「番組おわる」「ダブスタ」紅白歌合戦の “男女分け” めぐり議論も…そもそも「観ない」アイドルファン頼りの苦しい現状

 

 昨今のLGBTQをめぐる議論の活発化や多様な性のあり方を問う世論の高まりによって、NHK紅白歌合戦で長年おこなわれてきた女性が紅組、男性が白組、という分け方に一部で議論が起きている。

 

 2024年の「第75回NHK紅白歌合戦」の出場歌手が発表された10月19日には、制作統括の大塚信広チーフプロデューサーが、「性の多様性」を問う声に対して、『スポニチ』の取材に応じた。

 

「『男女を分けるのは時代遅れだ』とする一部の意見に対し、大塚氏は何年も前から、そうした声があることは認めたうえで、『私としましては、75回目を迎える紅白歌合戦の大きな枠組みを変えてしまうと、これまで馴染んでいただいたみなさまへの “裏切り”、そう感じる部分もあるのかなと思っている』と私見を披露。

 

 紅組と白組での男女分けは『非常に見やすい構造でもある』として、『現段階では、みなさんに親しんでいただいているこの形で』と、今年も例年どおりの形で開催することを説明しました」(芸能記者)

 

 

 X上では、

 

《多様性とかホントくだらない。男女を分けるのは当たり前のことだ》

 

《紅白にまで多様性持ち込んだら番組終わるよ》

 

 と批判的な声があがる一方、

 

《そろそろ男女分けやめればいいのに》

 

《EテレでLGBT番組やってたNHKが男女分け歌合戦するのダブスタ》

 

 と真っ二つに分かれている。同時に、そもそも「もう観ない」という声も多く寄せられた。

 

「2023年の紅白歌合戦は、旧ジャニー喜多川氏の性加害問題で揺れていた旧ジャニーズ(現・STARTO ENTERTAINMENT社)のタレントが出場せず、44年ぶりの “ジャニーズゼロ” という事態になりました。それを埋めるべく、若者に人気のK-POPグループを5組出場させましたが、視聴率は歴代ワーストを記録しています。つまり、近年の紅白歌合戦はアイドルファンというコアなファン層に支えられていたことが如実にあらわれてしまったわけです。

 

 今年もSTARTO社所属のタレントは出場せず、代わりに韓国の『TWICE』や『LE SSERAFIM』ら4組のグループが出場します。こうした人選に《性の多様性より出演者選びに問題がある。知らない人たちばかり》といった声も多くあがっており、もはや紅白歌合戦の存在意義そのものに議論が沸き起こっています。

 

 1951年から続く歴史ある番組ですが、『これまで馴染んでいただいたみなさま』がそもそも減りつつあるということですね。性別による組分けという “小さな問題” よりも、番組の企画構成自体を見直すべき時期にきているのかもしれません」(前同)

 

 はたして今年の視聴率やいかに……。

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