フランス国民議会選挙、右派ポピュリズム政党が第1党の勢い…マクロン大統領の中道与党連合は3位か

 【パリ=梁田真樹子】フランスの国民議会(下院、定数577)選挙の第1回投票が6月30日、行われ、即日開票された。世論調査機関IFOPの予測によると、極右の流れをくむ右派ポピュリズム政党「国民連合」(RN)が得票率で首位となり、第1党となる勢いだ。マクロン大統領の中道与党連合は、左派政党の連合に次いで3位にとどまっている模様だ。

 IFOPによると、得票率予測はRNが共闘勢力を含め34%、左派政党連合が29・1%、与党連合は22%と続いた。獲得議席予測はRNが240~270、左派政党連合が180~200、与党連合は60~90で現有の250を大きく下回る。

 仏国民議会選は小選挙区制で、第1回投票で有効投票の過半数を取る候補者がいない選挙区では、有権者の12・5%以上の票を得た候補者による決選投票が行われる。世論調査機関イプソスは第1回投票で当選者が確定するのは65~85の選挙区と分析。大半の選挙区で今月7日に決選投票が行われ、約300で三つどもえになるとみている。

 RNのジョルダン・バルデラ党首は6月30日、パリで「(国民議会で)過半数を与えられれば首相になる」とアピールした。仏首相は大統領が任命する仕組みだが、これまでは議会多数派から選ばれている。

 マクロン氏はRNの伸長阻止のため「幅広い結集」を呼びかけた。決選投票に向け与党連合や左派政党連合を中心に候補者調整が行われる見込み。マクロン氏は欧州議会選の国内投票でRNがトップとなったことから、国民議会を解散した。

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