キャイ~ン天野、パンチパーマで「関わりたくない」と思ったウド鈴木と打ち解けたきっかけは…「鼻ほじほじ」

 

 7月15日放送の『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』(ニッポン放送)にキャイ~ン天野ひろゆきさん・ウド鈴木さんがゲスト出演していました。

 コンビ結成33年のキャイ~ンに、番組MCの高田さんが2人の結成当時のことを聞くと、天野さんは「ウドちゃんから電話がかかってきたんですよ。『コンビを組んでくれないか』って」とウドさんのほうから誘いがあったことを明かしました。

 

 筆者は以前、キャイ~ンの出会いについて、お2人に話を伺っています。

 

 ウドさんが天野さんに誘いの電話をかけた際は、相当な思いを持って電話したと言います。

 

ウド「一世一代のことなんで僕は寝ないで考えて決心して、正座して天野君に家から電話したんです。

 

『もしもし! 天野君ですか! ウド鈴木です! 僕と! コンビを! 組んで! もらえませんでしょうか!!』って言ったら天野君が『(めんどくさそうに)はいはいはいはい、わかりました、はいはい』って。

 

天野「なんかウドちゃんの温度の上がり方が怖かったの。俺、そのときゲームやってたし(笑)」

 

 

 初対面のときのことも、お互い鮮明に覚えていました。

 

天野「事務所の若手芸人がみんな集まる決起集会みたいな日があって。そこでウドちゃんと初めて会ったんだけど、その会にウドちゃんが7時間遅刻してきて」

 

ウド「そのころ深夜のアルバイトを掛け持ちしてて寝すごして。それで一応行ってみたら、みなさんまだいて。『遅れました。すいません』って言ったら、みんなが『そういうことで、これからよろしくお願いします』って〆の挨拶をしてて」

 

天野「そのときのウドちゃんの格好がペイズリー柄のシャンバーに白のスラックスにエナメルの靴を履いてパンチパーマ。『やべぇな。芸能界ってまだ怖いのかな。関わりたくないな』と思って、俺はすぐに稽古場から出ていったの」

 

ウド「そのとき、その場にいた飯尾(和樹)さん(ずん)とかは『7時間も遅れたら普通来ないぞ』っていじってくれたんですよ。でも天野君と天野君の当時の相方さんだけスーッと、僕に興味を示さずに出て行ったんです。『なんだあの人!…しかし後に相方となる』」

 

天野「わかんねぇだろ!」

 

 天野さんはウドさんといったん距離を置いたものの、すぐに打ち解けることになります。

 

天野「次に会ったとき、ウドちゃんが両指で鼻をほじってて……それで話しかけたの。そしたらウドちゃんに『いま集中しているから話しかけないで』って言われて。『あっ、この人は筋金入りのバカだ』って思って(笑)。そこから話すようになったの」

 それから33年。キャイ~ンは仲のいいコンビで有名です。同ラジオ番組でも2人の仲のよさが話題となっていました。普通コンビは新幹線で隣同士の席を嫌がります。しかしキャイ~ンは、別々の席で取られていたとしても、わざわざ隣の席に変更したり、別々の楽屋だったとしても必ずウドさんが天野さんの楽屋に来ると話していました。

 

 今ではサンドウィッチマンのような仲のいいコンビが人気ですが、当時はダウンタウンさんの影響でコンビが仲よくすることを避ける傾向にあったのです。そう考えると、ダウンタウンさん以降で、初の仲よしコンビはキャイ~ンではないでしょうか。

インタビューマン山下
1968年、香川県生まれ。1992年、世界のナベアツ(現・桂三度)とジャリズム結成、2011年に解散。同年、オモロー山下に改名し、ピン活動するも2017年に芸人を引退しライターに転身。しかし2021年に芸人に復帰し現在は芸人とライターの二足のわらじで活動している。

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