「『積載禁止』をガン無視」二宮和也CM出演の電動キックボード、水道局からも警告される無法ぶり

2024年10月、『LUUP』新CM発表会に出席した二宮和也

「もう、フツーでしょ?」

 嵐の二宮和也がそう言って、電動キックボードで街中を颯爽と走る。これは、11月1日より公開中の『LUUP(ループ)』のテレビCMだ。

LUUPは、電動キックボードなどのレンタルサービスを提供。街中に設置された“ポート”と呼ばれる場所で、電動キックボードの貸出と返却ができる。

 サービスは2020年にスタート。ポートの設置数は、当初の50か所から、全国で1万箇所にまで増加。

 都市部ではLUUPの電動キックボードに乗る人を見かけることも珍しくなくなった。

 ただ、新たなサービスがスタートすれば、さまざまなトラブルがつきもの。

《18個分の『積載禁止』をガン無視!》

 Xに、そう投稿があったのは11月10日。画像を見ると、地面に埋まった水道メーターボックスの上に、LUUPの看板と緑のテープが貼られている。水道メーターの上に、LUUPのポートが設置されていた。水道メーターのプラスチック製の蓋に《積載禁止》と書かれていることや、検針の妨げになることを問題視。

メーターの上には物を置かないで下さい

 たしかに、東京都水道局のホームページを見ると、こんな“おねがい”が記されている。

【メーターの点検や交換を行えるよう、メーターの周りや、メーターの上には物を置かないで下さい】

 Xに投稿された画像の状態は明らかなルール違反だとして、SNSにはこんな声が。

《私が検針員だったら管理会社に水道供給停止通告しますね》

《LUUPって企業としてのコンプライアンス皆無なんだろうな》

《ほんまに水道の検針どうするん? LUUP考えた人アホすぎんか? これも天下りのがん細胞やね》

 LUUPは10月16日、同社の監査役として元警視総監を迎え入れることを発表。警察官僚の天下りを受け入れたと、批判を浴びていた。

 LUUPがスタートした2020年に、警察庁は規制緩和を行い、2023年に道路交通法が改正。こうした素早い動きに、行政による民間企業への“忖度”を疑う声も出ていた。道交法の改正により、運転免許がなくても電動キックボードを利用できるようになった反面、2023年7月からの1年間で2万5000件あまりの交通違反を検挙。飲酒運転で事故を起こしたケースもあった。さらに、

ニノがCM出ていてガッカリした

道路交通法違反ユーザーを大量生産してる現状を『普通』と仰るあたり、LUUPもそのCMに出てる二宮和也も倫理観無いよね

《最近二宮和也くんがLUUPのCMで「もう普通でしょ?」って言うの(言わされてる)死ぬほど腹立つ。邪魔だし迷惑だしなんも良いことないし評判最悪》

《LUUP といえば、ニノがCM出ていてガッカリした》

 と、CM出演する二宮にまで飛び火する始末だ。

 今回、問題視された水道メーター上のポート設置について、改めて東京都水道局に問い合わせると、次のような回答があった。

Xに投稿されている件については、現地を確認のうえ、メーター設置場所の土地の管理者及びLUUP社に対し、メータボックス上に“ポート”を設置しないよう連絡しました。

 水道メーターボックス上に障害物がある場合は、メーターの検針や交換作業が著しく困難となり、使用水量の適正計量など、局業務の円滑な運営に支障が生じますので、障害物の撤去などの改善策を講じていただく必要があります。

 メーターの検針や交換作業が著しく困難となるケースについては、個々の現場状況等を踏まえ、東京都給水条例等に基づき適切に対応いたします」

 サービスの利用者だけでなく、企業もルールを守ることが必要だ。

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