晴らしさを同時に伝えられると、夢は広がる一方です。

私は15歳でデビューして、たちまち忙しくなりました。ありがたいことにお仕事が途切れたことがありません。でもその分、少し浮世離れしているのを感じるのです。最初は「Suica」も知らなかったし、電車の乗り換えもチンプンカンプン。

でもだからこそ自分で考え、自分で行動して、失敗しても学びに変えていく。そのすべてが刺激的だからこそ、新しいことにさらに挑戦したくなるのです。

老い支度や終活なんて考えたことがないんです。もう70代だからなどと、自分を年齢で縛るのもナンセンスだと思います。理想は、年齢不詳のチャーミングな女性。

そのために心がけているのは、自分を大切にすること、人に優しくあること、好奇心旺盛であること、どんなときも爽やかであること、そして心も体もしなやかであること。

生きているんだという感動を享受しながら、瑞々しく歩み続けていきたいと思っています。

さぁ、やってみましょう!
「由美ブリージング」の一部をご紹介

◆まず、両足を肩幅の広さに開き、少し膝を緩めて立ちます(椅子に腰かけて行う場合は、後頭部、背中、お尻が一直線になるよう意識してください)。

立っている足裏を意識して、樹木が根っこから水を吸い上げるさまをイメージしながら、鼻で大きく息を吸い込んでコア(丹田)に収め、軽く息を止めます。

10秒数えてから、口からフゥーッと、静かにゆっくりと細く長く、息を吐き切ります。

苦しければ息継ぎをしても構いません。

〈由美さんからのアドバイス〉

ポイントは骨盤を少しだけ前へ突き出し、肛門を軽く引き締めるようにして立つ(座る)こと。すると自然に背筋が伸びるので、頭が太陽から、足裏が地球の核であるコアから引っ張られているかのように軸ができるのです。

その軸を通じて太陽からのエネルギーが体にしみ込み、丹田を通って一直線に大地の核へ流れるイメージで行うと、とても効果的です。

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