北朝鮮・金正恩総書記が先制使用を可能とする核戦力強化を表明 10年ぶりとなる朝鮮人民軍の大隊長らによる集会で

北朝鮮の金正恩総書記が、核兵器の先制使用を可能とする戦力強化を進めていく姿勢を示しました。

北朝鮮の国営メディア、朝鮮中央テレビは18日、金正恩総書記が15日に開かれた10年ぶりとなる軍の集会で、大隊長らを前に演説を行う様子を放送しました。

朝鮮中央通信によりますと、金総書記は演説で、アメリカが韓国や日本と軍事的な同盟関係を進め、「アジア版NATO」を築こうとしていると非難し、朝鮮半島情勢の緊張が「史上最悪に高まっている」との認識を示しました。

そのうえで金総書記は、核武力強化は「不可逆の政策」であり、残る課題は核兵器の先制使用を可能とする「より完璧な稼動態勢を整えること」だとして、核武力を中軸とする戦力を際限なく強化していく姿勢を示しました。

また、「アメリカがウクライナやイスラエルによる戦争を持続させ、多くの国が巻き込まれている」と主張し、戦争は遠い将来のことではないとして「戦争準備の完成に総力を」とのスローガンを強調しました。

一方、ロシアによるウクライナ侵攻の前線に送り込まれているとされる北朝鮮兵士についての言及はありませんでした。

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