ロシアのショイグ前国防相とゲラシモフ参謀総長にICCが逮捕状…ウクライナの電力施設攻撃で

 【ブリュッセル=酒井圭吾】国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)は25日、ウクライナの電力施設へのミサイル攻撃を実行した責任があるとして、ロシアのセルゲイ・ショイグ前国防相ら2人に対し、戦争犯罪容疑で逮捕状を出したと発表した。

オランダ・ハーグにあるICC本部

 発表によると、2人はショイグ氏とワレリー・ゲラシモフ参謀総長。ICCの予審裁判部は、露軍が2022年10月~23年3月に複数の電力施設を多数のミサイル攻撃で損傷させたと認定した。攻撃は「国家政策に従って実行された」と指摘し、「2人が攻撃の責任を負うと信じられる合理的な根拠がある」と説明した。

 ロシアが2人の身柄引き渡しを拒否するのは確実で、公判を開くのは困難だ。ただ、ICCに加盟する124か国・地域には2人の身柄拘束に協力する義務が生じる。ICCは昨年3月以降、プーチン露大統領や露軍司令官に逮捕状を出している。

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