イスラエル軍、ハマス最高幹部のヤヒヤ・シンワル氏殺害か…軍が調査

 【エルサレム=田尾茂樹】イスラエル軍は17日、パレスチナ自治区ガザでの作戦でイスラム主義組織ハマスの最高幹部ヤヒヤ・シンワル氏(61)を殺害した可能性があるとして調査していると発表した。シンワル氏は昨年10月のイスラエルに対する奇襲を首謀したとされ、同氏殺害はイスラエルの最重要目標だ。

ヤヒヤ・シンワル氏=AP

 死亡が確認されれば、イスラエルには大きな戦果となる。軍によると、ガザでの作戦で殺害した3人のうち、1人がシンワル氏だった可能性があるという。

 ロイター通信は17日、イスラエル当局者の話としてシンワル氏が死亡した可能性が高いと伝えた。ヨアブ・ガラント国防相は声明で、「我々の敵は隠れることはできない」と述べた。

 シンワル氏は1987年にハマスが創設された際のメンバーの一人。2017年からガザの政治部門指導者を務め、訪問先のイランの首都テヘランで7月に殺害されたイスマイル・ハニヤ氏の後任として8月に政治部門トップに就任した。

 シンワル氏はガザで昨年10月に戦闘が始まって以降、公の場に姿を見せておらず、地下トンネルなどに潜伏し、転々と居場所を変えてきたとみられている。

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