イラン大統領、ミサイル攻撃巡りイスラエルに向け「報復を望むならより厳しい対応取る」
イスラエル、レバノン地上侵攻は継続
イラン国営通信によると、マスード・ペゼシュキアン大統領は2日、訪問先のカタールで記者会見し、イスラエルに1日行った弾道ミサイル攻撃を巡り、「イスラエルが報復を望むなら、イランはより厳しい対応を取る」と述べ、イスラエルをけん制した。中東情勢が緊迫する中、報復の構えをみせるイスラエルの出方が注目されている。
AP通信は、イランによるミサイル攻撃で、イスラエル空軍の主要基地が損傷したと報じた。2日に撮影された衛星画像で、南部ネバティム基地の滑走路付近の建物の屋根に大きな穴が開き、がれきが散乱している様子が確認されたという。
基地は最新鋭のステルス戦闘機F35などが拠点としているが、戦闘機が損傷したかどうかは不明だ。イスラエル軍は、基地への損傷は軽微と発表している。
一方、イスラム教シーア派組織ヒズボラが拠点とするレバノンへの地上侵攻や、パレスチナ自治区ガザへの空爆は続いている。イスラエル軍は2日、ヒズボラとの戦闘で兵士8人が死亡したと発表した。中東の衛星テレビ局アル・ジャジーラによると、戦車部隊もレバノンに越境しているが、ヒズボラはロケット弾などで抗戦し、戦車3両を破壊したと主張している。
レバノンの首都ベイルートなどへの空爆は2日も続き、同国保健省によると、46人が死亡、85人が負傷した。パレスチナ通信によると、イスラム主義組織ハマスの掃討作戦が続くガザでは2日、90人が死亡した。
(テヘラン支局 吉形祐司、エルサレム 笹子美奈子)
10/03 10:59
読売新聞