売れるVTuberはやはり大手事務所から?宝鐘マリンが登録者数300万人突破、「にじさんじ」から“ライバル”も登場

宝鐘マリン(本人のYouTubeチャンネルより)

 

 1月10日、VTuber事務所「ホロライブプロダクション」所属の宝鐘マリンが、登録者300万人耐久でライブ配信を実施。配信終了までにチャンネル登録者数が301万人を超え、現在は活動休止中であるキズナアイの登録者数300万人を抜き、VTuber国内1位となった。

 

 宝鐘はホロライブ3期生として、2019年8月11日よりYouTubeチャンネル「Marine Ch. 宝鐘マリン」での配信活動を開始。2021年1月18日にチャンネル登録者数100万人、2022年8月1日にチャンネル登録者数200万人を超えていた。

 

 

 登録者数300万人を達成した配信のコメント欄には感謝と歓喜の声が、国内外から届いている。

 

《歌でも声でもゲームでも絵でも 船長が自分を表現することを諦めなかったことが 今日に繋がっているんだと思います。船長、一味の前に現れてくれてありがとう、新しい景色を見せてくれてありがとう、いつも楽しいことや嬉しいことを届けてくれてありがとう》

 

《凄すぎる偉業なのにいつもの面白さもありつつ歌も最高なの最高 おめでとうございますマリン船長!》

 

 年々、VTuberの数が増え続け、今後も市場の拡大が見込まれているVTuber業界。だが、一方で収入格差も広がりつつある。

 

「宝鐘マリンはセンシティブな発言や軽妙なトーク、ついつい応援したくなるメンタルの弱さなど、そのキャラクターから今の地位を確立してきました。さらに、自身のオリジナル楽曲がTikTokやYouTube Shortsで大バズリしたことで中高生の支持を得たことが大きいです。

 

 しかし、本人のキャラがイマイチだったり、上手くバズれなかったり、と鳴かず飛ばずの底辺VTuberは山のようにいます」(VTuberに詳しいライター)

 

 VTuberの収入はYouTubeの広告収入、ライブ配信のスーパーチャット(投げ銭)、メンバーシップ、グッズ販売、イベント、PR案件から成る。

 

「広告収入はYouTubeを運営するGoogleの意向で決まっています。しかも最近では徐々に減少傾向にある。スーパーチャットも3~4割が手数料として取られます。ファンが1万円を投げ銭してもライバーの手元に来るのは6000円程度ということです。

 

 そうなると広告収入とスーパーチャットには頼ることはできません。ただメンバーシップ開設にしろ、グッズ販売にしろ、企業案件にしろ、地盤のしっかりしたホロライブやにじさんじなどの大手ではないと、なかなか手が出せない。結局、事務所の力に左右されるということです」(前出・ライター)

 

 国内VTuber1位となった宝鐘マリン。だが、このままあぐらをかいてはいられなさそうだ。

 

「宝鐘マリンは、デビューから約1年半で100万人を達成しましたが、それを上回る勢いで今、登録者数を伸ばし、“ライバル”と目されているのが、にじさんじ所属の壱百満天原(ひゃくまんてんばら)サロメです。彼女はデビューから2週間程度で100万人を達成し、現在は180万人。キャラクターの面白さで、一気にVTuber界の雄となりましたが、バズれば宝鐘マリンを抜いて1位に躍り出るポテンシャルは十分にありますね」(前出・ライター)

 

 絶対王者・キズナアイが陥落したことで、新たな歴史が動き始めたVTuber業界。大手事務所同士の戦国時代が到来するかもしれない。

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