クレムリン近くのオフィスで発砲、２人死亡し３０人拘束…強引に入ろうとした集団の動画拡散

　タス通信などによると、モスクワ市中心部のロシア大統領府（クレムリン）近くにあるオンライン販売大手「ワイルドベリーズ」のオフィスで１８日、発砲事件があった。治安当局によると２人が死亡、７人が負傷し、約３０人が拘束された。ロシアの捜査当局は殺人などの容疑で捜査を始めた。

モスクワ川沿岸に建ち、ライトアップされたクレムリン

　ロシアの複数のＳＮＳでは、事件発生前後の動画が拡散されており、オフィスに強引に入ろうと試みた集団と警備員らが衝突し、集団側がオフィスのガラスを割るシーンなども流れた。

　ワイルドベリーズは、韓国系ロシア人のタチアナ・ワカルチュク氏が創業した露最大規模の販売サイトで衣料品や化粧品などを扱っている。今回の事件について、タチアナ氏は経営方針を巡って対立していた夫と武装集団がオフィスに押し入り、占拠を図ったと非難した。夫側は「話し合うためにオフィスを訪れた」と話しているという。