『光る君へ』32年の生涯を終えた一条天皇。政争に巻き込まれ、無念の想いとともに…演じた塩野瑛久さん「この作品で自分を知ってくれた方も多く、感想や反響が活力に」

(『光る君へ』(c)NHK)

10月20日の『光る君へ』

現在放送中の吉高由里子さん主演・大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合/毎週日曜夜8時ほか)。

10月20日放送、第40回の「君を置きて」にて、塩野瑛久さん演じる一条天皇が32年の生涯を閉じました。

*一条天皇:66代天皇。道長の甥で、幼くして即位した。入内した道隆の長女・定子を寵愛するが、のちに道長の長女・彰子も入内し、世継ぎをめぐる政争に巻き込まれる。

塩野さんご本人よりコメントが到着いたしましたので、以下にお届けいたします。

なお塩野さんは今作が【大河ドラマ初出演】、初登場は第15回『おごれる者たち 』 (4月14日放送)です。

一条天皇を演じきった感想について

定子の前で笛を奏で、共に雪を眺めて笑い合っていた華やかな日々は思ったよりもあっという間に過ぎてしまい、それからは眉間に皺を寄せ苦悩する時間の方が長かったように思います。

帝という立場にあるにも関わらず、政をはじめ思い通りにならないことばかりで最後は悔しささえ覚えました。

そんな一条を心から慕ってくれた彰子、そして一条の愛を一身に受け止めてくれた定子には感謝の気持ちでいっぱいです。

定子や彰子、そして母上との繋がりの中で徐々に成長していく様を感じていただけたなら、それは一緒にお芝居を組み立ててくれたキャスト、スタッフ皆さんのおかげだと思っています。

本当にありがとうございました。

撮影現場での撮影現場での印象的な思い出やエピソードについて

自分の笛の音を劇中で使っていただけた時、芸能考証・指導の友吉鶴心さん、雅楽指導の稲葉明徳さんがとても喜んでくださった時はすごく嬉しかったです。

とても丁寧に優しく教えて下さったおかげだと思っています。

そして彰子に会いに藤壺に渡る一条天皇のシーンで雪の演出を加えてくださった中泉監督のおかげで定子に対する想いに、より解像度が上がり印象的なシーンになったことも思い出深いです。

『光る君へ』出演を振り返って

同じ役を長い期間かけて演じられる作品というのはそう多いものではありません。

その中でも天皇という立場に身を置く人物の半生を生きられたことは、僕の俳優人生においても深く心に刻まれたものとなりました。「続けてきてよかった」と、今まで積み上げてきたものを肯定してあげられる機会になりました。

◆視聴者のみなさまへのメッセージ

この『光る君へ』で一条天皇という役を演じられたこと、とても幸せに思います。皆様からのたくさんの愛も受け取っています。

この作品を通して塩野瑛久を知ってくれた方も多く、感想や反響などをいただく度にとても心強い活力となり、無事に役を全うできました。

どうかこの作品が、一条天皇にとっての「枕草子」や「源氏物語」のような、皆様にとって心に深く刻まれる物語でありますように 。

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大河ドラマ「光る君へ」の主人公は平安時代に、千年の時を超えるベストセラー『源氏物語』を書き上げた女性である紫式部。

彼女は藤原道長への思い、そして秘めた情熱とたぐいまれな想像力で、光源氏=光る君のストーリーを紡いでゆく。変わりゆく世を、変わらぬ愛を胸に懸命に生きた女性の物語。

脚本は大石静さんが担当しています。

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