「悪意強すぎ」「差別用語」流行語ノミネート「ソフト老害」に批判殺到、考案者は“自戒”の意図も他人に向けられる危険
11月5日、2024年で最も注目を集めた言葉を決める「ユーキャン新語・流行語大賞新語・流行語大賞」にノミネートした30語が発表された。
「2024年は、能登地震やパリ五輪、大谷翔平選手の活躍に加えて政治家の裏金問題や横行している闇バイトなど、各ジャンルで様々な出来事がありました。それらを背景に『50-50』や『裏金問題』『ホワイト案件』などが選ばれる中、『ソフト老害』という言葉が物議を醸しています」(社会部記者)
そもそも、「ソフト老害」とはどういう意味なのか。
「元放送作家・鈴木おさむ氏が、著書で自戒として発信して話題となった言葉です。『職場で年上と年下の間に立ち、バランスを保つために、年下の意見を汲み取ったつもりが、実はその行動が老害にみえている状態』とされており、20代後半〜40代の年齢層の人々を指すようです」(同前)
X上では、同言葉の選出に多くの批判がよせられている。
《「ソフト老害」って、「マイルドヤンキー」みたくオブラートに包めば流行るだろうとおもうさもしい心が見え見え》
《ソフト老害とか差別用語だろ》
《年齢や性別をネタにする以上ダメなラインはあって、初老ジャパンはいいとしてもソフト老害とやらは悪意が強すぎる》
《流行らせてどうするの? 何か変わりますか? 年配の方をいじって良いって風潮が悲しすぎるし、意味もわからずソフト老害って使うような人はマジでヤバいし関わりたくありせん》
流行語トップ10と大賞は12月2日に発表される予定だが、はたしてどうなるのか。
「当の鈴木氏は、自身のXでノミネートされたことに、
《今年のノミネートの30個に「ソフト老害」が入ってしまいました!大賞とベスト10は、来月発表!どうなるかなー》
と反応しており、担当編集を務めた幻冬社・箕輪厚介氏は
《鈴木おさむさんが『仕事の辞め方』で書いたソフト老害が流行語大賞ノミネート! 賛否両論ある言葉だけど、裸の王様にならず自分を戒める言葉として大事にしたい。出版界のソフト老害箕輪です》
と、自虐的に喜びを表現しました。しかし、箕輪氏も指摘している通り、賛否が分かれる言葉であるのは間違いないでしょう。鈴木氏も箕輪氏も、“自戒の言葉”として使っているようですが、今回のノミネートをきっかけに他人を批判する言葉として使われる可能性は十分あるでしょう」(同前)
“ソフト”だけど響きは強烈に思える。
11/06 11:19
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