「違う!」田原総一朗氏の一喝で「朝生」が最悪の幕切れ「番組の功労者に…」【AsageiBiz9月BEST】

田原総一朗

 討論番組「朝まで生テレビ」の看板と言えば司会を務めるジャーナリスト・田原総一朗氏だが、もう一つの顔は「朝生」スタート時から番組に携わる渡辺宜嗣アナだろう。今年古希を迎えるが、そんな大ベテランアナが、よりによって番組の締めの最中に、卒寿の司会者から大声で横槍を入れられたのだから後味が悪すぎた。(以下は9月2日配信記事を再録)

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 1987年4月にスタートした討論番組「朝まで生テレビ!」(テレビ朝日系)が9月27日深夜の放送回をもって、地上波での放送を終えてBSへと移行する。BSでは夜7時からの放送になることから、深夜の生激論もこれで見納めとなる。

 残り2回となった8月20日深夜の放送回では、「戦争」をテーマに討論が行われたのだが、エンディングで司会のジャーナリスト・田原総一朗氏が番組進行を務める渡辺宜嗣アナウンサーを一喝。視聴者からは《仲悪いんか》《台本通りの進行を遮るなよ》《番組の功労者になんてことを…》などと批判の声が相次いでいる。

 番組のエンディングでマイクを持った渡辺アナは、次回の放送予定を9月27日と告知し、「自民党総裁選の当日ということになりますので、来月のテーマは当然、政治討論ということになると思うんですが」と前置きしてこう語った。

「新しい自民党の総裁、あるいは野党の方も代表が選ばれるという中で、どういうビジョンを持っているのか。どういう考えをもって日本の安全保障のことを考えているのか、っていうことを具体的に議論して聞きたいし、これは国民も参加していかなければいけないと思うんです」

 ここで「違う!」と大声を出して発言を制したのは田原氏。渡辺アナが「違いますか?」と尋ねると、田原氏は「新しい総裁、総理大臣に何をさせるかってことを言わなきゃいけない」と主張。「だから具体的に…」と言う渡辺アナの発言を遮り、「彼が何したいかなんて関係ない!何をさせるかが大事」と言って笑みを浮かべたのだった。これには渡辺アナもしばし沈黙し、パネリストたちも苦笑いを浮かべていた。

渡辺宜嗣アナウンサーといえば今年12月に古希を迎える大ベテラン。『朝生』も放送開始時から出演し、定年退職後も嘱託、フリーという立場で番組に関わってきました。後輩アナからの人望も厚く、15年に行われた定年を祝うパーティーには大下容子アナといった人気アナが大勢駆けつけたといいますからね。番組の最後に、その渡辺アナのまとめを全否定するような言動は、最悪の幕切れと言っていいでしょう。今回の『朝生』では、番組の中盤、渡辺アナが視聴者の意見を読み上げると、田原さんが口をはさんで『日本のマスコミは悲観論が好きなんだ』と主張。渡辺アナは視聴者の意見だと反論していましたが、この時から不穏な空気は漂っていたような気がします」(メディア誌ライター)

 渡辺アナがBS版の「朝まで生テレビ!」でも出演継続となるか。番組ファンは気が気でないかもしれない。

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