モルドバで国民投票、EU加盟反対がリード…大統領選は現職が予想外の苦戦「犯罪集団が大量の票を買収」

 東欧の旧ソ連構成国モルドバで20日、大統領選と欧州連合(EU)加盟の賛否を問う国民投票が行われ、開票が始まった。ロイター通信によると、開票率約92%の時点で、再選を目指す親欧派の現職大統領マイア・サンドゥ氏が得票率38%で2位の候補に約10ポイント先行している。国民投票では反対が52%で、賛成の47%を上回っている。

モルドバのマイア・サンドゥ大統領=AP

 事前の世論調査では、サンドゥ氏とEU加盟賛成が大きくリードしていた。接戦となったことについて、サンドゥ氏はSNSで、犯罪集団が大量の票の買収を試みた「明白な証拠」があると強調し、「モルドバの自由と民主主義が前例のない攻撃を受けている」と訴えた。

 旧ソ連地域での影響力を維持したいロシアは、モルドバの欧米接近に警戒を強めている。モルドバ政府高官はロシアが偽情報の発信や買収などに1億ユーロ(約160億円)を使って選挙介入したと主張し、ロシアは否定している。

ジャンルで探す