イスラエル軍「ヒズボラの情報機関本部を空爆」…レバノン南部では15人殺害、ガザでもハマス幹部殺害と発表

 【エルサレム=西田道成】イスラエル軍は、地上侵攻したレバノンへの攻撃を続けている。3日にはレバノンの首都ベイルートにあるイスラム教シーア派組織ヒズボラの情報機関本部を空爆したと発表した。同本部はイスラエルや軍に関する情報収集を指揮しており、人員や設備を標的にしたとしている。被害の状況は明らかになっていない。

 軍は3日、レバノン南部ビントジュベイルの行政庁舎を空爆し、ヒズボラの戦闘員約15人を殺害したと明らかにした。軍は、ヒズボラが庁舎で大量の武器を保管していたと主張している。

 ヒズボラも、レバノン側に越境したイスラエル軍に激しく抵抗している模様だ。ロイター通信は3日、レバノン治安筋の話として、イスラエル軍が何度も押し戻されていると伝えた。

 また、イスラエル軍は3日、パレスチナ自治区ガザのイスラム主義組織ハマスの最高幹部ヤヒヤ・シンワル政治局長の「右腕」とされるラウヒ・ムシュタハ氏を殺害したと発表した。ムシュタハ氏はガザの政治部門最高位の幹部で、シンワル氏の最側近の1人。

 軍によると、約3か月前、ガザ北部への空爆で殺害した。ムシュタハ氏は地下施設に潜伏していたという。イスラエルのメディアによると、これまで死亡が確認されていなかった。軍は、ハマスが戦闘員の士気低下を防ぐためにムシュタハ氏の死亡を公表していないとみている。

 アラブ圏有力紙アッシャルクルアウサトによると、ムシュタハ氏は昨年10月のハマスによるイスラエルへの越境攻撃を立案したとされる5人の主要な人物の1人だ。

ジャンルで探す