「金がないと行けないんだけど」旅行業界の新成人に “パスポート無料配布” 要請に異論続出…ひろゆきも苦言を呈する
インバウンドだなんだと喧しいこの頃だが、海外旅行をする日本人は大幅に減っているのだという。
出入国在留管理庁の資料によると、2019年の日本人出国者は2008万669人だった。
しかし、コロナ禍によってその数は激減。
徐々に回復してきたとはいえ、2023年は962万4158人で、2019年の47.9%。
2024年は1〜7月が684万6780人で、前年比だとかなり上回っているものの、2019年同時期の比較では、61.1%にとどまっている。
そして、パスポートの保有者も減っている。
2019年は日本人人口に占める保有割合は23.8%だったが、2023年は17.0%にまで低下。
コロナ禍の間に期限切れになり、再取得で保有率が上がるという予想もあったが、そうはならなかった。
この状況に頭を悩ませているのが、旅行業界だ。
日本旅行業協会の高橋広行会長(JTB会長)に共同通信がおこなったインタビューを、9月14日の「産経新聞」が報じている。
高橋会長は「円安や旅行費用高騰などが重しとなり、(海外旅行の)回復がすこぶる鈍い」「若者が海外渡航する機会も極端に失われており、日本を背負って立つ国際感覚を持った人材を育てる上で問題だ」と懸念を示し、その対策として、新成人にパスポートを贈呈することで「海外旅行が活性化するきっかけになる」と期待を寄せたという。
この「新成人へのパスポート無料配布を政府に要請する」という案だが、Xでは
《国内旅行だって行けないのに、パスポート貰ったって海外旅行なんか行ける訳ないやろ》
《日本旅行業協会が費用負担するんじゃないのかい? さすがにずうずうしくないかな》
《なんで若者の海外旅行の為に税金使わなあかんのや 国内旅行なら国内に経済効果もあるが、海外で金使われてもなんの効果もない それに税金使えと???》
と、批判的な意見が圧倒的に多い。
実業家のひろゆき氏は、9月15日、自身のXにこの産経新聞の記事を引用し
《必要なのは、パスポートじゃなくて旅行に行くお金です》
と、シンプルにぶった切っている。
パスポートの申請費用は、10年間有効で1万6000円、5年間有効で1万1000円(新規の場合。都道府県と国の手数料の合計)。
この費用が浮くとしても、海外旅行の増加につながるかは、はなはだ疑問だーー。
09/16 08:05
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