NHK朝ドラ、2892人から選ばれた “無名ヒロイン” に集まる期待と不安…橋本環奈でも大失敗の『おむすび』を超えられるか

 

《橋本環奈の黒歴史になるんじゃないだろうか》

 

 SNSでそんな声もあがるほど視聴率で苦戦が続くのは、橋本環奈主演のNHK朝ドラ『おむすび』だ。

 

「NHKの連続テレビ小説、通称『朝ドラ』は1961年から続いている、言わずとしれたNHKの看板枠。『おむすび』は、近年の朝ドラでもっとも低評価とされる『ちむどんどん』(2022年度前期放送)の平均視聴率すら下回る低空飛行で、関係者の間で “大失敗” の烙印が押され始めました」(芸能記者)

 

 

 そんななか、10月29日、2025年度後期の『ばけばけ』で髙石あかりが主演することが発表された。会見は『列島ニュース』でも生中継される異例の発表となったが、ヒロインの髙石にピンと来ない人も多かったようだ。

 

「髙石さんは、2014年におこなわれたavex主催のキッズコンテスト『キラットエンタメチャレンジコンテスト2014』をきっかけに芸能界入り。2016年から2018年までダンス&ボーカルユニット『α-X’s(アクロス)』のメンバーとして活動後、女優に転身しました。

 

 2021年、初主演映画となった『ベイビーわるきゅーれ』で社会に適合できない女子高生殺し屋を演じたほか、舞台『鬼滅の刃』で炭治郎の妹、禰豆子役を演じたことなどで知られています。

 

 今回、髙石さんは2892人が応募したオーディションでヒロインに選ばれたようですが、一般的な知名度はそこまで高くなく、起用に驚いた人も多かったようです」

 

 そんな “無名女優” のヒロイン決定の報に、X上では、

 

《ベイビーわるきゅーれの子?!》

 

《久しぶりにフレッシュな若手の女優さん、楽しみにしています》

 

《朝ドラヒロイン高石あかりちゃんて発表に「誰?」てツイートも散見したけど、本来朝ドラヒロインは世間的に「誰?」てなるのがあるべき姿よなぁ。もうずっと今から朝ドラの主演する意味ある?!て 知名度高過ぎる役者さんばっかりやったから》

 

 など、さまざまな声が寄せられた。

 

「髙石さんは、単独ではこれがドラマ初主演となります。

 

 ここ最近、朝ドラのヒロインには、日本を代表するような女優がズラリ顔を揃えています。たとえば、『ブギウギ』の趣里さん、『虎に翼』の伊藤沙莉さん、今作『おむすび』の橋本環奈さん、次作の『あんぱん』の今田美桜さんなど、すでに実績を残していて知名度もある女優の起用が続いている印象です。

 

 しかし、もともと朝ドラのヒロインはオーディションで選ばれるのが普通でした。

 

 第15作の『水色の時』(1975年)では、当時高校3年生だった大竹しのぶさんが起用されました。第31作『おしん』(1983~1984年)では、児童劇団に所属していた小林綾子さんが選ばれ、一世を風靡しました。

 

 また、『純ちゃんの応援歌』(1988年)では、山口智子さんがドラマ初主演&女優デビューを飾っています。山口さんは、NHKのインタビューで《祖母から実家の旅館の女将を継ぐように言われていて、必死になって逃れようとして短大に通いながらモデルのお仕事をしていましたが、なかなか先が見通せなくて、悶々としていた時期に、たまたま受けたのが『純ちゃんの応援歌』のヒロインオーディションでした》と語っています。

 

 その後も、能年玲奈(現・のん)さんの初ドラマ主演で社会現象になった『あまちゃん』(2013年)など、多くの女優が朝ドラで育っていきました。その意味で、今回の髙石さんは、本来の朝ドラのような大抜擢といっていい人選でしょうね」

 

 とはいえ、昨今、朝ドラへの批判は根強い。

 

「そうした批判は、キャスティングや女優の演技に対するものではなく、むしろ、脚本のあり方や演出の仕方が問題になっています。

 

 FLASHがおこなった『一番つまらなかった朝ドラ』アンケートでも、『ブギウギ』は『設定や人間関係がわかりづらい』、『虎に翼』は『あまりにも真面目な内容すぎる』、『ちむどんどん』は『支離滅裂な脚本』など、制作側への批判が強い傾向です。

 

 それだけ、NHKのドラマ制作能力が落ちているということでしょう」(同)

 

 会見で号泣し、「小さい頃からヒロインになるのが夢で。実感がわいて、みなさんの温かい表情に胸がいっぱいになりました」と語っていた髙石。夢の舞台で、みごと羽ばたけるか。

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