追悼 篠山紀信さん 坂東玉三郎「出会いは19歳。亡くなる2週間ほど前、歌舞伎座で撮影に立ち会い…」『婦人公論』を彩った最高の瞬間  

2012年から全国を巡回した写真展『篠山紀信展 写真力 THE PEOPLE by KISHIN』の会場にて。背景は『婦人公論』の表紙インタビュー企画のために撮影された樹木希林さんのポートレイト。「こうして展示できるのは人との縁のおかげ」と篠山さんは語っていた(2019年 撮影◎清水朝子)
写真家・篠山紀信さんが、2024年1月4日に逝去しました。今年創刊108周年となる『婦人公論』の表紙は数々の著名な画家や写真家の作品で飾られてきましたが、篠山さんは、1998年3月22日号の大判・隔週化したリニューアル号から2021年9月28日号まで、23年間542号分の表紙撮影を手がけてくださいました。本企画では、篠山さんを偲び、魅力あふれる表紙の一部と、篠山さんと深いご縁のあったお二方より寄せられた言葉を紹介します

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一番良い瞬間を撮りきる――歌舞伎俳優 坂東玉三郎さん

篠山さんと出会ったのは私が19歳の時でした。国立劇場で忠臣蔵の初役の「おかる」(『仮名手本忠臣蔵』)を撮影していただきました。

女方の衿元を綺麗に撮ってくださったのがきっかけで、それから50年以上のお付き合いになったのです。いつも被写体の一番良い瞬間を撮りきってしまう方でした。

『婦人公論』2008年1月22日号(モデル:坂東玉三郎)

篠山さんは常々「写真家に老成はないよ」と言っておられたことが忘れられません。

最近になって「篠山さんは、どのような人生の後半を過ごされるのかなあ……」と思っていました。人生100年の時代ですから、83歳の生涯というのは残念でもありますが、写真家としての人生を全うした素晴らしい写真家であられたと思うのです。

先生が亡くなる2週間ほど前、ポスターの撮影で歌舞伎座にいらっしゃった時に、私も立ち会わせていただいたのが最後の撮影になったのです。深い御縁を感じました。

〈篠山紀信さん撮影 表紙ギャラリー・2〉

右から、2011年9月7日号/モデル:美輪明宏。2011年10月22日号/モデル:杏。2012年8月7日号/モデル:澤 穂希

右から、2013年3月22日号/モデル:江原啓之。2014年2月22日号/モデル:草間彌生。2015年7月14日号/モデル:真矢ミキ

右から、2016年1月26日号/モデル:宮沢りえ。2016年6月28日号/モデル:南 果歩。2018年5月22日号/モデル:樹木希林

右から、2018年8月10日号/モデル:浅田真央。2019年6月11日号/モデル:草笛光子。2019年9月10日号/モデル:星野 源

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