投開票から一夜…ハリス氏が“敗北宣言”「結果を受け入れなければ」 トランプ氏は新政権へ始動 マスク氏を閣僚に?今後のアメリカは…【news23】

アメリカ大統領選の投開票から一夜が明け、民主党のハリス副大統領が敗北宣言をしました。勝利をおさめ、新政権へと動き出した共和党のトランプ前大統領。日本にどんな影響を与えることになるのでしょうか?

アメリカ大統領選 ハリス副大統領が敗北宣言

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トランプ氏の当選確実が報じられてから約11時間後。支援者の前で、大統領選挙での敗北を認めました。

民主党 ハリス副大統領
「今、皆さんはさまざまな感情を抱えていることと思います。しかし、私たちはこの選挙の結果を受け入れなければなりません。私たちの自由のための戦いには、大変な努力が必要でしょう。私たちの国のために戦うことは、いつだって価値があるのです」

そして若者たちへ語りかけます。

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ハリス副大統領
「若い人たちに言いたいのは、悲しんだり、がっかりしてもいいのです。あなたには力があります。そして、誰かが『前例がないから不可能だ』と言っても、決して耳を貸してはいけません。私たちは空を、輝かしい無数の星々の光で満たしましょう。その光は、希望、信念、真実、そして奉仕の光です。皆さんのことですよ」

ハリス氏の演説を聞いた支持者たちは…

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ハリス氏の支持者
「大統領を引き継ぐのに、これほどふさわしい人物はいませんでした。大きな失望と損失です」
「(ハリス氏が)4年後に戻ってくると期待しています」

演説の中で、ハリス氏は勝利した共和党のトランプ前大統領に電話で祝意を伝え、円滑な政権移行への協力を約束したと明かしました。

フロリダ州のトランプ氏の邸宅周辺では、支持者たちが集まってきています。

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トランプ氏の支持者
「大好きです。ずっと応援します。ありがとう大統領」

一方で、シカゴのトランプタワー近くでは、トランプ氏の再選に抗議するデモが起きました。

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「新しいスターの誕生」イーロン・マスク氏の起用は

これからの4年、アメリカはどうなっていくのか。トランプ氏は、バイデン氏と近くホワイトハウスで会談する方針で、新政権発足に向けて動き始めています。

そこで注目されているのが…

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共和党 トランプ前大統領
「新しいスターの誕生だ!イーロン!」

実業家・イーロン・マスク氏です。選挙期間中、マスク氏を“閣僚”か“顧問”として起用することを示唆していたトランプ氏。

マスク氏も、トランプ陣営に少なくとも183億円の献金を行ったと報じられるなど、2人は緊密な関係を築いてきました。

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その証拠に、トランプ氏の娘・ティファニー氏が「当選確実」が報じられたあとにSNSにアップした写真には、トランプファミリーの中に溶け込むマスク氏の姿が…

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マスク氏も、「X」に自身の写真と大統領執務室の合成写真を掲載していて、やる気満々のようです。

こうした中、アメリカのニューヨーク・タイムズなどは、トランプ氏が起訴された議会乱入事件や機密文書持ち出し事件を担当している特別検察官が、起訴を取り下げる方向で司法省の幹部と協議を始めたと報じました。

現職の大統領は起訴できないとしている司法省の指針に基づく対応で、来年1月の大統領就任式の前に起訴を取り下げる方向だということです。

個人の関係重視 トランプ氏の外交スタイル

小川キャスター:
ここからは、23ジャーナリストの宮本さんに加わってもらいます。

トランプ氏が大統領に返り咲くことになって、様々動いていくことになりますけれども、日本との関係はどうなっていきそうですか。

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23ジャーナリスト 宮本晴代:
トランプさんの外交スタイルは、基本的に例えば国連やG7といった多国間の枠組みではなくて、どちらかというと2国間を大事にする、特に首脳同士の個人の関係を大事にするというスタイルなんですね。

▼外交の特徴は?
バイデン大統領:同盟国と問題解決に取り組む多国間外交
トランプ氏:個人の関係を重視する一対一の外交

すごく平たく言うと、個人を好きか嫌いかというところに左右される可能性が大きいわけです。ですので、引き続きトランプさんの機嫌を損ねないということが大事になっていることは間違いないと思います。

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藤森キャスター:
8年前にトランプ氏が大統領選に初めて勝ったとき、安倍元総理は祝意を伝えるためにまだ正式に就任する前、大統領選の10日後ぐらいにすぐに会いに行った。これぐらい仲が良かったのはなぜですか。

23ジャーナリスト 宮本晴代:
安倍さんというのは、永田町の中では、近い人にとっては、人懐っこいという人柄でよく知られていたんです。それがトランプさんとも非常にケミストリーが合って、好かれたということなんですね。

トラウデン直美:
当時、確かにものすごく仲が良い印象があったんですけど、石破さんは仲良くできそうなんでしょうか。

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23ジャーナリスト 宮本晴代:
そこはもう一言で言うと、未知数と言わざるを得ないと思います。

石破さんはご承知の通り、まだ総理大臣になったばかりですよね。なので外交手腕も未知数。まだこれからというところがあります。トランプさんとの面識もありません。

性格的にも、石破さんと安倍さんはかなり異なるキャラクターです。永田町の側近の人は、「晋三も良かったけれども、茂も大丈夫なんだ、いいキャラなんだ」という人もいるんですけれども、不安視する声というのも聞こえてきます。

ビジネスライクなトランプ氏とどう向き合うか?

小川キャスター:
安倍元総理との比較の中で言えるのは、安倍元総理のときは政権が盤石だったわけですよね。ただ、石破総理はまだ政権が不安定で、私達にとっても未知数という中で、信頼関係を築いていくというのはなかなか難しいんじゃないかなと感じますが。

▼2016年安倍政権:国政選挙4連勝
▼2024年石破政権:衆院選 与党過 半数割れ

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23ジャーナリスト 宮本晴代:
トランプさんの特徴として、強いリーダー、強い相手が好きなんです。そういう人とやりたい。そうすると、政治家にとっては国内の政権基盤が盤石ということは非常に大事なんですよね。

ただ、「もしトラ」ということがずっと言われてきました。「もしトラ」に備えて日本政府も何もやってこなかったわけではなくて、準備をしてきたんです。

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今年の4月にバイデン政権の間でしたけれども、麻生さんがわざわざニューヨークに行って、トランプさんに面会に行きました。トランプに近い人たちに会って、誰が閣僚入りするかまだわからないけれども、一生懸命パイプ作りということはやってきたわけです。

トラウデン直美:
麻生さんとトランプが仲良くなれたとしても、麻生さんと石場さんはあまり上手くいかない印象があるんですけど、どうなんでしょうか。

23ジャーナリスト 宮本晴代:
そこも未知数と言えると思います。ただそこは政治家なので、国益ということを第一に考えるんじゃないかと思うんですよね。

現状日本の政治家でトランプさんと直接話したっていう方はほとんどいないわけです。ですので、麻生さんのパイプを使うのか、あるいはもちろん石破さん本人もトランプさんと早く面会をして会いに行きましょうというアイディアも出ています。トランプさんと石破さんが会えれば、そこが1つの試金石ということになるわけですね。

小川キャスター:
伊沢さんは、石破さんとトランプさんのツーショットをイメージしたときにどう向き合ってほしいと感じますか。

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株式会社 QuizKnock CEO 伊沢拓司:
トランプさんは基本的に「自国第1」の方ですから、そういった国に防衛上大事なところを依存しているというのは、やはり危うさをすごく感じてしまう。

となったときにトランプ・石破間の関係だけではなくて、世界のいろいろな国々との関係性をより細かく調節していく必要性というのは出てくるかもしれないですね。

ただトランプさんもある程度ビジネスマンのところもあるので、ちゃんと我々の利を見せる、あちらに対しての利を見せて、ビジネスなトークをしていくことも必要になってくるのかなと思うんです。

小川キャスター:
ビジネスライクな向き合いというのが、もしかしたらいいケミストリーを生んでいくかもしれないですね。

23ジャーナリスト 宮本晴代:
まさにビジネスライク、つまり損得勘定ということなんですよね。そう考えると、今の国際情勢の中でアメリカにとって一番気にしなければならないのは中国ですよね。

中国と向き合う中で、トランプさんが日本は利用価値があるなと、良い同盟国なんだなという風に思えば、日本にとっての日米関係はそんなに大変なことにはならないかも知れないですね。

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<プロフィール>
宮本晴代
23ジャーナリスト
元NY支局記者
2016年、2020年の米大統領選を取材

伊沢拓司 さん
株式会社QuizKnock CEO
東京大学経済学部卒
クイズプレーヤーとして活躍中

トラウデン 直美さん
環境問題やSDGsについて積極的に発信
趣味は乗馬・園芸・旅行

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