『ベルばら』『レイアース』再アニメ化で噴出する「声優交代」難しすぎ問題…『スラムダンク』はすべて交代して大炎上
《今、令和だぞ…》
こんな投稿がXにされたのは、7月3日。前日の7月2日、昭和の名作『ベルサイユのばら(ベルばら)』新作劇場映画のティザー動画が公開。さらに平成の名作『魔法騎士レイアース』の再アニメ化が発表されたことを受けての “つぶやき” だった。この2作のリバイバルに、アニメファンたちは大歓喜の様子だ。
かつての名作が再アニメ化されるのは、昨今のブームにもなりつつあるという。アニメ誌ライターが語る。
「前クールで『うる星やつら』のリメイクが4クールの放送を終えました。『るろうに剣心』のリメイクも第2期が決定しています。7月クールからは『UFOロボ グレンダイザー』のリメイクである『グレンダイザーU』も開始。『キン肉マン』も完璧超人始祖編がアニメ化され、7月7日から放送開始します。
さらに『名探偵コナン』原作の青山剛昌先生の『YAIBA』が完全アニメ化を発表、『らんま1/2』も新アニメ化が発表されています。過去の大ヒット作のリメイクは、ある程度の視聴率はかたいので、制作陣からすればドル箱企画なんです」
ファン歓喜の一方で、再アニメ化について回る問題もある。オリジナル声優が続投するのかどうかだ。今回の場合、『ベルばら』は声優陣はすべて入れ替え、『レイアース』は今後の発表待ちという状況となっている。
「『ベルばら』と同じく、『うる星~』と『るろうに~』は総入れ替えパターンです。ただし、『うる星~』はラムのオリジナル声優の平野文さんがラムの母役、あたるのオリジナル声優の古川登志夫さんがあたるの父役となっており、旧作のメイン声優が “ひと世代” 上がる形で対応。
『キン肉マン』も、キン肉マン役が神谷明さんから宮野真守さんに変わりましたが、神谷さんは父親のキン肉大王役を担当しており、同様の流れです。
一方、現在2クール目が放送中の『狼と香辛料』は、2008年と2009年に分割2クールでアニメ化され、人気だった作品です。2024年に完全新作アニメとして再登場しましたが、主演の賢狼ホロ役の小清水亜美さんと、ロレンス役の福山潤さんは続投し、ファンを喜ばせました。
まだ声優陣が発表されていないレイアースのファンがもっとも望んでいるのも、この “続投パターン” でしょう」(前出・アニメ誌ライター)
一般的に、声優が変わることに抵抗があるとされるアニメ業界。記憶に新しいのは、2022年に劇場映画化されて大ヒットした『THE FIRST SLAM DUNK』だ。
「旧アニメ版の声優を総変更し、若手に切り替えたことで大炎上しました。しかし、映画の出来が非常によかったことで、いつの間にか鎮火しました。もちろん、オリジナル声優で見たいという声は今も根強いのですが……」(同)
では、今回新作が発表された『ベルばら』はどうか。
「実は『ベルばら』の声優陣は何度も変わっているんです。1987年の再編集映画版、ドラマCDやWEBアニメなどで毎回のように声優が変更されているんです。
1987年版のオスカル役は、アンパンマンでおなじみの戸田恵子さんでした。今回のオスカル役は、今の『ルパン3世』シリーズで峰不二子役を務めた演技派、沢城みゆきさん。
マリー役は『涼宮ハルヒ』シリーズのハルヒ役で、いまや大物ミュージカル女優の平野綾さん。キャスティングに隙がありません」(同)
一方の『レイアース』は、主演の3人、椎名へきる、吉田小南美、笠原弘子が続投するかどうかに注目が集まっている。
「前回のアニメ化は1994年ですから、30年前ですね。主役声優3人とも現在ではベテランの域ですが、全員がバリバリの現役です。ぜひとも続投してほしいというのがファンの願いのようですね。
それと、エメロード姫役の緒方恵美さん。エヴァンゲリオンシリーズのシンジ君など、男性役が多かった緒方さんですが、姫ボイスは必聴。ぜひ続投を期待したいですね」(同)
オリジナル作品が人気であればあるほど、思い入れが強いファンの要望は募るもの。令和版として上手くアップデートして、さらなる大ヒットにつなげられるか。
07/05 02:00
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