「義理がなくなった」松本潤、独立背景にある“大先輩”の動向と「収入増」の算段

松本潤

《今後とも変わらぬご支援、ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます》

 5月30日をもって『STARTO ENTERTAINMENT』を退所し、独立することを発表した松本潤。どうやら同社とエージェント契約を結ぶのではなく、完全独立となるようだ。独立は『嵐』のメンバーでは二宮和也に次いで2人目となる。

 なぜ、いまさら独立するのか。「事務所に所属しているより自分にとって利点が多いから」と語るのは老舗芸能プロ幹部。

松本潤が独立するメリット

「まずはお金。事務所に所属していたら、基本的に少ないところでも稼いだ分の4割ほどは事務所に入ることになりますから、独立は相当な“収入増”です。また、やりたくない仕事をしなくてよくなるのも大きなメリット。反面、営業や経理など煩わしい業務をすべて個人でしなければならなくなりますが、松本さんクラスであれば、黙っていても仕事がガンガン入ってくるでしょうし、経理処理は会計事務所でやってもらえばいいわけですから、独立のメリットはかなり大きいです

 名称が変わっても新事務所は旧ジャニーズの影を引きずっているとみる人も多く、所属し続けることで、いろいろと活動に支障をきたす可能性もあるようだ。

 実際、NHKは『STARTO』社の所属タレントの起用をまだ控えているし、スポンサーの中には“性加害騒動”の影響で旧ジャニーズ所属タレントのCMを打ち切り、そのままのところも何社かある。

 また当初、新事務所の社長と発表されていた東山紀之が社長にならなかったことも大きいという。

「独立に関する話題が上がるたびに言われていることですが、芸能界は昔から“義理”で成り立っています。今はそんな考えを持つタレントは減りつつありますが、“自分を売り出して育ててくれた事務所と縁を切りたくない”と考える人もやはり多いです。新事務所に移行しても、“大先輩が社長になるならそこで”、と後輩たちが考えるのは当然で、反対に今はその義理がなくなったわけですから、独立の気持ちも自ずと出てくるでしょう」(同・芸能プロ幹部)

『STARTO』社の不安材料

 こうした背景を鑑みると、松本に続いて「ほかのメンバーも独立する可能性が大きくなったのではないか」と話す。さらに『嵐』のメンバーだけではなく、現在『STARTO』社に所属しているタレントに波及することも考えられ、同社の今後を心配する声は多い。

「現在、若手のグループ以外にベテラングループや木村拓哉さん、堂本光一さんなどが所属していますが、彼らは引く手も数多で、独立しても困ることは何もないと思います。同社に限ったことではなく、タレントの独立は今後ますます加速するでしょう。今の時代、独立の意思を示された場合、引き留めることは難しいので、それよりは新人の発掘・育成を進めないと事務所の存続は危うくなります」(大手芸能事務所マネージャー)

 しかし、新人の発掘や育成においても不安があるようで……。

ジャニー喜多川氏はダイヤの原石を発掘する能力が芸能界一といわれるほど優れていて、売り出し方も上手かった。だからこそ、黙っていても才能ある子たちが集まってきました。STARTO社が同じようにできるかどうかわかりません。また会社名が変わっても、性加害騒動のイメージが払拭できていない状況では、あえてその事務所に所属したいと思う人は少ないでしょう。

 ソロで活躍できるタレントや俳優がどんどん退社し、アイドルグループで固めるしかないとなれば、それはそれで苦しい。売れる男性アイドルグループを育成するのは簡単ではなく、お金もかかります。だからほかの事務所はあまり手を出さず、ジャニーズの天下だったわけですから。有能な新人を育てることができなければ、今いる戦力でやっていくしかないでしょうが、若手グループのメンバーもソロでやれる自信がつけば独立するでしょうし、グループごと独立する可能性だってあります

 テレビ局が『STARTO』社所属タレントの番組起用に消極的になり始めたと『FRIDAYデジタル』は報じている。これからは事務所に拘らず、広く男性アイドルの起用を進めるようになるとのこと。となれば、余計に同社を離れようと考えるタレントが出てきても不思議ではない。

 旧ジャニーズの人気タレントを多数抱えることで、この先順風満帆と思われた『STARTO』社だったが、逆に不安材料が増えてしまったようだーー。

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