イスラエル軍、シリア地下のミサイル製造施設を破壊か…「イランが建設」と判断し地上部隊で急襲

 【エルサレム=水野哲也】米ニュースサイトのアクシオスは12日、イスラエル軍の特殊部隊がシリア西部の地下に建設された精密誘導ミサイル製造施設を8日に急襲し、爆破したと報じた。報道によると、軍はイランが施設を建設したと判断した。軍はシリア国内のイランの軍事拠点を空爆してきたが、地上部隊の作戦は極めて異例という。

 特殊部隊の作戦を巡り、シリア国営メディアは9日、イスラエル軍がシリア西部の軍事関連施設を8日夜に空爆し、多数の死傷者が出たと報じていた。アクシオスによると、シリアの増援部隊が現場に送られるのを阻止するために空爆した。

 イランは2018年、シリアやレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラと連携してシリアで地下施設の建設を始めたという。施設はレバノンとの国境に近い山中にあり、イスラエル軍の空爆を避けながらヒズボラに武器を供給する狙いがあった。

イスラエル国旗

 イスラエルの情報機関は建設の動きを5年以上監視した結果、空爆では破壊できず、地上作戦が必要だと判断したという。

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