被団協のノーベル賞受賞、中国外務省が論評避ける…「中国メディアは報道する内容を選択できる」

 【北京=川瀬大介】11日に発表されたノーベル平和賞に被爆者団体の全国組織「日本原水爆被害者団体協議会(被団協)」が選ばれたことについて、中国外務省の 毛寧マオニン 副報道局長は14日の記者会見で「中国は一貫して核兵器の全面禁止や徹底した廃絶、核兵器のない世界の建設は全人類に共通する利益と一致すると考えている」と述べるにとどめた。

中国の国旗

 被団協の活動への論評を避けつつ、中国の主要メディアが被団協のノーベル平和賞受賞を報じなかったことに関しても「その状況は注目していなかったが、中国メディアは報道する内容を選択できるのだと思う」とかわした。

 中国当局のこうした冷めた対応は、2010年に平和賞を受賞した民主活動家・ 劉暁波リウシャオボー 氏などの活動に圧力をかけてきた経緯や、 習近平シージンピン 政権が核戦力の強化を進めていることが関係していそうだ。

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