中国の就職難は日本企業にチャンスか 若者の失業率は3月も15.3%と高止まり

中国では若者の失業率が先月も15.3%と高止まりが続いています。一方、この状況について「優秀な人材を呼び込むチャンス」と意気込む日本企業も出てきています。

不動産不況が足かせとなり、回復が遅れている中国経済。先行きが不透明なため、新人の採用に慎重な現地企業も多く中国政府の発表によると、都市部に住む16歳から24歳までの3月の失業率は前の月と同じ15.3%と高止まりの状態です。そんななか…

記者
「日本企業を中心とした就職面接会です。それぞれのブースでたくさんの人が面接を受けています」

日本企業が中心となり、北京で開かれた就職説明会。学生や転職希望の社会人らおよそ280人が参加しました。

30代
「いま、国内では特に仕事を見つけるのが難しいと感じます」
大学生
「(就職活動は)うまくいっていません」

一方、日本はいま、人手不足や少子化で学生ら新人には優位の“売り手市場”。人材の獲得競争が激しさを増しています。

このため、日本企業の中には、中国の就職難を「チャンス」と捉え、若く優秀な人材を呼び込もうという動きが出ているのです。

人材紹介の会社の担当者
「特に日本の方で人手不足、あと高齢・少子化が進んでいる中で、お互いのマッチングができたら一番いいと思っています」

日本企業に人材を紹介するこの会社は「中国には流ちょうな日本語を話せる人材が多い」として、ビジネスチャンスだと意気込んでいます。

また、こちらのIT企業は…

IT企業の担当者
「特に北京・上海ですね、一流の大学がいっぱいあるので、優秀な人材がいます」

東京のオフィスで働く人材を100人規模で募集しているということです。

日本企業からの熱い視線に当の学生たちは…

大学院卒
「日本企業は安定しています」
大学院生
「新入社員を親切に育ててくれます」

人手不足に悩む日本企業にとっての「チャンス」は今後も続く見通しです。

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