「ポリコレ汚染されないか心配」ソニー、KADOKAWA買収報道に一部ファンが “拒否反応” 直近も発売2週間でサービス中止した“多様性ゲーム”
11月19日、財界を揺るがす特大ニュースが報じられた。ロイターは、ソニーグループがKADOKAWA買収に向けて協議をしていると複数の関係者が証言したと報じたのだ。
「同記事によると、交渉が成立すれば数週間以内に契約になるそうです。KADOKAWAは、そもそも1945年に角川書店として創業された由緒ある企業です。その後、出版分野のみならずレコードや映画を製作するなど、メディアミックスを成功させました。
長らく角川家の同族経営が続きましたが、1998年に東証2部に上場し、2022年には東京五輪をめぐる贈賄容疑で逮捕され起訴された角川歴彦氏が会長を辞職。完全に創業家から離れました。さらに2024年6月には、大規模なランサム攻撃を受け、ニコニコ動画など一部サービスを停止するなど深いダメージを負いました。
業績そのものが致命的に悪化しているわけではありませんが、こうしたゴタゴタ続きの同社をソニーが狙ったということではないでしょうか。
ソニーグループは、電子機器だけでなく、金融分野に映画、音楽、ゲームなどあらゆるジャンルを手中に収める世界的なコングロマリット企業です。とくに近年ではエンタメ分野への投資に積極的な姿勢を示しており、KADOKAWA買収もその一環でしょうね」(経済担当記者)
両者がシナジーを活かし、ますます日本のエンタメが盛り上がるのは大歓迎――。ところが、買収報道を受けて一部のゲームファンからX上で多くの懸念が示されている。
《絶対よけいなコンプラとか入れて規制いれてくるやん》
《角川の漫画や小説までポリコレ汚染されないか心配だ》
《ソニーは結構ポリコレ意識高いのでポリコレに反するそういう作品は減りそうで嫌》
など、ソニーグループのコンプライアンス意識の高さや、ポリティカル・コレクトネスへの配慮を気にかける声が出ているのだ。
「ソニーが、“コンプラやポリコレにうるさい” というイメージがついた原因の一端は、ゲームのせいでしょうね。ソニーグループ傘下にはソニー・インタラクティブエンタテインメントという世界的なゲーム会社があります。同社は数々の人気作を輩出しているのですが、近年だと『The Last of Us』という累計1700万本以上売り上げ、賞を総ナメにする人気作がありました。
しかし、期待された『The Last of Us Part II』という続編では、同性愛やトランスジェンダー、ユダヤ人など “多様” なキャラクタ―が登場します。これに対し、一部のファンはポリコレによって同作が “歪められた” と憤っているのです。
また、直近では『CONCORD』という対戦ゲームを6年かけて開発しましたが、登場するキャラクターのデザインがあまりに魅力がなく、発売開始からわずか2週間でサービス中止となりました。いわば “爆死” ですね。これも一部のファンは、ゲームを開発するにあたり、多様性やルッキズムなどポリコレを優先しすぎたせいではないかと批判しているのです」(ゲームライター)
こうした “ポリコレ重視” の文化がKADOKAWAにも持ち込まれるのではないかと不安視されている。
「KADOKAWAには、人気タイトル『ダークソウル』シリーズを擁するフロム・ソフトウェアなどゲーム開発会社があります。買収された場合、こうした会社のゲームが、ソニーのような失敗をするのではないかと、恐れているファンも多いのでしょう。
さらにいえば、本業の出版業でも似たような影響が出ないか懸念する声も出ています。実際、ソニーグループの売上高は日本が約3割で残りはすべて海外です。特に欧州と米国は合わせて4割を越えています。日本で問題視されないような表現や内容が、欧米で問題視される可能性も出てくるでしょう。
ただ、買収したところで、KADOKAWA特有の創造性や文化を潰してしまってはマイナスになるだけなので、そこまで親会社の “介入” があるとは思えませんが」(前出・経済担当記者)
はたして、巨大買収劇の行方は――。
11/20 02:20
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